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「採用した社員が早期離職してしまう理由はなにか」と、自社の問題把握に苦慮している人事担当者の方もいるのではないでしょうか。
入社して3年以内に会社を辞める「早期離職」の主な理由には、仕事内容のミスマッチや、良好な人間関係を築けなかった点が挙げられます。
早期離職する社員の増加によって、外部からの企業イメージや評価が低下し、今後の採用活動にも悪影響が出るため、早期離職を防ぐ対策が必要です。
本記事では早期離職の理由を深掘りし、離職原因を取り除く対策について詳しく解説しています。
早期離職が改善された企業事例も紹介していますので、課題解決に向けた取り組みの参考にしてみてください。
早期離職とは?【入社3年以内の離職】
一般的に早期離職とは、採用した社員が入社後3年以内に会社から離れることを指します。
社員の早期離職によって、採用や教育にかかったコストが損失となるうえに、新たな人材を確保するための時間や手間もかかってしまいます。
早期離職を防ぐためには、採用時に「仕事内容の適性があるか」や「行動意欲やバイタリティーがあるか」などの確認が必要です。
早期離職する7つの理由・原因
採用した社員が早期離職する主な理由は、以下の7つが挙げられます。
- 仕事内容のミスマッチや不満があった
- 上司や同僚との人間関係がよくなかった
- 勤務時間や休日の労働条件がよくなかった
- 給与や昇給の賃金が少なかった
- 仕事のノルマや責任が重かった
- 自分の技術・能力が活かせなかった
- 会社の将来性が感じられなかった
上記の理由や原因は、若者を対象にした内閣府の調査をもとにしています。
参考:特集 就労等に関する若者の意識|内閣府(国立国会図書館インターネット資料収集保存事業:WARP)
早期離職の理由について、以下より一つずつ解説していきます。
仕事内容のミスマッチや不満があった
早期離職する一つめの理由は、仕事内容・職務に対するミスマッチや不満があった点です。
具体的には、働き方に対して入社前後でギャップがあったことや、希望している仕事内容に従事できなかったなどの理由です。
「全国求人情報協会」や「マンパワーグループ株式会社」の調査においても、約5割の方が仕事内容への不満を理由に離職しています。
参考:若者にとって望ましい初期キャリアとは(P6)|公益社団法人 全国求人情報協会
参考:入社前後の「ギャップ」に関する調査|マンパワーグループ株式会社
ミスマッチについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。ミスマッチを防ぐ具体的な対策もわかりやすく解説しています。
上司や同僚との人間関係がよくなかった
早期離職する二つめの理由は、上司や同僚との人間関係がよくなかった点です。
人間関係がよくない場合、スムーズな業務遂行ができず、ストレスの蓄積やモチベーションの低下につながるため、徐々に離職の意思が出てきてしまいます。
たとえば、成果に対する上司からのフィードバックがないことや、チーム全体の協調性がないことなどの理由があります。
エン・ジャパン株式会社の調査によると、転職者1万人の3割以上の方が「職場の人間関係が悪かった」と回答していることがわかりました。
参考:「本当の退職理由」実態調査(2022年10月)|エン・ジャパン株式会社
勤務時間や休日の労働条件がよくなかった
早期離職する三つめの理由は、勤務時間や休日などの労働条件がよくなかった点です。
「長時間労働が多い」「休暇が取得できない」など、働きにくい労働条件では、仕事とプライベートの両立ができず、社員が不満を感じてしまいます。
厚生労働者の調査によると、男女ともに約1割の方が「労働条件の悪さ」を理由に離職しています。
参考:令和4年雇用動向調査結果の概況(P15)|厚生労働省
給与や昇給の賃金が少なかった
早期離職する四つめの理由は、給与や賞与、昇給の賃金が少なかった点です。
たとえば、仕事の成果に見合った給与や賞与が支給されないことや、昇進による昇給が少ないことなどの理由が挙げられます。
給与や賞与の賃金の少なさは、社員のモチベーション低下につながり、会社に所属し続けるメリットを感じなくなってしまいます。
仕事の成果への対価として適切な給与を支給するためにも、社員に対して給与体系や昇給制度を明確に示すことが重要です。
仕事のノルマや責任が重かった
早期離職する五つめの理由は、任せられた仕事のノルマや責任が重かった点です。
具体例として、膨大なタスクによる業務時間の確保が困難なことや、目標達成に対する会社からのプレッシャーが強いことなどの理由があります。
しかし、過度なノルマ設定をしてしまうと、心理的なストレスを感じる場合もあるため、社員の特性に合わせた業務分担や業務量の調整が必要です。
自分の技術・能力が活かせなかった
早期離職する六つめの理由は、社員自身が持っている技術や能力が活かせなかった点です。
保有している資格やスキルを必要としない仕事内容では、能力が発揮できないことに社員が不満を感じて、別の会社に転職する意思が出てきてしまいます。
社員の能力が活かせる業務であれば、仕事に対する社員のモチベーションも高まり、困難なプロジェクトでも積極的な姿勢をみせます。
そのため、事前に社員の特性を細かく分析して、能力を最大限に発揮できる業務に従事させることが重要です。
会社の将来性が感じられなかった
早期離職する七つめの理由は、会社の将来性が感じられなかった点です。
たとえば、会社の将来のビジョンや経営方針が明確でないことや、キャリアアップする機会が少ないことなどの理由です。
会社のビジョンや経営陣の考えを社員一人ひとりに伝えることで、社員が会社への理解を示し、信頼関係の構築にもつながります。
早期離職によって生じる企業のデメリット
社員が早期離職することで、企業は以下のような悪影響を受けてしまいます。
以下より、早期離職のデメリットを解説していきますので、自社のリスク管理の一環として参考にしてみてください。
採用・教育に要したコストが損失になる
入社して間もない社員が離職すると、採用や教育に要したコストがすべて損失になってしまいます。
株式会社リクルートの調査によると、2019年度の新卒・中途採用では、以下のようなコストがかかっており、2018年度のコストからも増加傾向です。
採用種別 | 平均採用コスト |
---|---|
新卒採用 | 93.6万円/人 |
中途採用 | 103.3万円/人 |
参考:「就職白書2020」就職みらい研究所(P11)|株式会社リクルート
また、エン・ジャパン株式会社の調査では、社員一人が入社して3ヵ月後に離職した場合、約187.5万円の損失が出ると試算しています。
参考:なぜ人は辞めるのか? 退職を科学する|エン・ジャパン株式会社
早期離職する社員が増加すると、経営や組織運営にも悪影響が出てしまうため、早急な社内環境の改善が必要です。
関連記事:なぜ適性検査は転職・中途採用時に使われる?導入する3つの目的と検査の種類を紹介
企業イメージが低下して新規採用に悪影響が出る
早期離職する社員が増えると、社外からの企業イメージが低下し、新規採用にも悪影響が出てしまいます。
- 働きにくい職場環境なのかもしれない
- 企業の将来性や成長性に不安を感じる
- 優秀な人材が定着していないかもしれない
上記のようなネガティブな評価によって、新規採用を募集したとしても応募者が集まらない可能性もあります。
早期離職が多い企業の情報は、口コミやSNSを通して広まり、さらなるイメージ低下にもつながるため、離職者を増やさない対策が必要不可欠です。
既存社員のエンゲージメントやモチベーションが低下する
同期や同僚が早期離職してしまうと、既存社員のエンゲージメント(組織への貢献意欲)やモチベーション(やる気や動機づけ)の低下につながります。
「この会社で働き続けるべきか」と考える社員が増えることで、次第に仕事に対する意欲も薄れていき、組織全体の業務品質にも悪影響が出てしまいます。
離職した社員の業務については、既存社員が継続して行う必要があるため、過度に負担をかけないような業務量の調整が大切です。
既存社員のエンゲージメントとモチベーションを高めるためには、社員の声を取り入れた施策やマネジメントが欠かせません。具体的な施策や手順については、以下の記事で詳しく解説しています。
早期離職を防止する5つの対策
社員の早期離職を防止するためには、以下の5つの対策が効果的な手段です。
- 採用時の適性検査で自社に合った人材を選考する
- オンボーディングを通して入社後の社員をフォローする
- パルスサーベイで離職傾向を把握する
- 労働条件や人事評価の社内制度を見直す
- 社員自身のセルフマネジメントをサポートする
上記の対策を実施することで、社員の早期離職を防いで、働き続ける社員の増加にもつながります。
以下より、早期離職を防止する対策について解説していきます。
採用時の適性検査で自社に合った人材を選考する
早期離職を防止するためには、新たな人材を採用する際に「適性検査」の実施が有効な手段です。
適性検査の導入によって、面接やエントリーシートではわからない、応募者の性格や価値観が把握でき、自社の特性に合った人材が採用できます。
適性検査について詳しく知りたい人事担当者の方は、以下の記事をご覧ください。おすすめの適性検査ツールを業種や目的別にわかりやすく解説しています。
オンボーディングを通して入社後の社員をフォローする
早期離職を防ぐためには、オンボーディングを通して入社後のフォローアップが必要不可欠です。
オンボーディングとは?
新しく入社した社員が組織に馴染み、早期に力を発揮できるようにする取り組みのこと。
具体的なオンボーディングには、以下のような取り組みがあります。
- 会社概要や企業理念の理解を深めるため「オリエンテーション」を行う
- 先輩社員から実践的な仕事が学べる「OJT研修」を行う
- 仕事の悩みや相談がしやすい「メンター制度」を構築する
また、社員間でコミュニケーションを取る機会を設けて、入社した社員が孤立しないような工夫も大切です。
パルスサーベイで離職傾向を把握する
パルスサーベイで社員の離職傾向を把握することも、早期離職を防ぐ対策の一つです。
パルスサーベイとは?
週1回や月1回など、高い頻度で実施するサーベイ(調査)のこと。
高頻度のサーベイによって、社員の心理状態やエンゲージメントを定期的に確認できるため、測定したスコアに変化があっても素早い察知が可能です。
たとえば、前回のサーベイからスコアが低下していた場合、会社や働き方に対してなんらかの不満を感じている可能性があります。
パルスサーベイについて詳しく知りたい人事担当者の方は、以下の記事をご覧ください。パルスサーベイを導入するメリットや活用方法も解説しています。
社内で簡単にパルスサーベイを行う場合には、ツールの導入がおすすめです。
サーベイツールの『ミキワメ ウェルビーイングサーベイ』では「ストレス」や「メンタル状態」のスコア変化から、最適なタイミングで社員へのケアができます。
『ミキワメ ウェルビーイングサーベイ』では「無料トライアル」も実施していますので、お気軽にお問い合わせください。
労働条件や人事評価の社内制度を見直す
労働条件や人事評価の社内制度を見直すことによって、従業員満足度が高まり早期離職の防止につながります。
社内制度の見直し例として以下のような施策があり、施策実行によって早期離職の防止につながる効果が得られます。
施策例 | 効果 |
---|---|
給与や福利厚生の充実 | 仕事に対するモチベーションが高まる |
柔軟に働ける労働時間・場所の整備 | 仕事とプライベートを両立でき、心身の健康増進につながる |
公平性・透明性のある評価制度への見直し | 成果に見合った正当な評価をもらい、キャリアップの機会が得られる |
人事評価の詳しい内容については、以下の記事で確認してみてください。評価基準の決め方や評価方法をわかりやすく解説しています。
社内制度の見直しには「サーベイ」が有効な手段であり、社員の意見を取り入れた現場レベルの改善が可能です。
社員自身のセルフマネジメントをサポートする
早期離職を防ぐためには、会社側からのアプローチだけではなく、社員自身が問題解決していくセルフマネジメント(自己管理)も重要な対策です。
セルフマネジメントの具体例として、以下のような方法があります。
- 目標を決めて達成するまでのプランを立てる
- 時間を有効活用するタイムマネジメントを身につける
- 自身のモチベーションやストレスをコントロールする
社員が自身のモチベーションを管理し、コントロールすることを「セルフモチベーション」といい、セルフマネジメントの一つの手法として用いられています。
関連記事:セルフモチベーションとは?身につけるメリットと高める方法10選
サーベイツールの『ミキワメ ウェルビーイングサーベイ』では、社員一人ひとりのセルフマネジメントアドバイスが提供され、本人へのフィードバック時に活用できます。
『ミキワメ ウェルビーイングサーベイ』の機能を詳しく知りたい人事担当者の方は、無料で資料ダウンロードできますので、ぜひご利用してみてください。
早期離職の改善に成功した企業事例
早期離職の課題が改善された企業について、以下の2社の事例をご紹介します。
企業の成功事例を学び、自社の離職率改善に活かすポイントをチェックしておきましょう。
事例1:グローバルソリューションサービス株式会社
グローバルソリューションサービス株式会社では、入社3ヵ月から半年の早期離職が多く、改善に向けた検討をしていました。
課題を解決するため『ミキワメ適性検査』と『ミキワメ ウェルビーイングサーベイ』を導入し、以下のような取り組みを行っています。
- 面接の結果と適性検査の結果から、候補者をより深く理解して選考する
- 配属先の上長に個人結果を共有し、性格タイプに合わせたサポートを行う
- どの面接官でも同じ目線で評価するための採用基準として活用する
上記の取り組みによって、2022年度の離職率は13%となり、取り組み前から7%の改善につながりました。
事例2:株式会社フォーラス&カンパニー
株式会社フォーラス&カンパニーでは、新卒3年目をはじめとする若手社員の離職が増加し、既存社員に負担をかけている課題がありました。
まずは、採用のミスマッチを減らすため『ミキワメ適性検査』を導入したことで、活躍する社員を見極めた採用ができるようになりました。
次に、入社後のエンゲージメント向上を目指すため、サーベイツールの『ミキワメ ウェルビーイングサーベイ』を導入しています。
サーベイの結果から「ケアが必要な社員」の確認が可能となり、その社員がいる店舗の店長と協力して、適切なケアやサポートを行っています。
ミキワメ ウェルビーイングサーベイの導入により、社員の状態から離職傾向をいち早く察知し「どのような手を打つべきか」がわかるようになりました。
事例3:株式会社リーディングマーク
株式会社リーディングマークでは、2年で社員の6割以上が離職する危機を経験しましたが、3年で活気あふれる組織に転換しました。
離職の原因は社員のモチベーションの低下です。
これに対処するため、社風に合う社員のみを採用し、社員の個性と能力に合わせた仕事の割り当てを実施。
とくに『ミキワメ適性検査』を活用し、社員が自社で活躍するかを事前に把握できたことが、個性に合ったポジションの配置を実現しています。
また、社員が主体となる組織運営を実施したことで社員のエンゲージメントが向上し、組織の雰囲気が改善されることにもつながりました。
早期離職の現状とは?|離職率の推移
早期離職の現状や離職率の推移について、国の調査結果にもとづき解説します。
早期離職への理解を深めることで、これから変化する労働市場に対応した、柔軟かつ効果的な取り組みが検討できるでしょう。
新卒社員の早期離職率
新卒社員の早期離職率について、2021年に厚生労働省から公表された資料をもとにご紹介します。
以下のデータは、離職率を学歴ごとにまとめたもので、2020年の離職率は前年と比べて全体的に増加傾向です。
学歴 | 2019年 | 2020年 | 前年比 |
---|---|---|---|
大学卒 | 31.5% | 32.3% | +0.8% |
短大等卒 | 41.9% | 42.6% | +0.7% |
高校卒 | 35.9% | 37.0% | +1.1% |
中学卒 | 57.8% | 52.9% | ー4.9% |
参考:新規学卒就職者の離職状況(令和2年3月卒業者)を公表します|厚生労働省
2019年以前のデータをみても、早期離職率は増減を繰り返していることから、まだ企業と社員との関係性に課題があると考えられます。
2018年には内閣府が「初職の継続状況」の調査を行っており、対象者全体(19〜29歳の男女)をまとめた離職率は以下のとおりです。
全体 (3年未満) | 内訳 | ||
1〜3ヵ月未満 | 3ヵ月〜1年未満 | 1〜3年未満 | |
49.4% | 15.5% | 16.3% | 17.6% |
参考:特集 就労等に関する若者の意識|内閣府(国立国会図書館インターネット資料収集保存事業:WARPより)
以下より「事業所の規模別」と「産業別」の早期離職率を解説していきます。
事業所規模別の早期離職率
続いて、新卒社員の早期離職率を「事業所の規模」で分類したデータをご紹介します。
以下の表は、大学卒と高校卒の離職率をまとめたもので、どの事業所規模でも離職率が増加傾向です。
大学卒の離職率 | |||
事業所の規模 | 2019年 | 2020年 | 前年比 |
1000人以上 | 25.3% | 26.1% | +0.8% |
500〜999人 | 29.6% | 30.7% | +1.1% |
100〜499人 | 31.8% | 32.9% | +1.1% |
30〜99人 | 39.4% | 40.6% | +1.2% |
高校卒の離職率 | |||
事業所の規模 | 2019年 | 2020年 | 前年比 |
1000人以上 | 24.9% | 26.6% | +1.7% |
500〜999人 | 30.1% | 31.8% | +1.7% |
100〜499人 | 35.1% | 36.7% | +1.6% |
参考:新規学卒就職者の離職状況(令和2年3月卒業者)を公表します|厚生労働省
大学卒と高校卒ともに、事業所の規模が小さいほど早期離職率が高くなっています。
産業別の早期離職率
続いて、新卒社員の早期離職率を「産業別」で集計したデータをご紹介します。
以下の表は、大学卒と高校卒における「離職率が高い上位5つの産業」をまとめたもので、産業種別によって離職率の増減に違いがあります。
【大学卒】
産業 | 2019年 | 2020年 | 前年比 |
---|---|---|---|
宿泊業、飲食サービス業 | 49.7% | 51.4% | +1.7% |
生活関連サービス業、 娯楽業 | 47.4% | 48.0% | +0.6% |
教育、学習支援業 | 45.5% | 46.0% | +0.5% |
医療、福祉 | 38.6% | 38.8% | +0.2% |
小売業 | 36.1% | 38.5% | +2.4% |
【高校卒】
産業 | 2019年 | 2020年 | 前年比 |
---|---|---|---|
宿泊業、飲食サービス業 | 60.6% | 62.6% | +2.0% |
生活関連サービス業、 娯楽業 | 57.2% | 57.0% | ー0.2% |
小売業 | 47.6% | 48.3% | +0.7% |
教育、学習支援業 | 53.5% | 48.1% | ー5.4% |
医療、福祉 | 45.2% | 46.4% | +1.2% |
参考:新規学卒就職者の離職状況(令和2年3月卒業者)を公表します|厚生労働省
高校卒の早期離職率は、大学卒と比べると全体的に高い傾向であり、離職率が増加している産業もあれば、減少している産業もあります。
中途社員の早期離職率
中途社員の早期離職率は、中小企業庁によって調査データが公表されており、企業規模ごとに集計した離職率は、以下の表のとおりです。
中小企業(全体) | 内訳 | |
中規模企業 (従業員数300人以下※) | 小規模事業者 (従業員数20人以下※) | |
30.6% | 30.5% | 31.0% |
※製造業・建設業・運輸業の場合(業種によって人数が異なる)
参考:中小企業白書 2015年版(P272)|中小企業庁
2015年の調査で少しデータが古く、中小企業に限られた調査結果であるため、参考データとして確認してみてください。
また、株式会社ビズリーチの独自調査では、35〜49歳の転職経験者のうち、前職を早期退職した割合が39.0%だと報告されています。
参考:早期離職はなぜ起きる? 中途社員の離職率や理由別対応策を紹介|株式会社ビズリーチ
まとめ:早期離職への対策をして定着率を向上させよう
今回の記事では早期離職の理由と具体的な対策について、企業事例を交えながら解説しました。
入社した社員の早期離職によって、企業のイメージダウンや既存社員のモチベーション低下につながり、今後の組織運営に支障が出てきてしまいます。
早期離職を防ぐためには、応募者とのミスマッチを減らす適性検査や、社員との強い関係性を構築するサーベイの実施が必要不可欠です。
企業の人事担当者の方は、課題解決に向けて定期的にサーベイを活用し、社内コミュニケーションを強化しながら継続的に対策をしていきましょう。
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