人事だけでなく現場も積極的に活用したくなるミキワメの活用法

従業員の状況について言語化できていないもの・見えていないものが多くあった
人事だけでなく現場でも積極的に活用され、従業員へのケアが活性化した
今回はミキワメを導入した経緯や導入直後から今の活用に至るエピソードについて、株式会社ソディック人事部の長澤様にお話をお伺いしました。
導入前に抱えていた課題
ミキワメを導入する前から、私たちは年に1回、従業員満足度のサーベイを実施していました。ただ、それだけでは言語化されていない課題や、見えていない部分が多くあると感じていたんです。
人事としては、組織内や従業員同士のコミュニケーション活性化、健康経営の推進、キャリア入社者や新卒社員の定着促進などに力を入れていきたいと考えていましたが、そうした人事施策を検討するための情報が十分に集められていないのが実情でした。
中でも特に大きな課題だったのが「社員の定着」です。機械製造業という業種の特性上、業務の習得には一定の時間がかかります。もちろん社員一人ひとりには仕事だけでなく、それぞれの生活・プライベートもあります。そうした背景を抱えながら、コミュニケーションの齟齬などが原因で、ようやく一人前に育ったタイミングで休職や離職に至ってしまう――そんな“負のサイクル”に陥ることは、何としても避けたいと考えていました。
採用や育成が安定しないと、教える側も新たなチャレンジに踏み出せず、結果として従業員全体の成長機会が生まれにくくなってしまいます。その連鎖が続けば、会社全体の成長にもブレーキがかかってしまう。そうした状況を根本から変えていきたいという思いは、私たちの中で常に強くありました。
ミキワメを知ったきっかけと導入の決め手

元々は上述したお話しとは別の文脈で「適性検査を見直そう」という話がありました。そこでいろいろなサービスを試していたのですが、中々当社に合うものがなくて。そんな中ミキワメと出会い、無料のトライアル期間を設けていただいたのが検討のきっかけでしたね。
最初ウェルビーイングサーベイは適性検査の+αとしてご紹介いただいたのですが、日頃の定点観測による従業員の気持ちの浮き沈みを可視化したり、マネジメント層のケアの平準化ができそうだと感じて本導入を検討し始めたという流れでした。やはり人の気持ちを完全に読むのは難しく、感性や相性も違う上に、場合によってはマネジメント層・各個人間の思い込みだったりすることもある中で「先月は晴れだったのに今回は曇り」といった変化を見える化できるのは良い指針になると感じていました。
とはいえ、導入当初は正直、懐疑的な部分もありました。ウェルビーイングサーベイを導入したとしてその情報を使いこなせるのか、会社としてエンゲージメントサーベイを初めて間もないのにさらに新しいツールを導入するのは早すぎるのではないかという不安も大きかったですね。導入して描ける理想像はある一方で、そこに至るほど現実的にそこまでうまく進める事はできるのか?という点で半信半疑だったのが率直な気持ちでした。
実際の導入プロセスと初期の活用法
そんな不安を感じつつ、最初はコーポレート部門と食品機械事業部門の二つでスタートしたのですが、恥ずかしながら最初の1年はなかなかうまく活用できず、「やっているだけ」で終わってしまっていました。そこで2年目からは新卒社員向けのオンボーディングツールとして活用することにしました。すると新卒社員の配属先の上長から「これは面白い」という反応をいただけるようになり、その話を聞いた他の部門からも「うちの部署でもやってみたい」や「今度うちに入ったこの社員にも実施させてあげられないか」という声が上がるようになりました。
自分が思っていた以上に現場の皆さんがこういったものに興味を持っていると気づけたのが活用を加速していくターニングポイントになったと思います。
それをきっかけに、部門長などの意見も取り入れながら、活用の幅を広げていくようになりました。ミキワメのカスタマーサクセスの方にもサポートをいただき、課題の見える化や社員へのケア方法をお教えいただいたり、さらに別の使い方もできないかという相談もさせていただいていました。そんな動きもあって、今では部長職のセルフマネジメントにも活用を広げ、今後は昇格審査のアセスメントなど、さまざまな場面での活用を検討しています。
ミキワメ導入後の変化

一番大きな変化は、「この場面でもミキワメが使えないかな?」と、日々の業務の中で自然と考えるようになったことです。例えば、メンバーの気持ちの浮き沈みを肌感覚で感じたときや、残業が続いているときの状況確認、新しい仕事を任せた際の反応など、これまでは主観的・感覚に頼っていた部分に対して、ミキワメのデータを活用することで、より客観的に状況を把握できるようになりました。
その結果、日々のコミュニケーションのきっかけとしても活用できるようになり、今では業務の中で頼れる存在となっています。
また、人事部門と各事業部門との接点も増えました。サーベイ結果をきっかけにマネージャーが自らアクションを起こしたり、「どう使えばいいか」「こういう伝え方は大丈夫か」といったご相談もいただけるようになったのも変化が生まれたところだと思います。ミキワメの導入により上司と部下の関係性だけでなく、部門を超えたコミュニケーションの活性化にもつながっており、会社全体の信頼関係の構築にも役立っていると感じます。
これは当社の特徴かもしれませんが、全国に拠点がある上にグローバル展開もしているため、上司と部下が物理的に離れた場所で働いているケースも少なくありません。こうした環境では、タイムリーに各メンバーの状況を把握することが難しいという課題があります。そういった中で、ミキワメを活用することによって部下の状態や傾向を把握しやすくなり、マネジメント層にも積極的にご活用いただけているというのもあると思います。
ミキワメのサポート体制について
サポート体制については本当に満足しています。定例ミーティングをさせていただく際には型に沿ったご案内ではなく、私たちの状況に応じてその場で資料を修正しながら議論を進めてくださっています。ミーティング後には、その内容を整理したアウトプットもご共有いただけるため、「当社の状況に合わせたサポート」を大切にしてくださっているのだと、毎回実感しています。
しっかりと認識をすり合わせたうえで提案をいただけるので、非常に信頼していますし、安心して相談できる存在です。
システム面でも柔軟な対応が印象的です。こちらから要望をお伝えすると、数ヶ月後には実装されていることも多く、そのスピード感には何度も驚かされています。私たちのようなユーザーの声をしっかり受け止め、反映してくださる姿勢に心強さを感じています。
今後の拡大したいミキワメの活用

まずは運用面をさらに広げていくところから注力しようと考えています。現在は新卒社員のオンボーディングなどを中心に活用していますが、キャリア入社となる社員にも広げていきたいと考えています。また、部長層のセルフマネジメントでの活用も実施していますが、「ほかのメンバーにも展開したい」という問い合わせもあり、対象範囲の拡大を検討していく予定です。
また、サーベイは長く続けていくほど形骸化しやすい面もあるので、飽きずに答えられる工夫を意識しています。例えばサーベイ内のカスタム質問に「最近嬉しかったことは何ですか?」といったポジティブな質問を設けて、コミュニケーションのきっかけ作りをしたり、回答する社員に少しでも前向きな気持ちで回答に取り組めるような工夫を重ねています。施策を考える際は、チーム内で自由にアイデアを出し合いながら、一緒に形にしていくスタイルを大切にしています。
「この質問ってどうかな?」といった雑談ベースのやり取りから始まることも多く、自然な流れの中で互いに意見を発信しやすい雰囲気づくりを心がけています。こうした小さな工夫の積み重ねが、ミキワメを「組織の文化づくりを支える存在」として根付かせていく原動力になると考えています。
ミキワメをおすすめしたい企業
ピープルマネジメントに課題を感じている企業には、ぜひミキワメを活用していただきたいと思います。近年では、部下を指導する責任を担う一方で、価値観や視座の違いから指導がハラスメントと受け取られてしまうリスクもあり、「管理職は大変だ」という声をよく耳にします。ミキワメは、部下一人ひとりの性格や傾向を踏まえたコミュニケーションのアドバイスを提供してくれるため、こうした管理職の悩みを軽減する有効なツールだと感じています。
社員一人ひとりをより大切にしたいと考えている企業や、社員数が急増し、これまでのような密なコミュニケーションやマネジメントが難しくなってきた企業にとっても、解決の糸口になるサービスだと思います。