ミキワメの導入で現場のマネジメントが変わった!企業の目指す理想像とそれに向けてのミキワメの活用

別のエンゲージメントサーベイを使っていたが、分析・活用ができていなかった
サーベイの結果を踏まえてどう対応すべきかが明確になった
ミキワメの活用も浸透し、現場から主体的なマネジメントが生まれ始めた
今回は株式会社ファミリーケアサポートの常務取締役の工藤様と札幌エリア統括マネージャーの高嶋様に、ミキワメの導入による変化と、現場から主体的なマネジメントが生まれる会社の取り組みについてご紹介いただきました。
ミキワメ導入前の状況
会社として従業員が健やかに働けているかはずっと重要視していました。実は、ミキワメの導入前も外部のアドバイザーからお勧めされていて、ちょうどその頃は心理的安全性などのワードが話題になっていた時期でもあったため、別のエンゲージメントサーベイツールを導入していたんです。
ただ、導入して従業員の状況についてスコアで見れるようになったのはいいものの、その分析や活用はできていませんでした。エンゲージメントサーベイ実施後も出てきたスコアに対して画面上で何かアドバイスが返ってくる程度で、具体的にどんなアクションをすべきかなどが分からなかったんですよね。
同時期に児童福祉の事業も始めて新しく多数採用をしていたのですが、その人たちが離職してしまう事態が起きました。元々、当社は業界水準から見ると非常に離職率は低かったんです。業界平均が15%くらいのところ、当社は7%程度だったのですが、その時期は離職率が大きく上がってしまったことに危機感を感じていました。
どうにか対策を打とうとエンゲージメントサーベイの活用に悪戦苦闘している間にも1人、2人と離職が増えてしまっていたため、「今のツールのままでいいのか」や、「従業員満足度に対しての取り組みの内容やその方法」などを抜本的に見直そうとしていたような状況でしたね。
ミキワメの決め手

ミキワメ以外にもエンゲージメントサーベイを内包している有名なタレントマネジメントツールなども比較検討していました。ただ、社内のスタッフに高齢の方も多く、色々な機能があっても使いきれないだろうと考えていたんです。
当時の目的が『スタッフの状態の可視化とその対策を打てるようにすること』だったため、コストなども鑑みてエンゲージメントサーベイに特化したサービスで決めようと思いました。また、ミキワメの場合、社員に性格検査を受けてもらった上でサーベイを実施するため、自社の社風やそこから派生して今後新しく採用する人のミスマッチも防げるんじゃないかと思ったんです。
実際導入してみても機能がとてもシンプルで使いやすかったですね。そもそもの設定自体も難しくなく、画面上でポチポチしていくだけなので簡単でした。別のツールを使っていた時に課題だったスコアの分析についても、わからない時にチャットやメールで質問すると、カスタマーサクセスの人がすぐにオンラインでつないでいただき迅速に解決してくれました。その他にもAIの活用方法やスコアを踏まえて面談で会話すべきこと等、丁寧にレクチャーいただけたのも良かったですね。
ミキワメの活用と理念浸透への取り組み
ミキワメ導入後、データの分析と活用に力を入れています。特に注目したのは「会社への愛着」の項目でした。会社として理念経営を重要視しており、この項目に注目したいと思ったのです。
当社の理念は『感謝と感動にあふれ、私たちと皆様が幸せになれる未来を拓こう』というものです。『私たちと皆様が』の部分で、自分たちを先に出しているのは、我々が幸せにならないといいものをお客様に提供できないという考えからなんです。理念に紐づいてミッションやビジョンも設けていることもあり、最上位にある理念を最も大切にしたいと考えていました。
理念の浸透のために朝礼や終礼でバリューやビジョンのすり合わせをしたり、スタッフ同士で日々の感謝を伝えあったりもしています。朝礼では理念やビジョン・バリューの唱和をしたり、スタッフからのスピーチの時間を設けており、感謝したことや成果の共有、育成に向けた発表などを日替わりで順番に発表していくんです。
また、月に一度は各地にある全事業所をオンラインでつないで全員で朝礼を行い、各事業所のMVPを表彰したり成果の報告をしたりしています。終礼も同様に、その日一日の社員の良かったことや社員同士が称え合う時間、利用者さんへの良い成果につながった事例の共有などを行っています。
さらに理念にもある『私たちの幸せ』を作れるように、人間力研修という取り組みも入社直後に行っています。これは『挨拶の意味から始まり、感謝であふれる職場にするために何をすべきかを行動レベルまで落とし込む研修』です。ストレングスファインダーを全社員に実施し、相互理解を深める取り組みも研修内で行っています。人生を楽しく生きていくための自責の精神や、過去と他人は変えられないという考え方など、当たり前のようで見落としがちなことを改めて伝えるようにしています。
こういった導入前から行っている取り組みも継続してミキワメ上でその効果測定をおこないつつ、AIによる提案を参考にして日々スタッフたちがより良い状態で働けるように個々別にアプローチをするようにしています。
現場マネージャーのミキワメ活用に向けて

毎月のマネージャーミーティングにて「症例ディスカッション」というサーベイ結果について考えてもらう時間をとっています。どの事業所の結果かなどは伏せたうえで、全組織のサーベイの点数のみを全員に共有し、『今月どういうことに取り組むか』や『どういうことに気を付けるべきか』を全員に考えてもらうんです。
組織体制上、どうしても『自分の事業所さえよければいいや』という事業所ごとの縦割り文化になりやすいのですが、マネージャーたちには全社的なことを自分ごととしてとらえてほしいという思いもあり、組織全体の状態について考える機会を設けているんです。
また、マネージャーとの1on1面談でもサーベイ結果を活用しています。私の場合は各事業所のマネージャーと面談をする際に、必ずその事業所のメンバーのミキワメの結果に触れるようにしています。『この子の点数がこうなったの?なんか要因わかるかい?』というような話をすると、最初は曖昧だった回答も、今では「今月これがあったから多分スコア低いです。本人もそう言ってます」というようなことまでマネージャーの口から出てくるようになりました。
実際、この取り組みによって現場のマネージャーたちにもミキワメを活用する文化が定着してきました。中には現場マネージャーからスタッフ個々人の状態について主体的に報告が挙がったり、状況の確認を行ってくれている人もいます。サポート履歴を残しておいてくれるマネージャーもいて、それを見ることで『このメンタルダウンしている子にこんな話をしている、こういうふうに変わっているんだな』ということも把握できるので、非常にありがたいですね。
取り組みによる変化
狙い通り『会社への愛着』の項目が大幅に改善しました。全体のスコアとしても大幅に改善しています。そもそも介護業界自体がスコアが低くなりやすい傾向にあるらしいのですが、その中でも他の業界と比べても遜色ないくらいにスコアが上がってきているんです。
これは、長年続けてきた理念浸透の取り組みと、ミキワメの導入によって採用のミスマッチが減り、理念に共感を持つ人材が増えてきた結果だと感じています。既存のスタッフの中でも、理念等に合わないスタッフは自然と自分に合う環境を求めて、前向きに新しい挑戦に旅立っていきますし、新しく入ってくる人は理念に共感を持っている人が多くなっていくという好循環が生まれています。
企業として目指す姿

同じ方向を全員で向いて進んでいきたいですね。一度船に乗ってくれた以上は、全員で進んでいきたいですし、離脱者なしで進んでいきたいんです。理念という芯がしっかりしていれば、枝葉は多少ずれても戻るべきところがある。その思いを絶対にぶらさないメンバーで進んでいきたいと考えています。そのためにも採用におけるミスマッチをさらに減らし、当社にフィットする人材の精度をもっと高めていきたいと考えています。
また今期、長期事業構想をトップマネジメントで考え『人こそが全て』という組織基盤のスタートから、成長し続ける組織にするためには何が必要かを明記しました。社員が楽しく、ワクワクしながら自分の人生の目標に進んでいけるような組織をつくっていきたいと思っています。そのための一つの指標としてミキワメを活用し、目標も明確にしていきたいですね。会社への愛着や業務負担などの指標について、具体的な目標値を設定していくことが次のステップです。特に業務負担は波が激しいので、どのレベルをキープするかという目標を定めていきたいと考えています。
ミキワメを活用し組織の状態をしっかり追っていきながら、当社の理念をより体現できる環境を目指していければと思っています。