- 成長企業が実践している、エンゲージメントサーベイの活用事例
- サーベイ結果をもとに、エンゲージメントを高める施策
- エンゲージメントサーベイの導入がおすすめの企業
エンゲージメントサーベイは、従業員の「仕事への熱意」や「組織への信頼」を可視化し、経営改善に活かすための重要な調査です。人事戦略の一環として導入する企業も多いですが、サーベイ結果を正しく活用できなければ、効果は限定的になってしまいます。
本記事では、5つの企業事例からエンゲージメントサーベイの活用方法や有効な施策を徹底解説。
最後まで読めば「エンゲージメントサーベイをどう活用すればいいかわからない」という人事担当者が、自社の課題に応じて最適なサーベイを設計・運用できるようになります。
サーベイ結果をもとに、離職防止や理念浸透といった施策を講じ、持続的な企業成長につなげていきましょう。

エンゲージメントサーベイとは

エンゲージメントサーベイとは、従業員が仕事や組織に対してどの程度の意欲や愛着を持っているかを可視化するための調査です。
そもそもエンゲージメントには、ワークエンゲージメントと従業員エンゲージメントがあり、以下のような違いがあります。
- ワークエンゲージメント:従業員が自分の「仕事」に対してどれだけ熱意や活力を持ち、積極的に取り組んでいるかを示す
- 従業員エンゲージメント:従業員が「組織」や「会社」に対してどれだけ愛着を持ち、主体的に貢献したいと感じているかを示す
従業員満足度調査とは異なり、エンゲージメントサーベイは「仕事や組織に対する感情的なつながり」や「自発的な貢献意欲」を重視するのが特徴です。各サーベイの違いを知りたい方は、ぜひ以下の資料もダウンロードしてください。
エンゲージメントサーベイの測定内容は企業によって異なりますが、具体例としては以下が挙げられます。
※モバイルでは以下の表を右にスクロールしてご覧ください
| 測定項目の例 | 内容 |
| ①企業への帰属意識・信頼感 | ・会社に誇りを持っているか ・企業理念やビジョンに共感しているか ・長期的にこの会社で働きたいか |
| ②仕事のモチベーション・意欲 | ・仕事内容に満足しているか ・仕事に熱意や楽しさを感じているか |
| ③人間関係・コミュニケーション | ・上司は意見を尊重してくれるか ・同僚・チームメンバーとの協力体制は良好か |
| ④報酬・評価制度の満足度 | ・給与や福利厚生は公正だと感じているか ・自分の成果は適切に評価されているか |
| ⑤ワークライフバランス・就労環境 | ・仕事とプライベートのバランスはとれているか ・残業時間や働き方に満足しているか |
| ⑥成長機会・キャリア開発 | ・スキルアップや研修の機会はあるか ・将来のキャリアビジョンが描けているか |
エンゲージメントサーベイを実施すれば、従業員のモチベーションや職場環境に対する意識が明らかになり、離職率の低下や生産性の向上を実現する施策づくりに役立ちます。

実際に弊社の調査では、若手社員の離職対策として41%の企業が「エンゲージメントを測る調査ツール」を導入していることがわかりました。調査内容について詳しく知りたい方は、以下の資料をダウンロードしてください。
エンゲージメントサーベイの目的は「不満の把握」でなく「関係性の強化」です。結果を分析し、従業員の声を経営戦略に活かすことで、持続的な企業成長につながります。
エンゲージメントサーベイの導入目的や効果については、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひこちらもご覧ください。
ここからは、エンゲージメントサーベイの種類を「パルスサーベイ」と「センサス」に分けて紹介します。
パルスサーベイ|月1〜2回や週1回の頻度で実施
パルスサーベイは、短期間で繰り返し実施する簡易的なサーベイです。月1〜2回や週1回の高頻度で実施するケースが多く、従業員の心理的な変化をタイムリーに捉えられます。
パルスサーベイは、リモートワーク中や部署異動後の従業員の状態把握に有効なツールです。業務負荷の増加やチームの人間関係の悪化など、小さな兆候を見逃しにくく、迅速に改善策へつなげられます。
パルスサーベイのメリットや活用方法は、以下の記事で詳しく解説しています。企業事例も紹介しているので、導入イメージをつかみたい方はぜひ参考にしてください。
センサス|年1〜2回の頻度で実施
センサスは、組織全体の状況を俯瞰的に把握するために、年1〜2回の頻度で実施する大規模なエンゲージメントサーベイです。質問数が多い分、深い分析が可能で、組織の長期的な傾向や課題を抽出できます。
センサスは経営層の意思決定や人事戦略の基盤となるため、分析後の報告・共有プロセスが重要です。結果を前年のデータと比較すれば、制度改革や働き方の改善がどの程度成果を上げているかの検証もできます。
成長企業はこう活かす!エンゲージメントサーベイの活用事例5選

人事施策の策定にも役立つエンゲージメントサーベイですが、担当者のなかには具体的にどのように活用すべきかわからない方も多いのではないでしょうか。
本章では、成長企業が実践しているエンゲージメントサーベイの活用事例を紹介します。
成長企業は、エンゲージメントサーベイを単なる調査ではなく、組織改革の推進ツールとして活用しています。サーベイで課題を特定し、具体的なアクションへとつなげる運用体制を構築しているのが特徴です。
各企業の事例を参考にすれば、エンゲージメントサーベイを経営戦略へ反映する方法を具体化できます。以下の記事では、適性検査・サーベイの導入事例を紹介しているので、より多くの事例を知りたい方はぜひチェックしてみてください。
事例1. 定期的な結果の観測で、効果的なフィードバックを実践
ウェブ広告・メディア事業を展開するウェブソア株式会社は、社員数が50人を超えたタイミングで、社員一人ひとりの状態把握の難しさに課題を感じていました。
組織としてメンタル面の健全化に取り組もうと考え、エンゲージメントサーベイ『ミキワメ ウェルビーイングサーベイ』の導入を決断しました。導入時は、社員にとって負担がない回答設計や、結果・フィードバックが納得できる内容かどうかを重視したといいます。
サーベイ導入後は月1回の定点観測による全社員調査を実施し、結果は社長・役員間だけでなく事業部長へもフィードバックされ、会社のミッションや方向性の共有にも活用しています。
数値をもとにフィードバックを重ねることで、役員やマネジメント層の意識に変化が生まれ、組織の現状を客観的に把握しやすくなったそうです。
参考:ウェブソア株式会社|組織が拡大する中でも、社員1人1人が理想的な状態で働ける会社であり続けるためのサーベイ導入
サーベイ結果を有効活用するには、従業員との対話を通じたフィードバックが欠かせません。サーベイフィードバックの効果や手順について知りたい方は、ぜひ以下の記事もご覧ください。
事例2. サーベイの導入で休職者が2分の1に減少
株式会社情報戦略テクノロジーは、エンジニアによるクライアントのDX伴走支援を行うIT企業です。かつては新卒社員の3年以内退職率が高く、休職者の悩みや問題を可視化できないことに課題を抱えていました。
従業員のコンディションを早期に把握し、離職対策を講じる目的から『ミキワメ ウェルビーイングサーベイ』を導入。性格診断機能が充実しており、社員ごとに個別のコンディションをアラート通知できる点が決め手になったといいます。
導入後は、サーベイデータを人事面談の資料として活用しています。ミキワメのAIサジェスト機能も参考に、従業員の状態に合わせたコミュニケーションを強化した結果、導入翌年には休職者数が12人から6人へと半減しました。
サーベイツールの導入段階では、マネージャー向けの研修を展開し、社内での活用を浸透させていったそうです。
参考:株式会社情報戦略テクノロジー|エンゲージメント向上のために、ミキワメ導入。導入後に休職者が2分の1まで減少
事例3. 離職の原因を特定し、早期アプローチを実現
福祉・介護事業などを展開するエターナルキャストグループでは、人材の定着率向上と離職原因の特定を目的に『ミキワメ ウェルビーイングサーベイ』を導入しています。
同社は長年、入社1年以内の離職率が85%以上という課題を抱えていました。従来のサーベイでは原因分析やサポート体制に十分な納得感が得られず、現場で有効な手立てが打てていなかったといいます。
個別ケアを強化できるツールとしてミキワメを導入後は、本部人事部・現場責任者・福祉事業部が連携して、最優先ケアが必要なスタッフに直接アプローチ。ITに抵抗感がある業界事情も踏まえ、個別PC対応や研修手当支給など、ツール浸透の工夫も重ねました。
導入直後から、性格検査による自己理解や深層ストレスへの気づきといったポジティブな反応が生まれており、今後は配置転換の判断材料にも活用していく方針です。
参考:株式会社エターナルキャスト|ミキワメ導入で、ここ何年も離職率85%が続いていた原因特定ができるように
事例4. コミュニケーションの活性化により、体調不良者が激減
コーポレートコーディネート事業を展開する未知株式会社では、社員のエンゲージメント低下や体調不良による欠勤が深刻な課題となっていました。
「個人状態のスコア変化を追い、個別対応したい」という目的で、『ミキワメ ウェルビーイングサーベイ』を導入。サーベイは全社員に定期配信し、スコアの変動をもとに、上長との1on1やチーム単位でのケア面談を行っています。
また同社では、業務中のメンバー間の声かけと合わせて、組織全体で助け合いや相互理解を醸成する施策を実施しているのが特徴です。「お紙(推しとかけている)」「うれしいねLINE」といったポジティブなコミュニケーションを促進し、社員同士の関係性を強化しています。
積極的なアクションの結果、毎月の欠勤者数は導入前の1日3〜4人から、月1〜2人程度へと激減。組織の空気が明るくなったという体感も広がったといいます。
参考:未知株式会社|サーベイの結果から改善アクションを実施し、エンゲージメントが劇的に改善。体調不良社員が激減した活用方法とは。
事例5. 個人の心理状態を可視化し、効果的なケアを実践
株式会社ペンシルは、福岡を拠点とする研究開発型のウェブコンサルティング企業です。同社では前から組織サーベイを実施していたものの、匿名かつ部署単位でしか状態を把握できず、個人への具体的なケアやフォローの打ち手を見出せずにいました。
組織エンゲージメントのさらなる向上を目的に、『ミキワメ ウェルビーイングサーベイ』を導入したところ、どの社員がどのような課題に直面しているかを把握できるようになったといいます。
サーベイのコメントやスコア変動を踏まえ、マネージャーとの1on1面談で課題改善の具体策を決定。サーベイを活用することで、会社主導のフォローやコミュニケーションが可能になり、個別ケアの深化を実現できたそうです。
参考:株式会社ペンシル|組織と個人の心の健康状態を見える化し、エンゲージメントのさらなる向上へ
サーベイ結果を活用した、エンゲージメントを高める施策5選

エンゲージメントサーベイの結果を最大限に活かすには、データを分析して終わるのではなく、具体的な施策に落とし込むことが重要です。
本章ではサーベイを活用した、エンゲージメントを高める施策を5つ紹介します。
エンゲージメントは施策単体で上がるものではなく、「調査→分析→改善→共有」の継続が鍵になります。
企業が抱えやすい課題に応じて効果的な施策例を解説するので、ぜひ最後までご覧いただき、制度の見直しにつなげてください。
企業理念への共感度を可視化し、価値観のズレを解消
企業理念やビジョンの浸透は、エンゲージメント向上の基盤となる要素です。理念への共感度が低い組織では、従業員の方向性がばらつき、モチベーションの低下を招きやすくなります。
実際に以下の論文では、経営理念の浸透が従業員のエンゲージメントにつながると示唆されていました。
経営理念が浸透すると、社員は自分が組織にいることを前向きにとらえ、組織との一体感やつながりを実感できるようになります。
つまり、企業側が理念に共感できるような働きかけを行えば、社員が会社や仕事に対して強い結びつきを感じ、エンゲージメントが高まると考えられます。
参考:慶應義塾大学大学院経営管理研究科|経営理念への共感が従業員エンゲージメントに与える影響(p.22「(3) おわりに」より)
企業理念への共感度を可視化するには、サーベイで「会社のビジョンに共感しているか」「企業の目指す方向はわかりやすいか」といった設問を設けるのが有効です。
企業理念への共感度が低いと判明した場合は、以下のような施策を講じてみましょう。
【理念やビジョンの浸透方法(具体例)】
- 社員教育や社内イベント
- 周年行事
- 経営層によるメッセージ発信(社内報など)
- 表彰制度の導入
サーベイで理念の浸透度を把握することで、経営層と現場にある認識のズレや部署ごとの価値観の違いが明確になり、理念発信の方法を改善できるようになります。
疲労感スコアをもとに、柔軟な働き方を推進
エンゲージメントを維持するには、従業員のコンディションを適切に管理することが欠かせません。サーベイで疲労感やストレス度を測定すれば、現場の不満や負荷の偏りを早期に発見できます。
ワークライフバランスへの不満が見られる場合は、以下のように個々に合った柔軟な働き方を推進しましょう。
数値データを根拠にした改善は、従業員にとって納得感が高く、安心して働ける環境づくりにつながります。疲労感スコアは定期的に測定し、施策の効果を継続的に検証することも大切です。
孤立感や疎外感の声に応じて、コミュニケーション施策を再設計
社内コミュニケーションの減少は、従業員の孤立感や疎外感を招き、エンゲージメントにも悪影響を与える恐れがあります。とくにリモートワーク環境では対面交流が少なく、組織への帰属意識が低下する従業員も珍しくありません。
サーベイを通じて「同僚とのつながり」や「チーム内での一体感」に関する項目を分析すれば、コミュニケーションの課題を特定可能です。
孤立感が高い部署では、以下のような施策を通じ、オープンで風通しのよい社風を形成しましょう。
【社内コミュニケーションの活性化方法(具体例)】
- 1on1ミーティングの定期実施
- 相互評価制度の導入
- 社内SNSやコミュニケーションツールの導入
- 社内イベントや交流会の開催
- 感謝の気持ちを伝えあう仕組みや称賛文化の醸成
なかでも1on1は、従業員の悩みや本音を共有できる貴重な機会です。経営理念や会社の価値観についても対話することで、従業員は組織の方向性をより深く理解できます。
社内コミュニケーションの活性アイデアを詳しく知りたい方は、ぜひ以下の記事も参考にしてください。
成長意欲を見える化し、個に応じたキャリア支援を強化
エンゲージメントサーベイの結果から成長意欲を可視化すれば、社員一人ひとりに合ったキャリア支援を実現できます。キャリア支援は、優秀な人材の確保と定着にも有効な施策のひとつです。
モチベーションエンジニアリング研究所の調査では、個人のキャリア充足度が高いほど、従業員エンゲージメントも高くなることが示されています。
従業員の主観的なキャリア充足度とエンゲージメントには、正の相関関係があることがわかりました。
つまり、企業側が個人の主観的なキャリア充足度を高めれば、従業員エンゲージメントの向上につながると示唆されます。
キャリア支援では以下のような施策を通じて、組織の人材力を強化していきましょう。
【キャリアアップ支援の具体例】
- 明確なキャリアパス設計支援
- 社内公募制度の導入
- 各種研修やスキルアップ機会の提供
- ロールモデルの設定
- メンター制度の導入
学習意欲が高い社員にはスキルアップ研修や資格取得支援、現場志向の強い社員には実践的なプロジェクトへの参画機会を設けるといったように、個々のモチベーションに沿った支援を提供することが大切です。
評価への納得度を数値化し、公平で透明性の高い制度へ改正
従業員のエンゲージメントを高めるには、透明性の高いフィードバックと評価制度が欠かせません。公正かつ具体的な評価基準を明示し、評価者と被評価者が双方向にコミュニケーションをとることで、納得感を醸成できます。
実際に株式会社グローバルプロデュースの調査によると、約6割以上の大企業がエンゲージメント向上施策の一環として「評価・表彰制度の充実」を挙げていました。
参考:株式会社グローバルプロデュース|大企業のエンゲージメント向上施策に関する調査(PR TIMES)
サーベイでは「評価の公平性」や「上司のフィードバックへの満足度」を数値化し、現場の不満や課題を明確にすることが大切です。
「評価基準が不透明」と感じる従業員が多い場合は、以下のような評価制度を導入してみましょう。
【透明性の高い評価制度の例】
- OKR(Objectives and Key Results)
- 360度評価
- ノーレイティング制度
- 等級連動制度
- バリュー評価
人事評価の目的や方法については、以下の記事で詳しく解説しています。組織成長につながる人材育成に取り組みたい方は、ぜひ参考にしてください。
【目的別】エンゲージメントサーベイの導入がおすすめの企業

エンゲージメントサーベイは、組織の課題を「感覚」ではなく「データ」で捉えられる強力なツールです。本章では、目的別にエンゲージメントサーベイの導入がおすすめな企業をまとめました。
本章を最後まで読めば、自社におけるサーベイの活用方法が明確になり、必要性を多角的に判断できるようになります。
エンゲージメントサーベイの導入目的や実施手順は、以下の記事でも解説しているので、ぜひこちらもご覧ください。
従業員の意欲や心理状態を把握したい企業
エンゲージメントサーベイは、従業員のモチベーションや心理的安全性を数値化できるのが特徴です。仕事への熱意やチームへの信頼など、複数の要素から構成されるエンゲージメントを客観的に把握できます。
組織における課題を、感覚ではなくデータで可視化できるので、問題への的確な改善策を立案・実行できるようになるのがメリットです。サーベイの結果は、他部署との比較や施策の効果検証などにも活用でき、組織の持続的な成長に直結します。
人材の確保で安定的な経営につなげたい企業
エンゲージメントの低下は離職を招き、企業にとっては貴重な人材を失うリスクが高まります。従業員の離職を防止したいなら、エンゲージメントサーベイで従業員の満足度や不満を定期的に観測することが大切です。
調査結果をもとに、キャリア支援や1on1といった対策を迅速に打てば、従業員の定着につなげられます。早期離職が多い企業はもちろん、部門や拠点によって離職率が異なる企業にこそ、エンゲージメントサーベイの導入が有効です。
従業員の働きがいや生産性を高めたい企業
エンゲージメントサーベイを使えば、現場の課題をデータで可視化できるだけでなく、その結果をもとに改善アクションを講じることが可能です。
エンゲージメントが低い要因を特定し、キャリアアップ支援や評価制度の見直しなど具体的な施策に結びつけられます。施策の効果をサーベイで追跡しながらPDCAを回せば、働きがいやエンゲージメントの継続的な向上が期待できます。
エンゲージメントサーベイを人材の確保や生産性の向上につなげたいなら、形だけの調査で終わらせないことが大切です。
以下の記事ではエンゲージメントサーベイが無駄と言われる理由と対策を解説しているので、ぜひ参考にしてください。
エンゲージメントサーベイに関するFAQ(実施方法・質問項目・選び方・費用)

エンゲージメントサーベイの導入を検討している企業のなかには、以下のような疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。
本章では、エンゲージメントサーベイについてよくある質問に詳しくお答えします。サーベイの導入や運用をスムーズに進めたい方は、ぜひ最後までチェックしてみてください。
エンゲージメントサーベイを実施する流れは?
エンゲージメントサーベイは、以下6つのステップで実践するのが基本です。
※モバイルでは以下の表を右にスクロールしてご覧ください
| ステップ | 内容 |
| ①実施目的の明確化・ツール選定 | ・経営層や人事部がサーベイの目的を明確化 ・サーベイで何を知りたいのかを定義し、目的に合わせてツールを選定 |
| ②サーベイの設問設計 | ・ツールベンダーや専門家と連携して質問項目を設計 ・ひとつの設問でひとつの内容だけを聞くよう意識 |
| ③社員への周知・サーベイ実施 | ・社内ミーティングやメールなどを使い、従業員にサーベイの実施目的を周知 ・全体スケジュールも従業員に共有し、サーベイを実施 |
| ④調査結果の集計・分析 | ・結果を分析し、部署ごとや職位別に傾向を把握 ・データ分析では、前回調査と比較するのもポイント |
| ⑤アクションプランの検討・実施 | ・サーベイの結果をもとに、具体的なアクションプランを検討 ・実現可能な施策から着手することが大切 |
| ⑥施策の効果検証(サーベイ再実施) | ・サーベイを再度行い、施策の効果を検証 ・施策の特性に応じて定期的に検証し、継続的な組織改善を実施 |
エンゲージメントサーベイは、一度で終わらせるのではなく、継続的に実施してデータを蓄積することが大切です。調査結果は経営会議や社内共有の場でフィードバックし、次の改善サイクルに反映しましょう。
具体的な実践ステップを知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
エンゲージメントサーベイの質問項目や質問例は?
エンゲージメントサーベイの質問項目は、従業員の仕事に対する熱意や組織への信頼度など複数の観点から構成されます。一般的な質問項目と質問例は以下のとおりです。
※モバイルでは以下の表を右にスクロールしてご覧ください
| 質問項目 | 質問例 |
| ①経営・組織との関わり | ・組織のビジョンに対して、自分の仕事が貢献していると感じますか? ・組織の成果に貢献していると感じますか? ・経営陣が社員の意見を聞き、実行に移すことがありますか? |
| ②人事評価・キャリア形成 | ・自分の仕事に対する評価に満足していますか? ・上司や同僚は自分の仕事ぶりを認めていると感じますか? ・キャリア形成に関する計画やサポートが提供されていますか? |
| ③労働条件・待遇 | ・労働時間は柔軟に調整できる環境ですか? ・給与について満足していますか? ・快適で安全な労働環境だと感じますか? |
| ④仕事に対する熱意・誇り | ・自身の仕事に対する熱意をどのくらい持っていますか? ・仕事で成果を挙げることに対して、誇りを感じますか? ・自分の会社を友人や知人に勧めたいと思いますか? |
| ⑤人間関係・コミュニケーション | ・上司とのコミュニケーションで意見を自由に述べられますか? ・社員同士の連携が円滑であり、協力的ですか? ・上司や同僚との関係に満足していますか? |
質問内容は、GallupのQ12といったフォーマットを参考にしつつ、自社の課題や目的に応じて最適化することが大切です。
参考:【ギャラップ公式】たった12問であなたの職場の従業員エンゲージメント状態が分かる(Q12)
以下の記事では、サーベイの質問項目をはじめ、『ミキワメ ウェルビーイングサーベイ』の質問例や運用時の注意点を解説しています。質問の設計に悩んでいる人事担当者は、ぜひこちらも参考にしてください。
サーベイ結果の分析方法は?
エンゲージメントサーベイでは、結果を分析し、具体的な施策につなげることが大切です。分析方法には主に以下4つがあり、複数の手法を組み合わせることで、企業の課題を抽出しやすくなります。
※モバイルでは以下の表を右にスクロールしてご覧ください
| 分析方法 | 内容 |
| ①属性ごと(部署・役職・年齢など)の傾向を把握する | ・部署別や役職別、年齢別などに分類し、傾向を把握 ・特定の層に絞った施策を検討可能 |
| ②過去に実施したサーベイの結果と比較する | ・エンゲージメントスコアの変化や施策の効果を時系列で確認 ・前回データと比較しながらPDCAを回す |
| ③他のデータとの相関関係を分析する | ・サーベイで判明したエンゲージメントスコアと、離職率など他のデータとの相関関係を分析 ・組織のパフォーマンスや従業員の行動に影響を与えている要素を抽出 |
| ④自由記述の回答データから重要度を評価する | ・エンゲージメントサーベイでは、従業員の自由記述欄を求めているケースも ・自由記述の回答データを分析することで、設問カテゴリーごとの重要度を把握可能 |
エンゲージメントサーベイの分析には作業工数がかかるため、効率化するなら『ミキワメ ウェルビーイングサーベイ』のようなツールを導入するのもおすすめです。
『ミキワメ ウェルビーイングサーベイ』を使えば、従業員の心理状態をリアルタイムで特定できます。専用ダッシュボードでは、組織全体や部署別の傾向を一目で把握でき、適切な施策立案につなげられるのが魅力です。
『ミキワメ ウェルビーイングサーベイ』について詳しく知りたい方は、ぜひ以下の記事もご覧ください。
また、サーベイ結果の分析方法は、以下の記事で解説しています。データを活用する方法も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
エンゲージメントサーベイの選び方は?
エンゲージメントサーベイには、大きく「離職防止に特化したツール」「組織診断で課題を見える化できるツール」「人材データベースと連携可能なツール」の3種類があります。
エンゲージメントサーベイを選ぶときは、種類だけでなく以下のポイントに着目することが大切です。
【エンゲージメントサーベイを選ぶときのポイント】
- 目的に合った調査項目があるか
- 科学的根拠に基づく設問設計になっているか
- 回答しやすい仕様になっているか
- 実名・匿名どちらの回答方法か
- 集計・分析機能が充実しているか
- 導入後のサポート体制が整っているか
- 導入実績や成功事例があるか
費用対効果はもちろん、質問設計やサポート体制も重視し、現場が継続的に使える仕組みのサーベイを選びましょう。
エンゲージメントサーベイの選び方については、以下の記事で詳しく解説しているので、自社に合ったツールを見極めたい方はぜひ参考にしてください。
エンゲージメントサーベイの導入費用はいくら?
エンゲージメントサーベイの導入では、初期費用と利用人数に応じた費用がかかります。機能性やツールによっても異なりますが、社員数100人規模であれば約80〜120万円が目安です。
費用が安いツールは、分析精度やフィードバック体制が不十分なリスクがあるので、費用対効果を踏まえて検討しましょう。なかには無料トライアルが用意されているツールもあるため、使用感を確かめてから本格導入するのがおすすめです。
エンゲージメントサーベイの費用相場や各ツールの料金を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
活用事例を参考に、エンゲージメントサーベイを人事施策の立案に役立てよう

エンゲージメントサーベイは、従業員の声を可視化し、人事戦略の精度を高めるツールです。サーベイ結果を分析することで組織課題を明確にでき、コミュニケーションの活性化や人事評価の見直しなど具体的な施策につなげられます。
自社における活用イメージが湧かない場合は、企業の導入事例を参考にするのもおすすめです。成長企業は、定期的にサーベイを実施し、課題に応じた施策を講じています。
まずは『ミキワメ ウェルビーイングサーベイ』を導入し、従業員のエンゲージメントを把握することから始めましょう。個人の性格にもとづいた実名制のサーベイなので、従業員一人ひとりに応じて最適な打ち手を講じられます。
『ミキワメ ウェルビーイングサーベイ』の活用方法を詳しく知りたい方は、ぜひ以下の資料もダウンロードしてみてください。

従業員のメンタル状態の定期的な可視化・個々の性格に合わせたアドバイス提供を通じ、離職・休職を防ぐエンゲージメントサーベイ。無料トライアルの詳細は下記から。






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