「感覚」での採用から「共通言語」での採用へ。データに基づく採用基準づくりで、急成長を支える組織を目指す|株式会社うるる

社内で活躍する人材や採用すべき人物像が、感覚に依存し、定量的に言語化されていなかった。
ハイパフォーマーの傾向に基づいて、自社独自の採用基準ができ、人事部内に「共通の物差し」が定着した。
結果として、面接官ごとのバラつきが減り、採用の精度が向上した。
今回は、株式会社うるるで人事部長を務める三浦様に、ミキワメAI導入の背景や活用方法について伺いました。自社独自の採用基準をどのようにつくり上げ、人事部内に浸透させていったのか。さらに、社員の配置配属や管理職のマネジメント支援まで、活用の広がりについても詳しく語っていただいています。
「人と組織力」を武器に、2030年の高い目標へ
───まず、三浦様ご自身と貴社の事業についてお聞かせください。
私はうるるに入って2年ちょっとになります。人事部長として、採用から給与計算、労務管理まで、人事に関わる領域を一通り見ています。
弊社は「労働力不足を解決し 人と企業を豊かに」というビジョンを掲げ、CGS事業、BPO事業、クラウドソーシング事業を展開しています。どの事業にも共通しているのは、「人のチカラ」と「AIのチカラ」を適切に組み合わせる独自のビジネスモデルを構築している点です。効率性や正確性が求められる業務にはテクノロジーを、柔軟な判断や創造性が必要な業務には人のチカラを活用しており、テクノロジーと人のチカラ、この最適な組み合わせを設計する力こそが、弊社の強みとなっています。
今期から、2030年に向けてかなり高い目標を掲げました。成り行きでは絶対に達成できない目標です。そして弊社の武器は何かというと、やはり人と組織力なんですよね。その高い目標を達成するために、人と組織をいかに作り上げていくか。それが今の私、ひいては人事部全体がすべきことだと考えています。
組織づくりの軸にあるのが「うるるスピリット」です。うるるという社名はエアーズロックの現地語で、巨大な「一枚岩」を意味するのですが、まさにその言葉通り、多様な経歴の人たちが集まっても、このカルチャーを通して一枚岩でいられる。そこが組織力の源泉だと思っています。採用の判断軸としても、常に「カルチャーフィットするか」を常に持ち続けています。
ただ、規模を拡大していく中で一体感を保つのは簡単ではありません。採用の文脈では、感覚ではなくきちんと定義付けをして、面接官の目線を揃えることを大事にしています。
急拡大する中で「活躍する人材」が、感覚でしか語られていなかった

───ミキワメAIを導入する前は、どのような課題を感じていらっしゃいましたか。
社内にどんな人がいるのか、活躍している人材はどんな人なのか。そういったことが定量的に表されておらず、言語化もされていなかったんです。すごく感覚に依存しているところがありました。だからこそ、客観的なデータに基づいて定量化し、指標化することが必要だと考えていました。
前職でも同じような取り組みをしていたので、うるるに入った直後に「ここはもっと改善できる」と感じて。それで適性検査を入れようと、さまざまなサービスを探し始めたのが最初です。
複数サービスを比較する中で、診断結果の精度が決め手に
───数あるサービスの中から、ミキワメAIを選んでいただいた決め手は何だったのでしょうか。
正直なところ、最初にどこで出会ったかははっきり思い出せないのですが、前職では別の適性検査ツールを使っていたので、それも候補にしつつ「もっといいものはないか」と調べる中で探し当てた記憶があります。
進め方としては、5つくらい候補を選び、全社からお話を聞かせていただいたうえで3つほどに絞り、人事部のメンバーに実際にトライアルを受けてもらいました。その結果を人事部内で改めて見て、「どれが一番いいか」を話し合って決めた形です。
決め手はシンプルで、分析結果、診断結果が一番当たっていたことですね。自分自身が受けた適性検査の結果が、一番納得感がありました。性格タイプの分析がしっくりきたんです。
ハイパフォーマーの定義から始めた、自社独自の基準づくり
───導入後、まず取り組まれたことを教えてください。
最初に作ったのは、採用基準というより「ハイパフォーマーの定義」でした。そもそもハイパフォーマーとは何なのか、というところから定義付けをしていって、そこから採用基準をつくっていく、という流れですね。
具体的には、昇給率や過去の受賞歴といったデータを集めていきました。最終的に一番の判断軸になったのは昇給率です。昇給率が高い人は社内で継続的に評価されており、一過性でなく常に成果を出している証拠になります。
ただ、数字だけで決めたわけではありません。数値で順位をつけた後に、各役員と人事がそれぞれ「この中から3名選んで若手を起点にして巻き込んでください」という形で、やや主観も入れながら選んでいきました。そのうえで全員でミーティングをして、一人ひとりをさらに深掘りし、共通点を言語化していったんです。事前に全社員にミキワメAIを受けてもらっていたので、その結果と合わせて、ミキワメAIのご担当の方に「比較表を作ってください」とお願いした流れですね。
この取り組みで大きかったのは、役員や経営陣を巻き込めたことです。最初は初めての取り組みで手探りでしたが、大事にしたのは「その先に何があるか」をきちんと言語化して伝えることでした。ハイパフォーマーを定義して終わりではなく、そういう人を目指して育成する、採用に活かす、それによって人と組織の力を上げていく。そういう絵をちゃんと描いて役員に伝えたことで、納得して取り組んでもらえたのだと思います。
「草の根活動」で、人事部に浸透させていった

───社内に浸透させるうえで、工夫された点はありますか。
実は人事部の中にも、応募者に適性検査を受けてもらうことが「応募者へのハードルや負荷になるのではないか」と後ろ向きな人もいたんです。 そのような中で工夫した点は、大きく2つあります。
1つ目は、草の根活動による意識づけです。 私自身が「入れる」と決めたので、入れた以上は絶対にいろいろなところで活かしていこうと決めていました。そのため、事あるごとに「ミキワメAI」「適性検査」というワードを出して「こういうところで使えるんじゃない?」と、本当に草の根活動のように意識づけをしていきました。やはり、新しいサービスは、根気強くやらないと絶対に浸透しないし、誰も使ってくれませんから。
2つ目は、若手を起点にした巻き込みです。 これはどの会社も同じだと思いますが、組織に長く携わってきた方ほど、既存のやり方への安心感が強く、新しい取り組みに慎重になりがちです。一方で最近入った若手は、AIやデータの活用や重要性への感度が高い傾向にありました。人事部は3課あるのですが、各課にそういうメンバーがいるので、彼らを巻き込んで「ミキワメAIを使うとこういうデータになって、すごくいいよね」という空気を、若手からも徐々につくっていきました。
こうした活動の結果、次回の新卒採用に向けてミキワメAIのデータをもとにペルソナ像を作るところまで、人事部内でかなり浸透しました。
「うるるっぽい」から「このタイプに近い」へ。データドリブンな会話が生まれるように
─── 実際にミキワメAIを導入されて、採用や組織にどのような変化・成果がありましたか。
一番大きい変化は、人事部内での「共通言語化」と「データドリブン」な思考へのシフトがかなり進んだことです。今までは感覚で「この人うるるっぽいよね」「活躍しそうだよね」と話していたのが、ミキワメAIのデータを元に「こういう特性があるから、うちのハイパフォーマーのタイプに近いよね」という具体的な会話ができるようになりました。これはすごく大きな変化ですね。
共通の物差しができたことで、面接官ごとのバラつきも減らせるようになってきています。新卒採用のペルソナ作りでも、データをベースに「こういう人をターゲットにしよう」と明確に作れるようになったので、採用の精度自体も上がってきている実感があります。
配置や育成の面でも、現状の社員の特性を可視化したうえで、2030年の目標に向けて必要な人材像と現状のギャップを明確にできました。これができたことで、今後の育成計画やアサインの戦略を具体的に立てられるようになったのも、大きな成果だと感じています。
現場への浸透と、規模が拡大しても揺らがない組織へ
───最後に、今後の展望をお聞かせください。
大きく2つあります。
1つは「現場への浸透」です。今は人事部内での活用がメインなので、これを現場のマネージャーや管理職が、日々のマネジメントや1on1で当たり前に使いこなせる状態にしていきたいです。
もう1つは、「一枚岩の組織」を、規模が拡大しても維持・強化していくことです。2030年に向けて組織はさらに大きくなっていきますが、うるるの強みである組織力やカルチャーを薄めず、むしろ強固にしていきたいです。そのために、ミキワメAIのデータを活用した一貫性のある採用と育成を続けていきます。人が増えても、同じ判断軸、同じ物差しを持って、みんなで同じ方向を向いて進んでいける。そんな強い組織をつくっていきたいですね。
─── 本日は貴重なお話をいただき、誠にありがとうございました!