組織の現状(エンゲージメントスコア)を測定し、潜在的な課題を発見するためには、「エンゲージメントサーベイ」の活用が効果的です。
その一方で、サーベイに回答する社員からは、「やる意味が感じられない」「回答に負担を感じる」といった声も聞かれます。
形だけの調査になってしまうと、本来の目的である「職場環境の改善」や「社員のエンゲージメント向上」にはつながりません。
本記事では、エンゲージメントサーベイが無駄だと言われる理由に加え、以下の内容を詳しく解説します。
- エンゲージメントサーベイを実施する本来の目的
- 社員に無駄だと言わせない!サーベイ実施時のポイント
- エンゲージメントサーベイの活用事例【4選】
この記事を読むことで、エンゲージメントサーベイを「組織改善に欠かせない手段」にするための具体的な方法がわかります。ぜひ最後までご覧ください。

エンゲージメントサーベイは本当に無駄?期待される効果

エンゲージメントサーベイを導入している企業では、「やっても効果がない」「やるだけ無駄」といった声があるのも事実です。
しかし、正しく活用することで以下のような効果が得られ、職場環境の改善に欠かせない施策となります。
- 社員のモチベーションが向上する
- 離職率が低下する
- 組織の生産性が向上する
サーベイの結果をもとに働きやすい環境に改善することで、社員は「自分たちの声が活かされている」と実感し、組織への信頼や愛着が高まります。
株式会社商工組合中央金庫(商工中金)の調査によると、中小企業の約3割は外部ツールや社内アンケートなどを用いて、社員のエンゲージメントの計測を行っています。一方、57.2%の企業は「現在計測していないが、必要性を感じる」と回答しました。
参考:中小企業の従業員エンゲージメントに関する調査(P6)|商工中金
このように、エンゲージメントサーベイは「正しく活用すれば確かな効果が期待できる」と、多くの企業が認識していることがわかります。
以下の記事では、エンゲージメントサーベイの導入率と市場動向をデータで詳しく解説しています。本記事と合わせて確認してみてください。

そもそもエンゲージメントサーベイとは?
エンゲージメントサーベイとは、社員と組織との関わりの深さ(エンゲージメント)を数値化・分析し、課題解決のために実施される調査です。
主な調査項目には、組織への関与度や職場のコミュニケーション状況、キャリアアップに関する内容があります。以下のような設問を通じて、社員の本音を引き出します。
- この会社で働き続けたいと思うか
- 上司との信頼関係を感じているか
- 仕事にやりがいを感じているか
これらの調査結果をもとに、職場の強みや改善すべきポイントを組織運営に活かしていくことが、エンゲージメントサーベイの大きな役割です。
エンゲージメントサーベイについて詳しく知りたい方は、以下の記事を確認してみてください。導入による効果や活用時の注意点も解説しています。

エンゲージメントサーベイは「無駄」「意味がない」と言われる理由

エンゲージメントサーベイが「無駄」「意味がない」と言われる理由として、以下の5つの原因が考えられます。
こうした課題に一つずつ向き合い、運用方法を見直すことで、エンゲージメントサーベイは組織改善に欠かせないツールになります。
以下より、一つずつ解説します。
調査の目的・意義が明確に決まっていない
エンゲージメントサーベイが「無駄」と言われる理由の一つは、調査の目的・意義を決めないまま実施していることです。
目的が曖昧なまま調査を実施しても、社員は「何のための調査」かがわかりません。その結果、社員の意見や心理状態を正確に把握できず、具体的なアクションプランを決めるのが困難になります。
調査を通じて職場環境が改善されなければ、回答した社員も「サーベイに協力したけど無意味だった」と感じてしまいます。
エンゲージメントサーベイを実施するときは、まず「なぜこの調査を行うのか」「何を明らかにしたいのか」を明確にし、その内容を社員に共有することが重要です。具体的な目的と方向性を示すことで、社員の協力も得られやすくなります。
>>社員に調査目的や結果の活用方法を丁寧に説明する
※記事の後半にジャンプします
結果や改善策のフィードバックがない
エンゲージメントサーベイ実施後に、その結果や改善策のフィードバックがないと、社員は「回答する意味がなかった」と感じてしまう可能性があります。
どれだけ詳細な調査・分析を行っても、結果が見えず、何の変化も起きないのであれば、社員の継続的な協力は得られません。
また、サーベイを実施してからフィードバックまでの期間が空いた場合、社員の心理状態(エンゲージメントスコア)が調査時から変化している可能性もあります。
調査の集計・分析後、速やかにフィードバックすることで、社員は課題に対して当事者意識を持ちながら、改善に向けたアクションを起こしやすくなります。
>>調査結果と改善策を速やかにフィードバックする
※記事の後半にジャンプします
分析結果をアクションプランに反映できていない
サーベイの分析結果を組織改善に活かせなければ、単なる「データの収集」で終わってしまい、社員の信頼を低下させる可能性があります。
たとえば、エンゲージメントスコアが前年より下がったとしても、「何が問題だったのか」「どう改善すべきなのか」を検討しなければ、組織改善にはつながりません。
サーベイの結果を集計するだけでなく、その内容をもとに課題の原因を深掘りし、具体的なアクションプランに落とし込むことが重要です。
>>社員の意見を反映させた施策を実行する
※記事の後半にジャンプします
また、職場環境が改善されるまでに時間を要してしまうと、社員のモチベーション低下にもつながりかねません。
以下の記事では、モチベーションを維持・向上させるための方法やマネジメント手法を解説しています。本記事と合わせてご覧ください。

過去の改善策が効果的ではなかった
エンゲージメントサーベイの結果をもとに改善策を打ち出しても、想像したような効果が得られなかった場合、社員はサーベイに対して疑問を持つ可能性があります。
とくに成果が見えない施策が続くと、「また調査だけで終わるのではないか」という疑念が生まれ、社員の協力的な姿勢が徐々に失われていきます。
効果的な改善策を行うためには、定期的に社員の意見を聞きながら、過去に行った施策の評価・再検討を行うことが重要です。
施策の実行だけで終わらせず、「実際に現場はどう感じているか」といった振り返りの機会を定期的に設けましょう。
>>定期的にサーベイを実施し、組織改善を継続する
※記事の後半にジャンプします
質問数が多すぎて社員に負担がかかっている
社員がエンゲージメントサーベイに負担を感じる原因は、質問数が多すぎて回答に時間がかかることや、繁忙期に調査をしてしまうことなどが考えられます。
とくに人手不足の企業では、日々の業務をこなすだけで手一杯となり、「時間をかけて答える余裕がない」といった声もよく聞かれます。
サーベイに回答する負担が大きくなると、回答しない人や適当に回答する人が増えてしまい、組織の状態を正確に把握できません。
社員の負担を軽減するためには、一人ひとりの性格や心理状態に合った質問を設定し、長めの調査期間を設けるなどの対応が必要です。
>>社員の性格・心理状態を踏まえた質問項目を設定する
※記事の後半にジャンプします
エンゲージメントサーベイを導入する本来の目的

企業がエンゲージメントサーベイを導入するのは、以下の目的があるためです。
面談やアンケート調査だけでは、社員が抱えている課題や組織の状況変化を把握しにくく、改善につなげることも難しくなります。
しかし、エンゲージメントサーベイで社員の貢献意欲や満足度などを数値化することで、データに基づいた改善策の検討が可能です。
以下より、エンゲージメントサーベイの目的を詳しく解説します。
組織・個人の状態を可視化する
エンゲージメントサーベイを実施する目的の一つは、組織や社員個人がどのような心理状態にあるかを「見える化」することです。
一見問題がないように見えても、実際には組織への不満や仕事上の不安を抱えているケースがあります。日常のコミュニケーションでは把握しづらい内面的な課題を明らかにする手段が、エンゲージメントサーベイなのです。
また、社員の意欲低下やコミュニケーション不足などが原因で、売上や生産性に影響が出てしまう可能性もあります。
実際に、エンゲージメントの高い企業は、低い企業よりも「売上高が18%高い」ことが、アメリカの調査会社であるギャラップ社の調査でわかっています。
参考:Gallup 2024 Q12 Meta-Analysis|Gallup, Inc.
エンゲージメントサーベイを通じて心理的要素を定量的に把握すれば、業績にブレーキをかけている要因を見つけ出せるのです。
以下の記事では、エンゲージメントと業績の関係をデータをもとに詳しく解説しています。本記事と合わせて確認してみてください。

社員の声を踏まえた人事施策を検討する
エンゲージメントサーベイのもう一つの目的は、社員の声をもとに人事施策を検討・実行することです。
経営陣や人事部だけで施策を検討した場合、どうしても会社側の都合や仕組みを優先した考え方に偏りやすくなります。その結果、現場の実態や社員の本音とギャップのある施策になってしまうことも少なくありません。
サーベイの結果から「現場はどのような状態なのか」を把握することで、以下のような納得感のある施策を検討できます。
※モバイルでは以下の表を右にスクロールしてご覧ください
課題 | 施策例 |
---|---|
上司との信頼関係に課題がある場合 | 管理職向けのマネジメントスキル研修の実施 |
将来・キャリアへの不安の声が多い場合 | ・キャリアパスの可視化 ・社内公募制度の導入 |
業務負担の偏りが指摘された場合 | ・業務内容や業務量の棚卸し ・人員配置の見直し |
評価への不満が目立つ場合 | ・評価基準の再検討 ・フィードバック面談の強化 |
現場の声を踏まえた施策を行うことで、社員の「会社が本気で改善しようとしている」という実感につながります。その結果、組織全体のエンゲージメントが向上するのです。
エンゲージメントサーベイに不満がある?【人事担当者に調査】

前述したように、調査目的が決まっていないことや、結果が活かされていないことが、「エンゲージメントサーベイは無駄」と言われてしまう原因です。
バヅクリ株式会社の調査によると、調査対象2200人の約7割の社員が「エンゲージメントサーベイに不満を感じている」ことがわかりました。主な理由は、以下のとおりです。
- 回答した結果が何に活かされているかわからない(60.7%)
- 回答するのに時間がかかる(49.4%)
- 回答した課題や不満に対する解決策が実施されていない(44.8%)
一方、若手社員の離職を防ぐための施策として、エンゲージメントサーベイを導入したいという声があるのも事実です。
株式会社リーディングマークの調査によると、人事担当者の34.7%は、「社員一人ひとりの状態を把握する調査ツール(サーベイ)の導入」が必要だと回答しています。
これらの調査結果からわかるのは、エンゲージメントサーベイが「無駄になるかどうか」は、運用次第で大きく変わることです。
社員の状態を正しく把握し、実際の組織改善につなげられれば、サーベイは人事にとっても現場にとっても有効な手段になると言えます。
「大企業の若手社員の離職対策に関する実態調査」の詳細を確認したい方は、以下の記事をご覧ください。人事が効果を感じた離職対策など、さまざまな調査結果を公開しています。

エンゲージメントサーベイを無駄にしないためのポイント5選

エンゲージメントサーベイの効果を引き出すために、以下のポイントを実践してみましょう。
これらの活用方法を取り入れることで、社員のエンゲージメントが高まり、結果として離職率の低下や生産性の向上につながります。
以下より、それぞれのポイントを解説します。
また、エンゲージメントを高めるメリットや施策を解説した別の記事もありますので、本記事と合わせてご覧ください。

社員に調査目的や結果の活用方法を丁寧に説明する
エンゲージメントサーベイを行うときは、社員に調査目的や結果の活用方法を丁寧に説明し、理解を得ておくことが重要です。
【目的例】
- 働きやすい労働環境に改善する
- 社内のコミュニケーション環境を構築する
- キャリアアップの支援制度を整備する
目的を決めて社員に周知し、サーベイへの回答意欲を高めることで、社員の正確な心理状態と現場のリアルな意見が収集できます。また、組織の状態をより客観的に把握できるようになり、働きがいを生み出すような施策につなげられます。
エンゲージメントサーベイの回答率に課題がある企業の方は、以下の記事も参考にしてみてください。回答率を上げる方法や、企業の実践的な取り組みを解説しています。

調査結果と改善策を速やかにフィードバックする
エンゲージメントサーベイの調査結果を集計・分析したら、社員に不信感を抱かれないように、速やかにフィードバックしましょう。
現場の状況や社員の心理状態は常に変化しているため、調査から時間が経過してしまうと、改善策の効果を最大限に引き出せません。
組織の状態や傾向などの分析結果を速やかに共有することで、社員は課題解決に向けたイメージを持ちつつ、実際のアクションを起こしやすくなります。
また、社員の声に迅速に対応をすることによって、サーベイへの信頼も高まります。次第に組織と社員との関係性が深まり、エンゲージメントサーベイの価値も自然と高まっていくのです。
社員の意見を反映させた施策を実行する
サーベイの結果を踏まえた施策を行うことで、社員は「自分の声を取り入れてくれた」と実感します。その結果、施策に対する行動意欲が高まり、エンゲージメントや生産性の向上といった効果につながるのです。
しかし、経営者や人事の考えだけで施策を実行しても、社員のニーズが満たされず、思ったような効果が得られない可能性があります。
企業としては、社員の意見に真摯に向き合い、サーベイの結果を施策に反映させることが重要です。また、組織全体を一度に変えようとするのではなく、小さくても確実に実行できるものから取り組んでいきましょう。
定期的にサーベイを実施し、組織改善を継続する
定期的にエンゲージメントサーベイを行い、社員の心理状態をタイムリーに把握することで、「変化の兆候」を察知しながら施策を検討できます。
必ずしもすべての施策が効果的だとは限らないため、サーベイを活用し、効果検証と再検討を継続していくことが重要です。
年1〜2回の大規模な調査に加えて、月1回や週1回などの高頻度で行うパルスサーベイの導入も検討してみましょう。社員のエンゲージメントやコンディションの変化をより細かく、かつスピーディに把握できるようになります。
サーベイの継続的な実施によって、社員のモチベーションを高められるような施策を検討でき、結果として組織全体の生産性向上につながります。
社員の性格・心理状態を踏まえた質問項目を設定する
エンゲージメントサーベイを実施するときは、社員が回答しやすいように性格を踏まえた質問項目を設定しましょう。
社員一人ひとりの性格や心理状態をもとに、「本当に質問すべき項目」に絞り込むことで、より深い考えや正確な回答が得られやすくなります。
サーベイツールの『ミキワメ ウェルビーイングサーベイ』では、社員が受検した性格検査の情報に基づいて、最適な質問が自動で設定されます。そのため、短時間(3分間)かつ高頻度(月1回)のサーベイが可能です。

このように「社員一人ひとりに最適化された設問設計」は、社員の負担を軽減しつつ、的確に心理状態を把握できる点が大きなメリットです。
エンゲージメントサーベイの質問項目や質問例については、以下の記事で詳しく解説しています。サーベイを設計するときに、ぜひご活用ください。

意味のあるエンゲージメントサーベイを行うための手順

エンゲージメントサーベイを「意味のある調査」にするために、以下の手順で運用してみましょう。
計画的な実施と運用によって、社員のエンゲージメントや満足度を高め、組織の成長へとつながります。
以下より、各ステップを解説します。
1.目的の設定・ツールの選定
最初のステップは、エンゲージメントサーベイの目的設定です。
まず、組織が抱えている課題・問題点を洗い出し、改善に向けた仮説を立てます。その上で、以下のような目的を設定しましょう。
- 離職の要因を把握し、定着率を向上させたい
- 部門間のコミュニケーション不足を改善し、連携を強化したい
- 社員のモチベーション低下の原因を特定し、業績への影響を防ぎたい
組織としての目的が決定したら、その目的と予算に合ったサーベイツールを導入します。導入時は、基本的な機能や設問設計のカスタマイズ性、集計・分析のしやすさなどを確認しましょう。
以下の記事では、目的別におすすめのサーベイツールを紹介しています。比較検討を行うときに、ぜひ参考にしてみてください。

2.実施方法・スケジュールの決定
目的が決定したら、調査する項目や実施時期・頻度(スケジュール)を検討します。以下のような点を考慮しましょう。
- 目的に沿った設問内容になっているか
- 調査時期が仕事の繁忙期と重なっていないか
- 社員の負担にならない質問数・実施頻度か
社員のエンゲージメントや体調の変化を把握したい場合は、月1回や週1回といった高頻度のパルスサーベイが効果的です。
実施方法としては、オンライン上で回答できる形式が主流ですが、パソコンを使わないような現場では、スマホ対応のツールも検討してみましょう。
3.社員への周知・サーベイの実施
エンゲージメントサーベイを行う前には、社員に対して実施目的や調査の重要性を伝えましょう。周知すべき項目は、以下のとおりです。
- 調査の目的(例:離職率改善のため)
- 回答内容の閲覧範囲(実名なのか、匿名なのか)
- 回答の所要時間と締切日
- 回答結果の活用方法(例:職場環境改善の施策に反映)
調査結果が「どのように活用され、何を改善するのか」を明確に伝えることで、サーベイへの参加意欲が高まり、必要とする正確な情報が収集できます。
以下の記事では、「実名式のサーベイ」と「匿名式のサーベイ」の特徴を詳しく解説しています。どちらの方法で実施するか悩んでいる人事担当者の方は、ぜひ参考にしてみてください。

4.結果の集計・フィードバック
サーベイ実施後は、回答データを集計・分析し、その結果を速やかに社員へフィードバックしましょう。とくに以下の情報を含めると、改善アクションへの理解や協力が得やすくなります。
- 結果のサマリー(要約・概要)
- 全社の平均スコアや前回調査との比較
- スコアが改善した項目・低下した項目
- 部門別・年代別・職種別などの傾向
- 改善が必要と判断した領域とその理由
- 取り組むべき具体的なアクションプラン
フィードバックするときは、グラフや表などを用いて調査結果を共有しましょう。そうすることで、視覚的にもわかりやすく、社員も自分たちの状況や課題を直感的に理解できるようになります。
以下の記事では、社員との対話を重視した「サーベイフィードバック」について詳しく解説しています。実施方法や具体的な手順を紹介していますので、サーベイを行うときの参考にしてみてください。

5.分析結果を踏まえた改善策の検討
エンゲージメントサーベイの分析結果をもとに、組織全体やチーム、社員個人など、それぞれが実行する改善策を検討します。具体例は、以下のとおりです。
※モバイルでは以下の表を右にスクロールしてご覧ください
実施レベル | 改善策(アクション)の例 |
---|---|
組織全体 | ・全社的な課題を踏まえた制度改定(評価制度・福利厚生 など) ・柔軟に働ける環境の整備(テレワーク・時差出勤導入 など) |
チーム単位 | ・業務分担や業務量、役割を見直す ・定期的に会議や1on1を行い、進捗と課題を共有する |
社員個人 | ・上司との1on1でキャリアや業務改善の希望を伝える ・必要なスキル習得や研修に積極的に参加する |
改善策(アクション)は、実行可能なものを検討し、短期間で効果が期待できるものから着手してみましょう。
全社的な制度の見直しも重要な施策ですが、日々の業務の中で行える「小さな改善」を積み重ねることで、社員のエンゲージメントを高めやすくなります。
また、サーベイツールによっては、具体的なアクションプランを提案してくれる機能もあるため、積極的に活用してみましょう。
サーベイの分析方法について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。具体例を用いてわかりやすく解説しています。

6.改善策の実行・効果検証
改善策が決まったら、「何を・いつまでに・誰が担当するのか」を社員に共有し、実行に移しましょう。
このステップで重要なのは、アクションプランを管理する責任者を決めた上で、具体的かつ測定可能な目標を立てることです。
チーム全体で進捗を把握しやすくなるだけでなく、社員一人ひとりが自分の役割を理解しながら、実際の行動に移せます。
改善策を実行したあとは、もう一度サーベイを実施して効果検証を行います。改善策によって得られた効果や課題を把握し、必要に応じて施策の見直しを行いましょう。
エンゲージメントサーベイを有効活用した企業事例4選

ここからは、実際にエンゲージメントサーベイを有効活用した事例について、4社の取り組みを紹介します。
※モバイルでは以下の表を右にスクロールしてご覧ください
活用方法 | 効果 |
---|---|
日々のコミュニケーションにサーベイを活用 | ・現場で積極的に活用され、社員へのケアが活性化した ・会社全体の信頼関係の構築につながった |
サーベイの結果をエルダー制度のミーティングで活用 | ・社員一人ひとりの些細な変化に気づけるようになった ・退職者が「月に1人」から「2ヵ月に1人」にまで減少した |
エンゲージメントスコアの変化に応じたフォロー体制の構築 | ・毎月のサーベイで「今、何に困っているのか」が可視化された ・異動後のスコア低下を察知し、適切なフォローにつなげられた |
社員の心理状態を踏まえた適切なケアを実施 | ・社員の現状を見える化できるようになった ・「どのような手を打つべきなのか」がわかるようになった |
企業の実践的な取り組みを知ることで、エンゲージメントサーベイの結果を施策に活かすためのヒントを得られます。
以下より、企業事例を詳しく紹介します。
また、サーベイツール『ミキワメ ウェルビーイングサーベイ』の導入事例を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。離職率低下を実現した取り組みを多数紹介しています。

事例1:日々のコミュニケーションにサーベイを活用
食品機械などの開発・製造を行う株式会社ソディックでは、組織内のコミュニケーション活性や社員の定着を目指し、エンゲージメントサーベイを積極的に活用しています。
導入当初は、サーベイを「やっているだけ」で終わっていましたが、2年目以降は、新卒社員向けのオンボーディングツールとして活用しました。
すると現場から「これは面白い」「うちの部署でもやってみたい」という声が聞かれるようになり、現在では以下のような活用をしています。
- 部長職のセルフマネジメント
- 昇格審査のアセスメント
- 残業が続いている社員の状況確認
- 新しい仕事を任せたときの反応
サーベイの導入によって、日々のコミュニケーションにも活用できるようになり、部門を超えた信頼関係の構築に役立っています。
事例:人事だけでなく現場も積極的に活用したくなるミキワメの活用法|株式会社ソディック
事例2:サーベイの結果をエルダー制度のミーティングで活用
ICT基盤の保守・運用支援を行う株式会社サイバーネーションでは、エルダー制度を導入し、先輩社員が若手社員への職務上の指導やメンタル面のケアを行っています。
制度の一環として行われる毎月のミーティングの中で、補足ツールとしてエンゲージメントサーベイの結果を活用しています。具体的には、以下のような流れです。
- 若手社員がサーベイに回答
- エルダーが各個人の業務状況などの報告書を作成
- 月次報告書で把握しきれない部分をサーベイで補完
既存のエルダー制度にサーベイを取り入れたことで、メンタルヘルスの問題を早期に察知し、一人ひとりの些細な変化にも気づけるようになりました。その結果、月に1人はいた退職者が「2ヵ月に1人」にまで減少しています。
事例:ミキワメで見えてきた、オンライン時代の社員ケア|株式会社サイバーネーション
事例3:エンゲージメントスコアの変化に応じたフォロー体制の構築
デジタル戦略コンサルティング事業を展開する株式会社ペンシルでは、サーベイを活用し、社員のエンゲージメントスコアの変化に応じたフォロー体制を構築しています。
具体的には、サーベイで収集した社員のコメントや、前回からの変化を確認しています。スコアの変動が大きい社員に対しては、マネージャーとの個別相談の機会を設けました。
本人とマネージャーが話をする中で「心当たり」を聞き、改善に向けたネクストアクションを決めています。
社員一人ひとりの心理状態を把握し、具体的なアクションにつなげられたことで、以下のような効果がありました。
- 実名式の調査で個人にフォーカスしたケアができるようになった
- 毎月のサーベイで「今、何に困っているのか」が可視化された
- 異動後のスコア低下を察知し、適切なフォローでスコアの改善傾向がみられた
サーベイの導入によって「ネクストアクションは何か」が明確になり、社員のスコア改善に向けた効果的なフォローができています。
事例4:社員の心理状態を踏まえた適切なケアを実施
不動産総合コンサルティング事業を行う株式会社フォーラス&カンパニーでは、エンゲージメントサーベイを活用し、社員の心理状態を踏まえたケアを行っています。
具体的には、まずサーベイを配信する前に、人事が対象部署の社員へ「回答してほしい旨とその理由」を共有します。調査後は、全員の結果を確認し、以下の流れでケアを実施しました。
- 「最優先ケア」「優先ケア」と表示された社員を確認
- 各店舗の店長に「心境を聞いてほしい」ことを伝達
- 月1回の会議で結果を持ち寄り、対応方法を検討
- 各店舗のケア社員へのフォローを実施
エンゲージメントサーベイ導入の一番大きな効果は、社員の現状を見える化できるようになったことです。
また、離職可能性のある社員を早期に発見し、「どのような手を打つべきなのか」も明確にわかるようになりました。
事例:離職の傾向をミキワメでいち早く察知|株式会社フォーラス&カンパニー
エンゲージメントサーベイは組織課題の解決に欠かせないツール

エンゲージメントサーベイは、職場の課題を可視化し、組織改善を進めるための有効なツールです。
しかし、サーベイを適切に活用できていないと、社員の離職やモチベーション低下など、問題が起きてから対応するケースも少なくありません。
エンゲージメントサーベイを無駄にしないために、活用時のポイントをもう一度確認しておきましょう。
※モバイルでは以下の表を右にスクロールしてご覧ください
サーベイの結果をもとに施策を実行することで、組織と社員とのつながりがより強くなり、組織全体のエンゲージメント向上が期待できます。
企業の人事担当者の方は、エンゲージメントサーベイを効果的に活用するために、本記事の活用方法を参考に実践してみてください。

従業員のメンタル状態の定期的な可視化・個々の性格に合わせたアドバイス提供を通じ、離職・休職を防ぐエンゲージメントサーベイ。無料トライアルの詳細は下記から。