適性検査

中小企業やベンチャー企業向けの適性検査とは?10個のツールを徹底比較

中小企業・ベンチャー企業向け_適性検査
この記事でわかること
  • 中小企業やベンチャー企業におすすめの適性検査
  • 適性検査を選ぶときのポイント
  • 中小・ベンチャー企業が適性検査を導入した事例

>>適性検査の一覧資料をダウンロードする

決められた予算のなかで「活躍してくれる人材を確保したい」と、採用活動に取り組んでいる中小企業やベンチャー企業の方もいるのではないでしょうか。

中小企業においては、採用した社員が組織に馴染めず、すぐに離職してしまうケースもあり、社風や働き方にマッチする人材の確保が急務です。

適性検査を活用することで、基礎的な学力だけではなく、性格・価値観・行動特性などの測定を通して、組織への適合度を多角的に分析できます。

本記事では、中小・ベンチャー企業におすすめの適性検査10種類と、ツールの選び方について解説します。

企業事例を通して具体的な活用法も紹介していますので、適性検査を導入するときの参考にしてみてください。

目次

中小企業やベンチャー企業における適性検査の重要性

中小企業_ベンチャー企業_適性検査_重要性

中小企業やベンチャー企業が適性検査を活用するのは、次の3点の重要性が高まっているためです。

採用プロセスに適性検査を組み込むことで、採用の質が向上し、企業の成長を加速させる一助となります。

限られた予算内で即戦力となる人材が確保できる

中小企業やベンチャー企業は、大企業と比較すると採用経費が限られているため、その予算内で即戦力となる人材確保が必要です。

適性検査は、採用基準にもとづいて候補者の能力・適性を評価し、企業の「求める人物像」に近い人材を見極められます。

しかし、中小・ベンチャー企業が抱える離職の問題は、解消されていないのが現状です。

厚生労働省の調査によれば、2020年卒業者のなかで中小企業に入社し、早期離職(入社後3年以内の離職)した人の割合は40%を超えています。

事業所規模(従業員数)大学卒高校卒
5人未満54.1%60.7%
5〜29人49.6%51.3%
30〜99人40.6% 43.6%

参考:新規学卒就職者の離職状況(令和2年3月卒業者)|厚生労働省

離職率を少しでも低下させるためにも、限られた予算のなかで、自社の社風・働き方にマッチした人材の確保が求められています。

以下の記事では、早期離職の理由や対策方法、適性検査の活用で改善した事例を解説しています。離職の問題を抱えている、中小・ベンチャー企業の方は参考にしてみてください。

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採用後の配属や人材育成にも役立てられる

適性検査の結果は、採用合否の判断への活用に留まらず、採用後の初期配属や人材育成においても有効なツールです。

中小・ベンチャー企業においては、従業員の能力に応じた適材適所の配属と、スキルアップできる環境の構築が、組織全体の成長に直結します。

そのため、適性検査を通して個人の強み・弱みを把握して、あらゆる面の特性分析が必要不可欠です。

たとえば、チーム内で協調性のある従業員が多かった場合、検査結果でコミュニケーションのスコアが高ければ、そのチームに馴染みやすいと判断ができます。

適性検査の活用によって、個々の最適なポジションへの配置が可能となり、定着率の向上にもつながります。

以下の記事では、適性検査結果の見方やデータの活用方法を詳しく解説していますので、採用や人材育成に役立てたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

適性検査結果_見方_活用方法_効果的な人材採用・育成
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自社分析をもとに活躍可能性の高い人材を見極められる

適性検査の活用によって、社風や組織全体の性格傾向を分析できるため、そのデータをもとに活躍可能性の高い人材を効率的に見つけられます。

中小企業やベンチャー企業においては、大企業にはない独自の企業文化があり、求める人材像も各企業でさまざまです。

まずは自社のビジネスモデルや、組織文化を分析し「自社で活躍してもらうには、どのような特性を持った人材を採用すべきか」を検討しましょう。

適性検査のなかには、自社分析をもとに独自の採用基準が策定できるツールもあり、活躍が見込める人材の見極めに役立ちます。

以下の記事では、離職者の多かったベンチャー企業が、活気に満ちた組織を実現させるまでのエピソードを紹介しています。ご興味のある方は確認してみてください。

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【中小・ベンチャー企業向け】おすすめの適性検査10選

中小企業_ベンチャー企業_おすすめ_適性検査

ここからは、中小・ベンチャー企業向けの適性検査について、10個のおすすめツールを紹介していきます。⇒ 適性検査の比較資料をダウンロードしたい方はこちら

活躍人材を見極められる検査や、採用後の人材育成に活用できるツールをピックアップしてみました。

適性検査費用(税込)こんな活用ができる
ミキワメ 適性検査要問い合わせ・自社の活躍人材に近い候補者を見極め、能力を発揮できる部署に配属する
・個人の強み・弱みを把握し、入社後の育成プランを策定する
SPI3・初期費用:無料
・Webテスト:4400円/人
※大卒採用向けSPI3-U
・「基礎能力」と「職務への適応のしやすさ」から効率的に適性を見極める
・性格検査の結果を用いて、内定者が納得感を得られるフォローを行う
ミツカリ・初期費用:無料
・受検料:2200円/人
・基本料:2万2000円〜/月(年間契約)
※スタンダードプラン
・採用要件を可視化させて、面接官による評価のバラツキをなくす
・社員データの蓄積・分析を行い、候補者との比較に活用する
CUBIC要問い合わせ・組織分析データをもとに、社風に馴染みやすい人材を見極める
・自己分析シートでフィードバックを行い、本人に気づきを与える
アッテル・受検費用:無料
・分析費用:30万円
※100人利用の場合
※月額定額制
・採用のターゲットの幅を広げて、業界未経験の人材との適性を判断する
・候補者の価値観を定量化して、社風とのマッチ度を把握する
Talent Analytics36万3000円/年
※ベーシックプラン
・ターゲット人材を多く集めて、採用ミスマッチを防止する
・求める人材モデルを作成し、即戦力となる人材を確保する
FFS診断要問い合わせ・「自分らしさ」を発揮しやすいチームに配属する
・個々の特性に応じて、注意を払いながらコミュニケーションをとる
適性検査 eF-1G・基本料金:12万9360円
・受検料:3300円/人
(性格診断+能力テスト)
・個人特性に合わせた面接を行い、内定の辞退を防ぐ
・配属先に対して、個々の能力や特性を共有する
CIY 適性検査・基本料:8万3760円〜/年
・受検料:2980円/人
※ベーシックプラン
・自社のハイパフォーマーを分析し、活躍が期待できる人材を採用する
・企業と候補者のギャップを特定し、組織風土を見直すデータとして活用する
Web-High Up 適性診断テスト・性格テスト:1100円/件
・総合職務能力判定テスト:3300円/件
・採用内定前における人物評価の裏付けデータとして活用する
・他の適性検査ツールの補完ツールとして活用する

以下より、各ツールの検査内容や特徴について詳しく解説していますので、比較検討をするときの参考にしてみてください。

※各適性検査の概要は2024年6月現在の情報にもとづき作成したものです。変更の可能性もあるため、詳細は各社Webサイトなどでご確認ください。

ミキワメ 適性検査|社風分析をもとに独自の採用基準を作成

ミキワメ適性検査
費用要問い合わせ
※企業規模によって異なる
検査内容・性格検査(価値観、コミュニケーション、バイタリティなど)
・能力検査(言語理解、文章構成力、図表処理など)
・ストレス耐性検査(ストレスマネジメント特性、職場適応力、メンタスヘルスなど)
・自社のハイパフォーマーとの適性度分析
テスト形式Webテスト
時間・性格検査:10分
・能力検査:20分
公式サイトhttps://mikiwame.com/
提供企業株式会社リーディングマーク

『ミキワメ 適性検査』は、自社の社風や組織傾向を分析して、独自の採用基準を作成できるツールです。

採用基準をもとに「活躍可能性の高い人材」を見極められるため、中小・ベンチャー企業が求める即戦力となる人材の確保につなげられます。

ミキワメではChatGPTを活用した「ミキワメAI」を導入しており、精度の高い分析を効率よく実施できる点も特徴です。

ミキワメの機能や特徴については、以下の記事で詳しく解説していますので、検討時の参考にしてみてください。

ミキワメ_概要_解説
『ミキワメ 適性検査』の概要は?人材分析に特化した3つの特徴を解説適性検査『ミキワメ』は「活躍できる人材を見極める」ことに特化した適性検査です。自社の社風を分析し採用基準を策定可能です。ミキワメを導入する手順も解説していますので、自社への導入を検討してみてください。...

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SPI3|職務・組織との適合度を考慮した配属検討も可能

SPI3

出典:株式会社リクルートマネジメントソリューションズ

費用(税込)
※大卒採用向け
SPI3-Uの場合
・初期費用:無料
・テストセンター:6050円/人
・インハウスCBT:4400円/人
・Webテスト:4400円/人
・ペーパーテスト:5500円/人
検査内容・性格検査(組織適応性、面接チェックポイント)
・基礎能力検査(コミュニケーション、思考力など)
テスト形式・Webテスト
・ペーパーテスト
時間・65分(性格検査:30分、能力検査:35分)
※テストセンター、インハウスCBT、Webテストの場合
公式サイトhttps://www.spi.recruit.co.jp/
提供企業株式会社リクルートマネジメントソリューションズ

『SPI3』は、年間の導入企業が1万5500社、受検者数が217万人という豊富な実績を持つ適性検査ツールです。

さまざまな受検形式が用意されているため、企業規模を問わず中小・ベンチャー企業から大企業まで利用できます。

また、導入から活用までをサポートする「Webサイト」や「セミナー」など、SPIを有効活用するコンテンツも充実しています。

SPIの機能や特徴については、以下の記事で詳しく解説していますので、検討時の参考にしてみてください。

SPI
適性検査のSPIとは?導入目的と検査結果からわかること、実施時のポイントを解説SPIとは、受検者の性格と能力を把握できる適性検査です。人材採用および従業員の育成やマネジメントにも活用できます。本記事では、SPIの基礎知識を解説します。導入前の参考にしてみてください。...

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ミツカリ|「社風や人間関係の悩み」に特化した分析

ミツカリ

出典:株式会社ミツカリ

費用
(税込)
【ライトプラン(採用のみ)】
・初期費用:無料
・受検料:2200円/人
【スタンダードプラン(採用+マネジメント)】
・初期費用:無料
・受検料:2200円/人
・基本料:2万2000円〜/月(年間契約)
検査内容性格検査(人物像、価値観、チームとの関係性など)
テスト形式Webテスト
時間10分
公式サイトhttps://mitsucari.com/
提供企業株式会社ミツカリ

『ミツカリ』は、従業員の特徴を分析して「求める人物像」を決められるため、自社の業務や働き方にマッチした人材を採用できます。

性格や価値観、チームとの適合度を可視化し「個人がより能力を発揮できる部署に配属する」といった、入社後の配属にも活用できる適性検査です。

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CUBIC|心理学・統計学をもとに人材を多面的に評価

CUBIC

出典:株式会社CUBIC

費用要問い合わせ
検査内容・性格検査(メンタル度、カルチャーフィット傾向、職種適性など)
・基礎能力検査(言語、数理、図形、論理、英語)
テスト形式・Webテスト
・ペーパーテスト
時間・性格検査:約15分
・基礎能力検査:5分〜
公式サイトhttps://cubic-co.jp/
提供企業株式会社CUBIC

『CUBIC』は、約15分の短い検査時間で、個人の資質を多面的に把握し、採用判断やタレントマネジメントに活用できる適性検査ツールです。

「組織活性化」と「人的資源」の活用に役立つデータが抽出できるため、採用のみならず、入社後の人材育成にも役立てられます。

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アッテル|「優劣のない設問」で応募者の価値観を正確に可視化

アッテル

出典:株式会社アッテル

費用
(税込)
月額定額制
(100人利用の場合:受検費用無料、分析費用30万円)
※要問い合わせ
検査内容・性格検査(リーダーシップ、ストレス耐性など)
・能力検査(基礎学力)
・適性診断(評価分析、比較分析、分布分析、類似分析、類似従業員)
テスト形式Webテスト
時間・性格検査:10分
・能力検査:15分
公式サイトhttps://attelu.jp/assessment
提供企業株式会社アッテル

『アッテル』は、既存社員のデータ(価値観・評価)を分析して、候補者の活躍可能性を判断できる適性検査ツールです。

「10万人のデータ」と「AI」を組み合わせた分析によって、より正確に候補者の適性を把握できるため、採用ミスマッチの防止にもつながります。

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Talent Analytics|性格やキャリアに対する価値観を測定

Talent_Analytics

出典:エン・ジャパン株式会社

費用
(税込)
・ベーシックプラン:36万3000円/年
・ライトプラン:7万7000円〜/年
検査内容・性格検査(性格特性、想像的思考性、コミュニケーション力など)
・能力検査(ビジネスに必要な知的能力)
・相性分析(コミュニケーション上の相性など)
テスト形式Webテスト
時間約35分
公式サイトhttps://jinji-test.en-japan.com/
提供企業エン・ジャパン株式会社

『Talent Analytics(旧3Eテスト)』は、1987年から適性検査を提供している豊富な実績を持ち、信頼性の高い分析ができるツールです。

知的能力や性格、価値観など候補者が持つ内面を見極められるうえに、検査時間が約35分と短いため、企業・受検者の双方の負担を軽減できます。

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FFS診断|人材の思考行動を5つの因子とストレスで数値化

FFS診断

出典:株式会社ヒューマンロジック研究所

費用要問い合わせ
検査内容思考・行動特性診断(凝縮性、受容性、弁別性、拡散性、保全性)
テスト形式Webテスト
公式サイトhttp://human-logic.jp/
提供企業株式会社ヒューマンロジック研究所

『FFS(Five Factors & Stress)診断』は、ストレスと性格の研究によって開発された適性診断ツールです。

候補者の思考・行動の特性を「5つの因子」と「ストレス値」で定量化することで、チームとの関係性を客観的に把握・評価できます。

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適性検査 eF-1G|4つの領域で個人特性を詳細に可視化

適性検査_eF_1G

出典:株式会社イー・ファルコン

費用
(税込)
・基本料金:12万9360円
・受検料:3300円/人(性格診断+能力テスト)
検査内容・性格診断(日常の行動、価値観、過去の経験など)
・能力テスト(基礎力、学力、頭の回転の速さ)
テスト形式Webテスト
時間・性格診断:約20〜40分
・能力テスト:約30分
公式サイトhttps://www.e-falcon.co.jp/ef-1g
提供企業株式会社イー・ファルコン

『適性検査 eF-1G』は、中小・ベンチャー企業から大企業まで幅広い導入実績があり、採用だけではなく、タレントマネジメントでも活用できるツールです。

さまざまな測定項目から個人特性を4領域で可視化し、個人のポテンシャルを把握することで「どのような役割に向いているのか」がわかります。

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CIY 適性検査|企業と候補者の適性をリアルタイムで比較

CIY_適性検査

出典:株式会社 グレート・ビーンズ

費用
(税込)
・プレミアム:47万7600円/年
・ベーシック:8万3760円〜/年
・スモール:2万3760円〜/年
・受検料:2980円/人
検査内容積極性、安定性、自制心、共感力、知的好奇心
テスト形式Webテスト
時間約11分
公式サイトhttps://ciy-biz.com/assessment/
提供企業株式会社 グレート・ビーンズ

『CIY 適性検査』は、求める人物像を分析する独自技術を用いて、企業と候補者とのマッチング度を把握できるツールです。

自動分析される「理想の人材像」をもとに採用基準を策定し、候補者を23項目の特性で評価します。

また、Webテスト方式(クラウド)を採用しているため、365日24時間の利用が可能です。

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Web-High Up 適性診断テスト|受検者一人ひとりの「資質」を測定

Web_High_Up_適性診断テスト

出典:ケイ.イー.シー.株式会社

費用
(税込)
・性格テスト:1100円/件
・業務適性テスト:1100円/件
・総合プロフィール分析テスト:2640円/件
・総合職務能力判定テスト:3300円/件
検査内容・性格(潜在的な性格、思考、行動特性など)
・能力(図形認識、数学、問題処理能力など)
テスト形式Webテスト
時間・性格テスト:15分
・業務適性テスト:20分
・総合プロフィール分析テスト:60分
・総合職務能力判定テスト:70分
公式サイトhttps://www.assessment.kec.ne.jp/highup/
提供企業ケイ.イー.シー.株式会社

『Web-High Up 適性診断テスト』は、入社後の早期離職の課題を解決するために開発された、中小企業向けの適性診断ツールです。

「職業適性」の測定に重点を置いた検査で、能力別の適性業務を把握したり、ビジネスパーソンとして必要なスキルを判定したりできます。

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適性検査を選ぶときの3つのポイント|中小・ベンチャー企業向け

適性検査_選ぶポイント_中小企業_ベンチャー企業

>>【無料】適性検査の選び方!解説資料をダウンロードする

適性検査を選ぶときは、自社の採用プロセスに適したツールの選定が不可欠です。

ここでは、中小企業やベンチャー企業の方に向けて、とくに重要な3つのポイントをご紹介します。

適性検査の選び方については、以下の記事でも詳しく解説していますので、本記事と一緒に確認してみてください。

適性検査_企業
企業の採用活動における適性検査の選び方|目的と実施場面、活用方法も解説企業の採用活動に適性検査を導入すると、効果的な人材採用を実現できます。本記事では、採用活動における適性検査の選び方と活用方法、注意点を解説します。採用活動のブラッシュアップにお役立てください。...

なお、専門家による「採用基準を策定する方法」についての解説を先に確認してみたい方は、こちらからチェックしてみてください。

自社の目的にマッチした活用ができるか

適性検査の活用が成功するかどうかは、検査ツールが「自社のニーズにどれだけ適合しているか」がポイントです。

ツールを選定するときには、まず自社が抱えている課題や、達成したい目的を明確にする必要があります。

  • 長く活躍してくれる人材を採用したい
  • 個々の能力に合った部署に配属させたい
  • 企業の成長に貢献する人材を育成したい

上記のように適性検査を活用する場面や、導入する目的を明確化することで、自社に適したツールが選定できます。

また、各ツールの紹介資料やトライアルを通して、自社の業種や職務に合った測定項目が含まれているかも確認しておきましょう。

自社オリジナルの採用基準を策定できるか

中小企業やベンチャー企業には、それぞれ独自の企業文化や強みがあるため、自社での「活躍が期待できる人物像」の可視化が重要です。

そのため、求める人物像にもとづいた「自社オリジナルの採用基準」を策定できるかが、適性検査ツールを選ぶときのポイントです。

基礎的な能力の測定はもちろん、性格傾向や行動特性、ストレス耐性など、必要に応じて検査項目をカスタマイズできるかも確認しておきましょう。

また、採用基準が定まれば、面接官同士の目線合わせにも活用でき、採用の質も高められます。

以下の記事では、性格検査データを採用基準に活用する方法について、臨床心理士がわかりやすく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

検査結果の確認から分析までスピーディに操作できるか

中小企業やベンチャー企業では、採用活動において多くの人員を割くのが困難であるため、採用プロセスの迅速さも重要です。

そのため、適性検査の結果がスピーディに確認でき、かつ効率的な分析が可能なツールを選定しましょう。

ツールによっては「面接で質問すべき項目」のアドバイスも提供してくれるため、準備に要する時間を短縮しつつ、面接の質も高められます。

また、検査結果の比較や評価など「どの担当者でも簡単に操作ができるか」の確認も、ツールを選ぶときには必要です。

『ミキワメ 適性検査』では、ツールの機能や操作感が確認できる無料トライアルを実施中です。適性検査を検討している中小・ベンチャー企業の方は、ぜひ一度お試しください。

適性検査を活用した採用面接について

採用面接は評価の場です。

当然、ただやみくもに質問すればよいわけではありません。一定の評価基準にもとづいて、それが評価できるような候補者の語りや振る舞いを、短時間のうちに引き出す必要があります。

限られた時間の中で必要な情報を引き出すためには、注目するべきポイント(評価基準)を事前に明確にしておくことが有効です。

適性検査は、そのような短時間で効率的に面接を進める上では欠かせないツールだと思います。事前に受検結果を見て、以下のような内容を確認する必要があります。

  • 自社で重視している傾向がどのように出ているか
  • 評価基準に関連する特徴がどのように出ているか
  • 自社にフィットしているかしていないか

ただし適性検査の結果だけから判定するのではなく、面接ではより丁寧に確認をする必要があります。

評価基準となる特徴に関して、「性格的にフィットしているか」「能力を発揮してその振る舞いを行うことができる人なのか」を確認することがおすすめです。

具体的には、候補者本人の性格の強みや弱みについて尋ねながら、「弱みが出ないために努力していること」や「習慣」を確認していくとよいです。

基準とフィットしておらず、求める人物像と異なるベクトルの価値観をもっている人であったとしても、求められればその反対の傾向(求められる行動)を能力で発揮できる人材であれば、おおきな問題はないと判断することもあると思います。

適性検査を用いて面接をする際のポイントは、能力と性格を分けて考えることです。

自社オリジナルの採用基準の策定について

自社オリジナルの採用基準を策定するには、自社の組織フェーズや職種に応じて、どんな人材が求められているのかを明確にする必要があります。

ただ経営者や部門長の感覚に頼るのではなく、社員の傾向について様々な角度で測定や分析を行いましょう。以下は対象者の一例です。

  • 現在うまくいっている人
  • カルチャーマッチしている人
  • やりたいことがフィットしている人

このように測定や分析で、どのような特徴を持つ人物を求めているのか、適性検査等の定量データや、インタビュー等の定性情報をもとに明らかにすることが大切です。

そうすることで、現在はまだ社内にいない人材や、今後採用したい人物像の解像度が高まっていきます。

採用基準の考え方

適性検査の定量データでの基準や、定性的な能力評価基準のフレームなどを作成し、面接での評価基準に用いることになります。

様々な枠組みがありますが、大きく2つのカテゴリと4つの軸で評価基準をまとめておくと良いと考えています。

1.スキル基準(できるか、できないか)

  • 基礎能力(いわゆる地頭の水準)のレベル評価
  • 職務遂行能力(コンピテンシー)のレベル評価

2.マインド基準(合うか、合わないか)

  • 志向性(やりたいこと・興味関心の方向性)のフィット評価
  • 性格(パーソナリティ・自然な価値観の方向性)のフィット評価

1.スキル基準(できるか、できないか)

スキル基準は、会社の求めるレベルに達しているかを評価します。主に以下のようなスキルが該当します。

  • 面接中における質問の理解力、論理的思考力、言語化力、対応の柔軟性などの基礎能力
  • 目標達成力、自己統制力など職務を遂行する上で必要な行動を実行する力(コンピテンシー)

あらかじめ用意された注目ポイントや評価基準表などをもとに、面接でそれらが判定できるような語りを促す質問を行っていきます。

過去に目標達成したエピソードや、課題に直面した際にどのように乗り越えたのか、その結果で得られたものや変化などを聞いていくのもおすすめです。

スキルフィットについては、需要ー能力フィット(Demands-Abilities Fit)という概念で研究されています。

2.マインド基準(合うか、合わないか)

マインド基準は、会社のカルチャーや風土と方向性を共有できているかを評価します。特に以下のような組織フェーズの選考で重要になり、マインド面の定着に際して重要なファクターになります。

  • 中小中堅企業様やスタートアップなどの小規模な会社
  • 配属先が決定している場合

志向性(本人のやりたい仕事や興味のある仕事)は、社内や配属先で実際に取り組んでもらう必要があるのかを丁寧にすり合わせたり、確認をしておく必要があります。

性格については最も評価が難しく、適性検査など一定の枠組みを用いて測定したデータを使い、求める人物像とのフィット感や、フィットしていない場合にカバーできるスキルをもっているかどうかといった視点での確認がおすすめです。

マインドのフィットについては、本人のニーズと会社が供給する仕事のフィット(Needs-Supplies Fit)という概念で研究されています。

このように、採用面接で評価したほうがよい側面は思った以上に多く、面接での質問と、その応答内容から多面的に評価していく必要があります。

面接でイチから情報を集めるだけでなく、事前の書類や適性検査によってある程度あたりをつけながら、面接で詳しく確認することによって、その評価精度を高めることが可能になります。

本セクションの解説:組織心理研究所所長 臨床心理士・公認心理師 佐藤 映

中小・ベンチャー企業で適性検査を導入した事例

中小企業_ベンチャー企業_適性検査_導入事例

適性検査を導入した、中小・ベンチャー企業の事例を2社ご紹介します。

各企業の事例を通して、採用プロセスの効率化や離職の防止につながった効果を把握し、自社への活用も検討してみましょう。

事例1:独自の採用基準を策定し、より丁寧な合否判断を実施

商品比較サービス「mybest」を開発・運営している株式会社マイベストは、日本以外でも事業を展開するベンチャー企業です。

組織を加速度的に成長させていくため、働く「人」の採用や育成を強化していこうと、低コストかつ分析可能な適性検査を選定しました。

社員が受検した能力・性格検査の結果と、他の社内診断ツールの結果を掛け合わせて分析し、独自の採用基準を策定しています。

採用時は、面接の評価と適性検査の結果を照らし合わせて、ミスマッチになる可能性がないかを確認しながら、丁寧な合否判断を行っています。

適性検査の導入によってミスマッチの抑制につながり、現在は継続的なデータ蓄積と分析を繰り返して、よりよい組織環境を構築中です。

事例:継続的にデータ蓄積と分析を行って、採用・組織をより良い状態に|株式会社マイベスト

事例2:求める人物像を可視化し、社風に合う人材かを確認

イラスト制作や映像制作の事業を展開している株式会社MUGENUPは、従業員数が増加するなど飛躍を続けている中小企業です。

同社では、以前から現場とのマッチ度を重視しており、面接時に「配属予定の部署で活躍できそうか」を確認していました。

適性検査を導入後は「会社風土とのマッチ度」の確認プロセスを取り入れ、面接での参考情報として活用しています。

個々の性格特性などの数値データをもとに「自社の求める人物像」が明確になり、各部門とのディスカッションもしやすくなりました。

採用時に評価の目線合わせを行って、部門間で共通認識を持てるようになったのは、適性検査を導入した大きな効果です。

事例:「社風に合うかどうか」をデータで可視化し、採用基準を設定|株式会社MUGENUP

中小企業が適性検査で出題すべき問題・質問とは?

中小企業_適性検査_出題_問題_質問

適性検査で出題する問題や質問は、自社の業種・業態に合った設計が必要です。

能力検査と性格検査の質問例を紹介しますので、参考にしてみてください。

能力検査は、数学に関する「非言語分野」と、国語に関する「言語分野」で構成されており、問題例は以下のとおりです。

問題選択肢
2.5km離れた2地点から、Pは毎分28m、Qは毎分22mの速さでお互いの方に向かって 同時に出発した。
2人が出会うのは何分後か。
A:15分後
B:30分後
C:40分後
D:50分後
E:80分後
「喫緊」と意味が適合するものを選択肢から一つ選びなさい。A:誰にも知られていない秘密
B:緊張して深呼吸をすること
C:差し迫って重要なこと
D:物事が表面化すること
E:気分がはりつめること

性格検査では、業務をするうえで必要な行動・意欲に関わる質問を行いましょう。

具体例としては、以下のような「AとBのどちらの考えに当てはまるか」という質問に対して、4つ程度の回答から選択する形式です。

AB
休日には、家にいるほうが落ち着く休日には、外出することが多い
さまざまな変化への対応は、刺激的で好きである物事が予想通りに進んでいくことが好きである
集団のなかで、切磋琢磨しながら成長したい集団のなかで、自分のペースを守りたい

適性検査ツールを活用すれば、各検査の問題・質問が自動生成されるため、効率的に検査の準備が進められます。

適性検査で中小・ベンチャー企業における採用課題を解決しよう

適性検査_中小企業_ベンチャー企業_採用課題_解決

今回の記事では、中小・ベンチャー企業における適性検査の重要性から、検査ツールの比較まで幅広い内容を取り上げました。

中小企業やベンチャー企業では、採用にかけられる予算も限られているため、低コストで運用しつつ、採用の質も高めなければなりません。

適性検査の導入によって、自社で活躍が期待できる人材を効率よく見極められ、採用にかかるコストも抑えられます。

ミスマッチによって離職者が出ている現状を打破するためにも、自社の採用プロセスに適性検査を取り入れてみてはいかがでしょうか。

ABOUT ME
佐藤 透
大学卒業後、複数のIT企業で勤務。BtoB・BtoCのSEO領域に注力し、近年はオウンドメディアの「立ち上げ・戦略・集客設計」を推進。HR領域や新しい働き方のトレンドに興味を持ち、リーディングマークに従事。

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