業務管理をおこなうことは、生産性向上と社員の負担減のために重要です。業務管理を進めるには、自社の業務進行における問題点を洗い出し、適切な対策を講じる必要があります。
業務管理システムを利用すれば、経営や顧客、プロジェクトに関する情報を一元管理でき、組織間の情報共有がスムーズになります。
今回の記事では、業務管理のメリット・デメリット、業務管理の進め方、おすすめツールについて解説します。「業務管理の重要性は理解しているけれど、なにから手をつければよいのかわからない」とお悩みの方は、ぜひ最後までお読みください。

業務管理とは
業務管理とは、業務が円滑に進むよう業務内容や流れ、進捗を把握し、適切にコントロールすることを指します。
企業にとって重要な経営資源である「ヒト・モノ・カネ・情報」を最大限に活用し、業務効率の向上と企業の持続的発展を図るために重要な施策です。
業務管理の種類
業務管理の範囲は非常に幅広いため、イメージがわきにくいかもしれません。主な種類としては以下の5つが挙げられます。
- 経営管理
- 時間管理
- 案件管理
- 顧客管理
- 従業員管理
ここからはそれぞれの概要を解説します。
経営管理
経営管理とは、営業や販売、財務といったすべての部門から獲得した情報によって経営分析をおこない、経営全般に関わる戦略を策定・実行することを指します。
経営活動により得られる膨大な情報を集約・分析し、課題の洗い出しと対策の立案をおこなうためには、高い分析力・実行力が必要です。
時間管理
時間管理とは、各業務や工程の所要時間を可視化し、業務が遅延なく、期日に間に合うよう管理することです。
業務時間の管理により、無駄な残業や休日出勤を削減し、社員のワークライフバランスの改善にもつながります。
案件管理
案件管理とは、営業活動で発生した注文や問い合わせ、商談の状況を管理する業務です。案件を管理することで、案件の担当者や進捗状況がわかりやすくなり、顧客とのやり取りがスムーズになります。
案件管理は、受注や売上の見通しを立てる際にも役立ちます。営業活動を一括で管理・可視化することで、次におこなうべき対応がつかみやすくなるため、収益の増加や属人化の防止に寄与します。
タスク管理
タスク管理とは、社員一人ひとりが担当している業務の内容や進捗状況を管理する業務です。個々のタスクを一元管理し、チーム全体で把握することで、納期遅延をはじめとしたさまざまなトラブルに素早く対応できます。
とくにテレワークを導入している企業は、社員が現在どのような業務をおこなっているか、問題は生じていないかがわかりづらいため、綿密なタスク管理が欠かせません。
顧客管理
顧客管理とは、取引先の情報や商談内容などを管理することです。顧客の個人情報(年齢、性別、居住、趣味など)を把握できるため、適切なカスタマーサポートが実現します。
蓄積した顧客情報をマーケティングに活用することも可能で、顧客のエンゲージメント向上や収益増につながります。
従業員管理
従業員管理とは、従業員(社員)の勤怠や健康を管理することを指します。人材不足が慢性化している現在において、生産性向上を達成するためには、社員一人ひとりのパフォーマンスの最大化やモチベーションの維持に努めなければなりません。
従業員管理によって社員の勤務状態や健康状態を把握し、必要に応じて業務のサポートやメンタルケアをおこなうことで、社員の健康を維持し、定着率向上を図れます。
業務管理のメリット
業務管理の主なメリットは以下の4点です。
- 生産性が向上する
- 属人化から脱却できる
- 業務を一元化できる
- 離職・休職のリスクを軽減できる
各メリットについて詳しくご紹介します。
生産性が向上する
業務管理をおこなうことで、経営活動において発生した膨大な情報を一元化し、組織内での共有が容易になります。情報伝達にかかる時間や手間が削減できるため、業務効率が改善され、生産性が向上します。
属人化から脱却できる
属人化からの脱却ができる点も業務管理のメリットです。顧客や案件といった対外的な情報を一元管理することで「担当がいないからわからない」という状況をなくせます。
担当者が不在のときでも顧客からの問い合わせに対応でき、取引の満足度が向上します。また、前任者が異動や退職をする際も、情報の引継ぎがスムーズです。
業務を一元化できる
業務を一元管理できるため、部署間の情報共有に加え、部署間の理解・連携もスムーズになります。通常の業務進行が円滑になるだけではなく、トラブル対応も迅速におこなえるでしょう。
また、企業の全体像を把握できるため、経営戦略を立てやすくなる点も業務管理の大きなメリットです。
離職・休職のリスクを軽減できる
業務管理は離職・休職のリスク軽減にも寄与します。その主な理由は以下の3点です。
- 業務効率化によりワークライフバランスが改善され、心身の健康が保たれる
- 案件やタスクを整理することで目標が定まり、モチベーションの向上につながる
- 社員のパフォーマンスを管理し、必要に応じてメンタルケアをおこなうことで、メンタル不調による離職・休職を防げる
このように、業務管理は社員の心身の健康を維持し、パフォーマンスを維持するためにも有用です。
業務管理のデメリット
業務管理にはさまざまなメリットがある反面、デメリットも存在します。主なデメリットは以下の3点です。
- システム導入にコストがかかる
- 定着するまでに時間がかかる
- 情報漏えいのリスクが高まる
各デメリットの詳細を見ていきましょう。
システム導入にコストがかかる
業務管理のためのシステムを導入する際には、さまざまな費用が発生します。具体例としては、ライセンス費、利用料、サポート費、教育費、カスタマイズ費などが挙げられます。加えて、担当者の人件費や通信費なども必要です。
業務管理にシステムを利用する場合、導入費用に加え、毎月かかる運用コストも考慮に入れたうえで、導入するツールを検討する必要があります。
定着するまでに時間がかかる
業務管理を進め、情報の一元管理を実現するためには、新たなシステムや業務プロセスの導入が必要です。
慣れてないうちはデータの管理や分析がままならず、かえって時間や手間がかかってしまうかもしれません。
また、業務管理の目的や重要性が社員に浸透するまでは、新たなシステムや工程の導入に抵抗感をもたれ、協力を得られない場合もあります。
情報漏えいのリスクが高まる
情報漏えいのリスクが高まる点も業務管理のデメリットです。
たとえば、業務に関する情報を部署ごとに紙ベースで管理している場合、書類の持ち出しがなければ情報漏えいの心配はありません。万が一漏えいした場合も、被害は限定的なものにとどまります。
しかし、業務の一元管理はデジタルデータによる全社管理が一般的です。そのため、ハッキングや操作ミスなどにより情報が外に漏れるリスクが高まるほか、被害が大きくなるおそれがあります。
業務管理を進めるためのポイント
業務管理に取り組む際には、業務内容を整理して問題点を洗い出すことが重要です。また、評価基準の明確化やPCDAサイクルの確立により、業務管理の維持やブラッシュアップに努めることも欠かせません。
業務管理を効果的に進めるうえで重要なポイントは以下のとおりです。
- 業務内容を整理する
- 評価基準を数値化する
- PDCAサイクルを回す
- 管理ツールを利用する
それぞれ詳しく解説します。
業務内容を整理する
業務管理を導入する際にまず取り組むべきことは、業務内容の整理です。日常的におこなわれている業務の内容や所要時間を可視化し、業務の簡略化や改善を図ります。
業務内容を把握するための手段としては、業務日報や業務報告の活用や、面談による聞き取りが挙げられます。
評価基準を数値化する
業務管理の成果を上げるためには、評価基準の数値化が必要です。評価基準があいまいだと、業務管理の成果について明確な判断ができなくなります。
評価基準は、数値で定量的に評価することが重要です。効果の出ている施策は継続し、出ていない施策は改善や廃止を検討しましょう。
PDCAサイクルを回す
PDCAサイクルとは「Plan(計画)」「Do(実行)」「Check(評価)」「Action(改善)」を常に繰り返す業務改善手法です。
PCDAサイクルを回すことで業務管理の「やりっぱなし」を防ぎ、より企業の実情に沿ったものへとブラッシュアップできます。
管理ツールを利用する
業務管理の費用対効果を上げるためには、管理ツールの導入が欠かせません。Excelなどでフォーマットを自作しての管理も可能ですが、管理項目が多岐にわたる場合は導入や管理、分析が困難となります。
専用の管理ツールであれば導入してすぐに利用でき、入力や分析も容易です。集計やレポートの生成が可能なツールもあり、報告書作成の手間もかかりません。
また、AIによる分析や提案が可能なツールであれば、業務管理の手間を大きく削減できます。プログラミングやデータ分析のスキルがない社員でも操作しやすい点も管理ツールのメリットです。
業務管理ツールおすすめ5選
おすすめの業務管理ツールは以下の5つです。
- slack
- Kintone
- GENIEE SFA/CRM
- backlog
- Todoist
いずれも機能の幅広さと操作性を兼ね備えた初心者向けツールのため、導入の参考にしてください。
※業務管理ツールの料金や機能の詳細については、各ツールの運営サイトをご参照ください
slack
slackは、主にビジネスの場で利用されるチャットツールです。メッセージやり取りやWeb会議といったコミュニケーション機能により、組織間の情報共有や帰属意識の向上に役立ちます。
また、slackは案件管理・タスク管理ツールとしての活用も可能です。slack内でやり取りしたメッセージのなかから、案件やタスクの納期や進捗状況といった情報を抜き出し、リスト化できます。これにより、チーム全体への周知が容易となり、業務をスムーズに進められます。
ほかのツールとの互換性が高い点もslackのメリットです。社内で利用している業務管理ツールと連携させることで、アプリからのリマインダーや通知をslackで受信できます。
参照:Slack
Kintone
Kintoneは、クラウド型の業務改善プラットフォームです。プログラミングの知識がなくても顧客管理、プロジェクト管理、在庫管理など、さまざまな業務アプリを作成でき、業種や業務内容に合わせて自由にカスタマイズできます。
幅広い外部サービスや基幹システムとの連携も可能で、自社の既存システムとの紐づけやデータ活用もスムーズになります。
出典:Kintone
GENIEE SFA/CRM
GENIEE SFA/CRMは、幅広い機能を搭載した営業支援ツール・顧客管理システムです。
顧客管理、商談管理、タスク管理といった業務管理に加え、グラフやレポートの作成や名刺管理も可能です。AIアシスタント機能によるメールや報告書の作成サポートサービスも用意されています。
幅広い機能を持ちながら管理画面はいたってシンプルで、ドラッグ&ドロップによる感覚的な操作ができ、デジタルツールに慣れていない社員が取り組みやすい点も大きなメリットです。
backlog
backlogは、プロジェクトやタスクを一元管理できるツールです。チームメンバーのタスクや進捗状況がわかりやすく可視化され、ファイルや情報の共有が容易なため「担当者がいないとわからない」という状況を防げます。
使いやすさ、親しみやすさに徹底的にこだわったデザインと操作性も、backlogの魅力です。誰でも使える設計であることから、エンジニアやデザイナー、営業など、幅広い職種・業種に活用されています。
参考:backlog
Todoist
Todoistは「シンプルであること」に重点を置いたタスク管理ツールです。カレンダー画面で予定を整理するもので、紙の手帳と変わらない、親しみやすい使用感が魅力です。
個人のスケジュール帳のような使い方に加え、チーム全体のタスク管理もできます。チームメンバーに自分のタスクを振ったり、プロジェクトを完了させるために必要なタスクの担当者や期日の管理をしたりといった使い方も可能です。
このように、情報共有やコミュニケーションを促進するツールとして活用できる点もTodoistの大きなメリットです。
参考:Todoist
適切な業務管理で生産性向上と社員の離職・休職防止を目指そう
業務管理の最適化は、業務効率や社員のモチベーションアップに寄与し、生産性の向上につながる重要な施策です。業務管理を進めるためには、業務内容を把握したうえでの目標設定、適切な評価と改善をおこなう必要があります。
業務内容の理解に加えて、社員のコンディションを把握することも重要です。業務は人がおこなうものであり、企業の持続的発展のためには、重要な人的資源である社員の健康維持が欠かせません。
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