「1on1を導入したけれど、結局いつもの面談と同じことを話している」
「部下から『面談と何が違うのですか?』と聞かれ、明確な回答ができずにいる」
組織改革に取り組むなかで、このような問題に直面している人事担当者の方も多いのではないでしょうか?
1on1と面談は、それぞれ目的や実施頻度、話すテーマなどが異なります。部下の成長を促すためには、1on1を「部下の内省を深める場」として再定義し、面談と区別することが重要です。
本記事では、1on1と評価面談の違いを5つの軸で整理したうえで、「価値のある対話」を実現するポイントを詳しく解説します。
- 1on1と面談の決定的な違い【5項目で比較】
- 1on1と面談を混同してしまう根本的な原因
- 部下の成長を促す1on1の実践ポイント
この記事を読むことで、社員の思考・行動を促す対話が可能となり、生産性の高い組織をつくれます。ぜひ最後までご覧ください。
1on1と面談の決定的な違いとは?

1on1と面談の決定的な違いは、「対話の目的」と「誰が主導するか」にあります。
1on1の目的は、部下の成長・成果を最大化するため、組織としてサポートすることです。部下の不安や悩み、キャリアの方向性など、「部下が話したいこと」をテーマに対話を進めます。
一方、面談(評価面談)は、人事評価やフィードバックが主な目的です。上司が主導し、過去の実績や目標達成度を評価基準と照らし合わせて判定します。
それぞれの特徴について、以下より詳しく見ていきましょう。
1on1:部下の成長支援を目的とした対話の場
1on1は、対話を通じて「部下の成長」を支援するための取り組みです。本人が抱えている不安・悩みを掘り下げ、新たな気づきや行動を促します。
上司が指導やアドバイスをする一般的な面談と異なり、双方向のコミュニケーションを通して、部下のモチベーションや自律性を高めることが1on1の目的です。
具体的には、「最近の業務で感じた課題」や「将来挑戦したいキャリア」について、オープンクエスチョンで部下の価値観・考えを引き出します。
1on1で重要なのは、部下の心理的安全性(安心して話せる雰囲気)を高めるため、上司は「傾聴」や「共感」の姿勢を示すことです。
評価を気にせず本音を話せる環境が整うことで、潜在的な課題の早期発見や、信頼関係の構築につながります。
面談:人事評価やフィードバックを行う場
一般的な面談は、目標達成度やスキル習得状況を客観的に評価し、処遇を確定させるための場です。会社が定めた基準に基づき、報酬や昇進、配置転換などの意思決定を行います。
具体的には、年度当初に設定した個人目標の達成状況を振り返ったり、求められる能力・スキルについてフィードバックをしたりします。「評価を伝える」ことが目的であるため、上司主導で行われるのが一般的です。
ただし、評価面談でも双方向のコミュニケーションを意識しなければなりません。組織からの評価に対して、部下の意見や自己評価を聞くことで、今後のマネジメントや育成方針にも活用できます。
【比較表で見る】1on1と面談の5つの違い

1on1と面談の違いについて、5つの観点から詳しく見てみましょう。目的や実施頻度などを整理することで、現場での運用方法がより明確になります。
※モバイルでは以下の表を右にスクロールしてご覧ください
| 1on1 | 面談 | |
|---|---|---|
| 目的 | ・部下の成長を支援する ・信頼関係を構築する | ・人事評価を伝達する ・処遇(報酬、役職)を決定する |
| 対話の主導権 | 部下 | 上司 |
| 頻度 | 週1回、月1回 など | 半期に1回、年1回 など |
| 時間 | 15〜30分程度 | 30分〜1時間程度 |
| 話すべきテーマ | ・業務の進め方で困っている点 ・上司やチームとのコミュニケーション状況 ・体調やメンタル面の状態 | ・成果に対する評価理由 ・発揮された強みや課題 ・昇給、賞与、昇進の有無とその理由 |
以下より、それぞれの違いについて詳しく解説します。
1:目的
1on1と面談の大きな違いは、対話を通じて達成しようとする「目的」です。
どちらも「上司と部下が1対1で話をする」という点では同じですが、目指しているゴールや対話でのポイントが異なります。詳細は以下のとおりです。
※モバイルでは以下の表を右にスクロールしてご覧ください
| 1on1 | 面談 | |
|---|---|---|
| 目的 | ・部下の成長をサポートする ・信頼関係を構築する | ・人事評価を伝達する ・処遇(報酬、役職)を決める |
| ゴール | 成長サイクルを構築し、思考や行動の質を高める | 評価内容とその理由を正しく伝え、認識のズレをなくす |
| 実践ポイント | ・対話を通じて部下の考えを引き出す ・すぐに結論を出さず、内省を促す | ・評価基準と照合して評価する ・数値や事実に基づいた説明をする |
1on1では、日々の業務で感じている悩みや不安、将来のキャリアなど、対話を通じて部下の内省を促すことを重視します。
一方、面談は評価基準に基づき成果を判断し、その内容を部下に説明する場です。したがって、「評価を正しく伝え、本人の理解を得ること」が目的になります。
2:対話の主導権
1on1と面談は、対話の主導権を「誰が握るか」という点にも明確な違いがあります。
1on1では、基本的に部下主導で対話を進めるため、上司は「聞き役」に徹します。質問や相づちなど、部下の考えを引き出すような関わり方が、1on1の基本的な姿勢です。
一方、面談の主導権は上司(会社側)にあります。評価内容を正確に伝える必要があるため、上司がアジェンダを設定します。必要に応じて部下の意見や質問を受け入れますが、全体の流れをコントロールするのは上司です。
このように、1on1は「部下主導の対話」、面談は「上司主導の説明」という点において、明確な違いがあります。
3:頻度
1on1と面談は、実施する「頻度」も異なります。
1on1は、「週1回」や「月1回」などの高頻度で行うのが一般的です。部下のコンディションや業務進捗は日々変化するため、定期的に対話の場を設けることで、問題の早期発見と改善アクションが可能です。
一方、面談は「半期に1回」や「年1回」などの評価のタイミングで実施します。一定期間の成果をもとに人事評価や処遇を判断するため、1on1ほど頻繁に実施する必要はありません。
このように、1on1は「定期的に対話を重ねるための場」、面談は「節目に評価を説明する場」という役割の違いが、それぞれの実施頻度にも表れています。
以下の記事では、1on1の理想的な頻度や、自社の状況に合った実施頻度の決め方を解説しています。1on1を負担に感じている人事担当者の方は、ぜひ参考にしてみてください。
4:時間
1on1と面談は、目的や扱うテーマがそれぞれ異なるため、1回あたりに適した「所要時間」にも違いがあります。
1on1は、1回あたり「15〜30分程度」の比較的短い時間で実施されるのが一般的です。高頻度で行うことを前提としているため、長時間を確保するよりも、業務の合間に無理なく実施できることが重視されます。
一方、面談は「30分〜1時間程度」と、1on1より長い時間を確保するケースが多く見られます。評価内容や処遇(報酬・役職)について認識のズレを防ぐためにも、十分な説明が必要です。
このように、1on1は「短時間で継続的に対話する場」、面談は「十分な時間をかけて重要事項を伝える場」として、それぞれの目的に応じた時間が設定されています。
5:話すべきテーマ
1on1で話すべきテーマは、業務の進め方や将来のキャリア、心身の健康状態など多岐にわたります。一方、面談は目標達成度や求められる能力・スキルなど、人事評価に関連する内容が中心です。具体的なテーマ例は、以下のとおりです。
| 1on1 | ・業務の進め方で困っている点 ・最近の業務負荷や忙しさ ・仕事に対するやりがい ・上司やチームとのコミュニケーション状況 ・今後伸ばしたいスキル、中長期的なキャリアの希望 ・体調やメンタル面の状態 |
| 面談 | ・期初に設定した目標の達成状況 ・成果に対する評価内容 ・発揮された強みと課題 ・昇給や昇進の有無 ・今後の役割における期待 |
1on1で評価内容を伝えるケースもありますが、本来の目的を踏まえると、1on1と面談の時間は明確に分けることが望ましいでしょう。
評価を意識すると、部下は慎重に発言するようになり、本音で話す対話ができなくなるためです。自社の運用方針に合わせて、1on1と面談それぞれで話すべきテーマを明確に定めることが重要です。
1on1と面談を混同してしまう4つの原因

多くの企業で1on1が導入されていますが、評価面談と同じ運用になってしまっているケースも少なくありません。1on1と面談を混同してしまう原因として、以下の4点が挙げられます。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1on1の目的が周知されていない
1on1と面談を混同してしまう原因の一つは、1on1の目的が正しく周知されていない点です。1on1を導入しても、「なぜ実施するのか」「何を話す場なのか」が共有されていないと、上司・部下ともに評価面談の延長として捉えてしまいます。
たとえば、人事部から「毎週15分話すように」という指示だけが出された場合、現場では具体的な進め方がわからないまま運用が始まってしまいます。
その結果、業務進捗の確認やフィードバックといった面談と変わらない内容になりがちです。部下も何を話せばいいのかわからず、「評価に影響するのではないか」と感じてしまい、本音や悩みを打ち明けにくくなります。
1on1の質を高めるためには、運営側が「1on1は部下の成長と関係構築を目的とする場」であることを明確に示すことが重要です。
上司の指導やアドバイスが中心になっている
本来の1on1は、部下が自分の考えを整理し、気づきを得るための「対話の場」です。しかし、上司が良かれと思って行う熱心な指導やアドバイスが、かえって1on1を「評価の場」として認識させてしまう要因になりかねません。
とくに、「こうした方がいい」「次はこう動いてほしい」といった助言や指示が中心になると、部下は受け身の姿勢になりがちです。その結果、上司の期待を探るような発言が増え、自分の不安や悩みを話すことを避けてしまう可能性があります。
1on1では、一方的に解決策を提示するのではなく、問いかけによって部下の思考を促すことが重要です。指導やアドバイスが必要な場面でも、対話を軸とした関わり方を意識しなければなりません。
以下の記事では、部下に「1on1をやめてほしい」と言われる原因と対策について詳しく解説しています。本記事と合わせて確認してみてください。
業務報告や進捗確認だけで終わっている
1on1が業務報告や進捗確認だけで終わっていることも、1on1と面談の区別が曖昧になってしまう原因の一つです。
1on1は本来、「どのように取り組んでいるか」「何に課題を感じているか」といったプロセスや心理状態に目を向ける場です。しかし実際には、以下のような内容になっているケースも少なくありません。
- タスクの進捗状況を順番に報告して終わる
- 遅れている業務について理由を確認し、注意や指示だけになっている
- 部下のスケジュールや業務内容を確認する時間になっている
業務報告そのものが不要というわけではありません。1on1では「なぜその進め方を選んだのか」「別の選択肢は考えられるか」といった質問を通じて、背景やプロセスに踏み込むことが重要です。
安心して話ができる雰囲気ではない
1on1は、部下が率直に考えや感情を共有する「対話の場」です。しかし、心理的安全性(安心して話ができる雰囲気)が確保されていないと、評価面談と同じような振る舞いになってしまい、部下の本音を引き出せません。
たとえば、パソコンの画面ばかりを見ていたり、部下の発言を「それは違う」と否定したりするのは、上司が避けるべき行動の一例です。
心理的安全性が保たれていないと、部下は「何を言えば問題にならないか」「どう答えるのが無難か」と考えるようになり、結果として建前の会話に終始してしまいます。
このような状態では、1on1と評価面談と同じような運用になってしまい、成長支援や関係構築といった本来の目的は果たせません。
1on1を実施するときは、「傾聴」や「共感」を意識して部下の話を聞き、どのような意見であっても受け止める姿勢を示しましょう。
以下の記事では、部下が1on1を苦痛に感じる理由や対策を詳しく解説しています。上司が気をつけるべき言動も紹介していますので、本記事と合わせて確認してみてください。
1on1を「価値のある時間」にする5つのポイント

1on1の質を高めるためには、事前の設計と進め方の工夫が必要です。ここでは、部下の成長を促す5つのポイントを解説します。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
準備(アジェンダ作成)を部下主導で行う
1on1を実施するときは、部下が主導して「話すテーマ(アジェンダ)」を準備しましょう。
部下にアジェンダを作成してもらうことで、「いま何を相談したいのか」「どのようなことに悩んでいるのか」を事前に整理できます。話したいことを考える過程で、自分の状況や課題を客観的に捉え直すことも可能です。
以下のアジェンダ例を参考に、目的に合ったテーマを設定してみましょう。
※モバイルでは以下の表を右にスクロールしてご覧ください
| 目的 | テーマ例 |
|---|---|
| 信頼関係の構築 | ・最近の業務でスムーズに進んだこと、やりにくさを感じたこと ・上司やチームとの関わり方で感じていること ・仕事を進めるうえで大切にしている価値観や考え方 |
| 心身のコンディションの確認 | ・最近の業務量や労働時間に対する負担感 ・仕事での集中力や疲労感の変化 ・体調面や睡眠、生活リズムの状況 |
| キャリアアップに向けたサポート | ・今後身につけたい能力やスキル ・将来的に挑戦してみたい役割やポジション ・キャリア形成において不安に感じていること |
また、事前にアジェンダを作成しておくことで、上司も質問事項を考えやすくなり、限られた時間のなかでも論点がブレない対話ができます。
評価に影響しないことを事前に周知する
1on1で部下の本音を引き出すためには、事前に「1on1での発言は人事評価に影響しない」と伝えておくことが重要です。
一般的な面談と同様に「評価の場」だと認識されてしまうと、部下は慎重に発言するようになり、不安や弱みを打ち明けにくくなります。その結果、表面的な会話や業務報告で終わってしまい、気づきを得る対話が成立しません。
1on1を実施する前には、以下のように目的や評価面談との違いなどを部下に周知しておきましょう。
- 成長支援やコミュニケーション活性化を目的とした取り組みであること
- 1on1で話した内容は、人事評価や処遇の判断に使用しないこと
- 人事評価に関する話は、別途実施する面談で行うこと
このように、評価に影響しないことを繰り返し伝えることで、部下は「ここでは何を言っても大丈夫だ」という安心感を持つようになります。
部下の成長段階に合わせてテーマを設定する
1on1で扱うテーマは、部下の経験やスキルに合わせて柔軟に調整しましょう。「何を話すか」によって成果が左右されるため、すべての社員に同じテーマを設定するのではなく、成長段階に応じた調整が必要です。
たとえば、新入社員や配属直後の社員の場合は、仕事の進め方で困っていることや業務量に対する負担感など、日常業務に直結するテーマが適しています。
一方で、担当業務にも慣れ、自律的な行動ができるようになった中堅社員には、テーマを中長期的な視点に広げてみましょう。
強みの活かし方や新たなチャレンジ、将来のキャリア像などを話題にすることで、成長につながる対話が可能です。以下の具体例を参考に、部下の状況に合わせたテーマを設定してみましょう。
※モバイルでは以下の表を右にスクロールしてご覧ください
| 成長段階 | テーマ例 |
|---|---|
| 配属直後で、職場・業務に慣れる段階 (新入社員 など) | ・仕事の進め方で困っていること ・業務量やスケジュールの負担感 ・最近不安に感じていること ・職場環境に対する意見や要望 |
| 業務に慣れ、自律的に行動できる段階 (中堅社員 など) | ・自分の強みを活かせている場面 ・今後挑戦してみたい業務や役割 ・後輩や周囲をサポートすることへの関心 ・役割の責任に対する不安や心配事 |
| リーダーとしてチームを束ねる段階 (ベテラン社員 など) | ・将来的に目指したいポジション ・組織やチームへの貢献の仕方 ・マネジメントへの関心 ・今後の働き方について |
なお、1on1のテーマについては、別の記事でも詳しく解説しています。目的別に質問例を紹介していますので、本記事と合わせて確認してみてください。
効率的にテーマ設定を行いたい方は、リーディングマークが提供する1on1ツール『ミキワメAI マネジメント』の活用がおすすめです。
社員一人ひとりの性格やコンディションに合わせて、適切なテーマや対話のポイントを把握できます。詳細は以下の資料にまとめていますので、ご興味のある方はぜひダウンロードしてご活用ください。
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オープンクエスチョンで部下の思考を促す
1on1では、部下が自由に回答できるよう、思考を促す「オープンクエスチョン」を意識的に投げかけてみましょう。
「問題はありますか」「大丈夫ですか」といった質問だと、部下は「はい」か「いいえ」で答えるしかなく、会話がそこで止まってしまいます。
一方で、「どのあたりが大変ですか」「この件についてどう思いますか」といった質問をすることで、部下は自分の状況を整理しながら自由に発言できます。
質問時のポイントは、部下の言葉をしっかりと受け止め、結論を急がせないことです。沈黙が続いてもすぐに話題を変えず、考える時間を十分に与えましょう。
以下の記事では、部下の成長を促進させる1on1のコツや、コミュニケーション術をまとめています。本記事と合わせて確認してみてください。
終了時に「次のアクション」を決める
1on1の最後には、次回までに取り組む具体的なアクションを決め、お互いに共有しておきましょう。対話のなかで見えてきた気づきや課題を行動に落とし込むことで、部下は自身の成長を実感しやすくなります。
「次のアクション」は、大きな目標である必要はありません。「次回までにひとつ試してみること」「少し意識して取り組むこと」など、小さな行動から始めてみましょう。
また、上司が一方的に決めるのではなく、できる限り部下自身に考えてもらうことが重要です。上司は行動の方向性を整理したり、実行しやすい取り組みを提案したりするなど、部下の主体性を尊重しながらサポート役に徹しましょう。
以下の記事では、部下の成長段階に合わせた1on1の進め方を詳しく解説しています。信頼を深めるためのポイントも紹介していますので、本記事と合わせて確認してみてください。
組織が劇的に変わる!1on1導入による3つの効果

1on1を導入することで、個人の成長だけではなく、組織全体にもポジティブな影響を及ぼします。離職率の改善や生産性の向上など、具体的な3つの効果について解説します。
※モバイルでは以下の表を右にスクロールしてご覧ください
| 効果 | 事例 |
|---|---|
| 心理的安全性が保たれ離職率が低下する | 調査結果をもとに、1on1で「離職の原因」を把握・分析する |
| 職場のコミュニケーション活性化につながる | 「いま困っていること」を調査し、1on1で支援策を検討する |
| 社員の自律的成長により生産性が向上する | 可視化した部下の状態(スコア)をもとに、マネージャーが心当たりを確認する |
それぞれ詳しく見ていきましょう。
心理的安全性が保たれ離職率が低下する
1on1を通じて「話を聞いてもらえる」「理解してもらえる」という実感が生まれることで、部下は安心して仕事に向き合えるようになります。
その結果、不安や悩みを一人で抱え込むことが減り、組織に対する帰属意識(エンゲージメント)が高まるのです。
心理的安全性が高い職場では、小さな困りごとや違和感でも早い段階で共有されやすくなります。コンディションの変化をタイムリーに察知できるため、問題が深刻化する前に対処が可能です。
実際に、介護事業を展開する株式会社エターナルキャストでは、サーベイを活用した1on1によって「離職の原因」が分析できるようになりました。
具体的には、個々の性格特性に合わせたサーベイを配信し、「ケアが必要な人」の把握に取り組みました。ケア対象のスタッフには、現場のエリアマネージャーが心当たりを確認するなど、サポート体制を強化しています。
その結果、スタッフ一人ひとりと向き合えるようになり、現場からも「深層部分のストレスにも気づけた」といった声が上がりました。
このように、社員一人ひとりと対話を重ねることで職場の心理的安全性が保たれ、結果として離職率の低下につながります。
以下の記事では、社員の離職を防ぐ「1on1の進め方」を詳しく解説しています。よくある失敗例も紹介していますので、本記事と合わせて確認してみてください。
職場のコミュニケーション活性化につながる
1on1を通じて頻繁に意見交換が行われることで、「困ったときに相談できる」「意見を受け止めてもらえる」という認識が職場全体に広がります。
その結果、会議や日常のやり取りでも発言しやすくなり、双方向のコミュニケーションが増えていきます。
実際に、コンサルティング事業を展開する株式会社ペンシルでは、1on1を重視した組織づくりによって職場のコミュニケーションが活性化しました。
従業員一人ひとりの状態を可視化する仕組み(サーベイ)を導入したことで、「いま困っていること」や「何に不安を感じているか」が明確になりました。
その結果、マネージャーだけでは気づきにくかった困りごとを早期に把握できるようになり、1on1における対話の質を高めるきっかけにもなっています。
このように、1on1を軸とした取り組みを行うことで、個々の不安や課題が早期に共有されるようになり、組織全体のコミュニケーション活性化につながります。
社員の自律的成長により生産性が向上する
1on1を通じて、自分の課題や強みを言語化することで、社員は「何を改善すべきか」「次に何に取り組むべきか」を自ら考えるようになります。
上司が細かな指示を出さなくても現場が回るようになれば、組織としての意思決定スピードが上がり、結果として生産性向上につながるのです。
実際に、介護事業を展開する株式会社ファミリーケアサポートの事例では、1on1の取り組みが社内で定着し、現場マネージャーから主体的に報告が上がるようになりました。
具体的には、性格や心理状態を可視化するサーベイを活用したことで、マネージャーは「部下一人ひとりの状態や課題を正確に把握できるようになった」と言います。
その結果、マネージャー自身も部下の状態を積極的に確認するようになり、組織としてのサポート体制も強化されました。
これらの取り組みによって、「会社への愛着」のスコアが向上し、全体のウェルビーイングスコアも大幅に改善されました。
この事例のように、1on1を通じて社員の自律的成長を促すことは、エンゲージメントの向上だけでなく、現場力を底上げする有効な施策といえるでしょう。
株式会社リーディングマークでは、サーベイの結果を活用した1on1ができる『ミキワメ マネジメント』を提供しています。
詳細は以下の記事で紹介していますので、本記事と合わせて確認してみてください。導入時には、専任の担当者が丁寧にサポートいたします。
1on1と面談に関するよくある質問

1on1の運用を開始すると、テーマ設定やスケジュール調整といった課題によく直面します。ここでは、1on1や面談に関するよくある質問に回答します。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1on1で話すことがない場合はどうすればいい?
1on1で話すことが見つからない場合は、無理に業務の話題に触れず、近況やコンディションの確認に時間を使いましょう。仕事に直接関係のないテーマであっても、部下の状態や価値観を知るきっかけになります。
また、部下から「話すことがない」と言われた場合でも、本当に順調な状態なのかを確認することが大切です。大きな問題がなくても、日々の業務で感じている小さな違和感やストレスは、誰しも抱えているものです。
そのため、以下のような質問で話すきっかけをつくってみましょう。
【質問例】
- 最近の業務で、思ったよりスムーズだったことは何ですか?
- 少しでもやりにくいと感じた場面はどこですか?
- いまの働き方で、継続したいこと・変えたいことは何ですか?
以下の記事では、1on1で話すべきテーマを質問集としてまとめています。本記事と合わせて確認してみてください。
1on1と評価面談を同じ日に実施しても問題ない?
1on1と評価面談を実施する日は、できる限り別の日程に分けるのが賢明です。
両者は目的が大きく異なるため、同じ日に実施すると、部下は「いまから話すことが評価に影響するかもしれない」と過度に身構えてしまいます。
どうしても同日に実施せざるを得ない場合は、時間をしっかり区切り、面談の冒頭で以下のように目的の違いを明確に伝えましょう。
「最初の30分は評価面談として、目標達成度や評価内容について説明します」
「ここからの15分間は1on1を行います。話した内容は評価には反映しません」
このように「時間・目的・進め方」を明確に伝えることで、同日に実施する場合でも、安心して話せる環境をつくれます。
時間がとれない場合、1on1は実施しなくてもいい?
1on1の時間がとれない場合は、5〜10分の短時間でも構いません。「継続すること」を最優先にしましょう。
定期的に対話の機会を設けることで、部下の小さな変化にも気づきやすくなります。短時間であっても、近況やコンディションを確認することが、安心感や信頼関係の構築につながります。
一方で、「時間がないから中止」といった状況が続いてしまうと、対話の機会そのものが失われ、相談しづらい職場環境や風土にもつながりかねません。
どうしても実施が難しい場合は、中止するのではなく、必ずリスケジュール(延期)を行いましょう。
1on1の目的や進め方を周知し、部下主導で対話を進めよう

1on1と面談には、それぞれ「成長支援」と「評価」という異なる目的があります。そのため、両者を混同せず、役割を明確に分けて運用することが重要です。
>>1on1と面談の違いを確認する【比較表】
組織運営を担う人事としては、まず「1on1が自律的な成長につなげるための対話の場」である点を、上司・部下の双方に周知しましょう。
また、現場の上司に任せきりにするのではなく、アジェンダ例や質問のサンプルを用意するなど、1on1を継続的に実施・定着させるための仕組みづくりも重要です。
リーディングマークが提供する『ミキワメAI マネジメント』は、社員一人ひとりに合わせたテーマや対話方法がわかる1on1ツールです。詳細は以下の資料にまとめていますので、導入を検討している人事担当者の方は、ぜひ一度ご確認ください。
>>『ミキワメAI マネジメント』のサービス資料をダウンロードする
ミキワメAI マネジメントは、社員の性格・心身状態・目標進捗を踏まえて最適なマネジメントを提供する1on1ツールです。詳細は下記から。






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