近年、従業員の状態を把握するために「従業員サーベイ」を導入する企業が増えています。エンゲージメント向上や離職防止を目的に、定期的な調査を行う企業も珍しくありません。
一方で、現場からは「回答しても何も変わらない」「負担が大きい」といった声が上がり、サーベイ自体が無意味だと受け取られてしまうケースも見られます。
そこで本記事では、データをもとに従業員サーベイに対する現場の本音を整理し、無意味だと感じられてしまう背景や原因をご紹介します。あわせて、成果を生み出すための具体的な考え方や実際の企業事例もまとめました。
従業員サーベイをアンケートで終わらせず、組織を前進させるために活用したい方は、ぜひ最後までご覧ください。

従業員サーベイを「無意味」と感じている企業は多い?

従業員サーベイとは、社員の心理状態や組織の課題を可視化し、具体的なアクションプランの策定につなげるためのアンケートです。
働き方改革などの流れを受け、従業員の満足度や企業へのロイヤリティ、課題感を調査できる従業員サーベイは注目を集めています。日本の人事部によると、社員数5001人以上の企業では、6割以上がすでに導入を進めています。
参考:日本の人事部『プロネット』|エンゲージメントサーベイの歴史・市場(企業のエンゲージメント測定状況)
一方で、現場からは従業員サーベイに対する違和感や疲労感を訴える声も少なくありません。
実際に『ミキワメAI ウェルビーイングサーベイ』を導入した企業からは、「社員に回答してもらえない」「現場から導入に対する戸惑いや反発の声がある」といった声が寄せられています。
以下の記事では、従業員サーベイの目的や種類、導入メリットを詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
約7割が「違和感」?現場のデータが示す従業員の本音
従業員サーベイに対する違和感は、調査データからも見て取れます。
株式会社welldayが実施した調査によると、サーベイを無意味(やる意味や意義を感じられない)と捉えている従業員は約3割でした。
さらに、67.1%が「サーベイの対応に疲れると感じる」と回答しており、多くの従業員が負担感を抱えている実態が浮かび上がっています。
【働く従業員から寄せられた声】
- 「サーベイの設問数が多すぎる」62.7%
- 「やる意味や意義を感じられない」28.4%
- 「そもそも本業が忙しいため、答える暇がない」23.9%
- 「上司や同僚に見られるかもしれない」14.9%
「働き方に改善を感じた」割合は約3割
従業員サーベイは本来、職場環境や働き方などの組織改善につなげるために実施されるものです。
しかし、調査結果を見ると、実際に変化を実感できている従業員は多くありません。
株式会社welldayの調査では、サーベイを通じて「働き方に改善を感じた」と回答した従業員は30.3%にとどまっています。
一方で、「改善を感じたことがない」「意識したことがない」「わからない」と答えた人は68.4%でした。
大半の従業員が、サーベイと職場の変化を結びつけられていない状況がうかがえます。
人事側からはサーベイの必要性を実感する声も
従業員サーベイを無意味と感じている人がいる一方で、従業員の離職を防ぐための施策として、エンゲージメントサーベイを導入したいという人事側の声があるのも事実です。
弊社の調査によると、人事担当者の34.7%は、「社員一人ひとりの状態を把握する調査ツール(サーベイ)の導入」が必要であると回答しています。

しかし、人事側がサーベイの必要性を感じていても、従業員が意義を理解できなければ協力は得られません。サーベイが「無駄になるかどうか」は、設計や活用の仕方次第で大きく変わります。
従業員サーベイが「無意味」であると感じる理由

ここからは、従業員側、人事・運営側の双方の視点から、従業員サーベイが無意味だと感じる主な理由を見ていきます。
背景を理解することで、形だけのサーベイから脱却するためのヒントが得られます。自分の組織がいまどの課題に直面しているのか、その解決策を一緒に探っていきましょう。
従業員|目的がわからず自分ごと化できていない
従業員サーベイが無意味だと感じられる大きな理由のひとつが、調査の目的が十分に伝わっていないことです。
バヅクリ株式会社の調査によると、サーベイへの回答経験があると回答した人のうち、不満を感じたことがある割合は69.2%でした。
さらにそのうち60.6%は「エンゲージメントサーベイツールへの回答結果が何に活かされているのかわからない」と回答しています。
参考:バヅクリ株式会社|社員の約70%がエンゲージメントサーベイに不満、施策なきサーベイはエンゲージメントを低下させる(調査結果)
実施目的がわからないまま回答を求められると、従業員はサーベイ調査を自分ごと化できず、形式的に答えるだけになってしまいます。サーベイの目的を踏まえて協力してもらうためには、調査の背景や狙いを事前に共有することが欠かせません。
従業員|質問が多く負担が大きい
従業員サーベイに対する不満として、質問が多く負担が大きいことも挙げられます。
実際にバヅクリ株式会社の調査では、サーベイに不満を感じたことのある従業員のうち、49.4%が「回答するのに時間がかかる」と感じていました。
参考:バヅクリ株式会社|社員の約70%がエンゲージメントサーベイに不満、施策なきサーベイはエンゲージメントを低下させる(調査結果)
頻繁な実施や設問数の多さは、“サーベイ疲れ”の原因のひとつです。特に繁忙期に重なると、業務の妨げだと感じられやすくなります。
従業員の負担を抑えるには、設問数を必要最小限に絞る効率的な設計が求められます。
従業員|改善の結果が見えず、回答しても意味がないと感じる
改善の結果が見えず、「回答しても意味がない」と感じることも要因のひとつです。
バヅクリ株式会社の調査では、サーベイに不満のある従業員のうち、「回答した課題や不満に対する解決策が実施されない」と感じている割合は44.8%でした。
参考:バヅクリ株式会社|社員の約70%がエンゲージメントサーベイに不満、施策なきサーベイはエンゲージメントを低下させる(調査結果)
回答に労力を割いたにもかかわらず、職場環境や制度に反映されている実感が持てなければ、「答えても意味がない」と認識されてしまいます。改善が難しい内容であっても、検討状況や背景を伝えることが大切です。
人事・運営|調査の目的が曖昧になっている
調査の目的が曖昧になっている場合も、従業員サーベイが無意味であると感じてしまいます。
取り組むべきテーマが明確でないと、設問内容も広く浅いものになりがちです。「まずは現状把握」という意識で始めたとしても、改善の方向性が定まらなければ打ち手につながりません。
「離職率の改善」「管理職のマネジメント改善」「心理的安全性の向上」など、経営課題を踏まえて目的を明確にすることがポイントです。
人事・運営|分析結果を行動に落とし込めていない
「従業員サーベイを実施してデータを集めたものの、結果を行動に落とし込めていない」というケースも多く見られます。たとえば、エンゲージメントスコアが前年より下がった場合でも、原因を深掘りできなければ対応は進みません。
また、部署別や属性別の違いを確認しないまま、全社共通の施策に落とし込んでしまうといったケースもあります。
調査の結果を踏まえて、「何が問題だったのか」「どう改善すべきなのか」を検討し、具体的なアクションプランに変換することが重要です。
人事・運営|改善を試みても期待した成果が得られない
従業員サーベイの結果をもとに施策を打ち出したものの、期待した成果が得られず、無意味だと感じてしまうケースもあります。取り組みを続けても効果が感じられない状況が続くと、サーベイ自体への疑問も生じやすくなります。
しかし、上記のような場合でも、サーベイの実施自体に意味がないとは限りません。施策を企画する際の課題特定が浅かった可能性があるため、まずは改善点を深掘りして次の施策へ活かすことを意識しましょう。
たとえば、スコア低下の背景にある上司との関係性や業務負荷、評価運用の実態などの要因まで踏み込んで再分析するといった工夫が有効です。
意味のある従業員サーベイを実施するポイント

従業員サーベイは、実施しただけで組織がよくなる調査ではありません。以下では、意味のある従業員サーベイを実施するポイントをまとめました。
これらのポイントを押さえることで、従業員サーベイを無意味な形で終わらせず、組織改善につなげられます。実践的なロードマップとして、ぜひご活用ください。
調査目的を明確にして社内共有を徹底する
意味のある従業員サーベイを行うには、調査目的を明確にして社内共有を徹底することが欠かせません。調査を実施するときは、従業員に調査目的や結果の活用方法を丁寧に説明し、事前に理解を得ておくことがポイントです。
社内ミーティングやメール、掲示板などの手段を活用して、以下のポイントを伝えましょう。
- サーベイの目的
- 調査期間や回答時間の目安
- 調査結果の活用方法
- 回答内容の匿名性確保やプライバシー保護
なお、ミキワメAIでは、大切な発信機会をしっかり活かせるように、事前準備やマニュアルのブラッシュアップなどもサポートしています。
【明確な目的のもとで導入し、体調不良社員が激減した事例】
未知株式会社では、『ミキワメAI ウェルビーイングサーベイ』を明確な目的のもとで導入した結果、体調不良社員が激減しました。
「従業員一人ひとりの状態を示すスコアの変化を追い、個別対応したい」という狙いでサーベイを導入。
スコアの変動をもとに、上長との1on1やチーム単位でのケア面談を行ったところ、欠勤者数は導入前の1日3〜4人から月1〜2人程度へと激減しました。
また、組織の空気が明るくなったという体感も広がっています。
事例:未知株式会社|サーベイの結果から改善アクションを実施し、エンゲージメントが劇的に改善。体調不良社員が激減した活用方法とは。
明確な目的と丁寧な共有があれば、従業員サーベイは組織改善の強力なツールとなり得ます。
従業員の負担を考慮した設計にする
従業員の負担を考慮した設計にすることもポイントです。設問数が多く内容も曖昧な調査は、回答への抵抗感を生みやすくなります。
調査の設計では、まず「何を把握したいのか」を具体的に定めましょう。目的が明確であれば、不要な設問を削り、必要な内容に絞ることができます。
また、調査においてはひとつの設問につき、ひとつの内容だけを聞くことが基本です。5段階評価の回答形式にするなど、社員が迷わず短時間で回答できる流れを意識しましょう。
調査結果と改善策を迅速に共有する
従業員サーベイを意味のある取り組みにするには、調査結果を速やかに共有する姿勢も欠かせません。
結果報告や施策への反映に時間がかかりすぎてしまうと、回答内容と改善策の結びつきを実感しにくくなり、徐々に関心も薄れていきます。サーベイの調査結果を集計・分析したら、社内で速やかにフィードバックを行いましょう。
結果を共有するときは、数値をグラフにして可視化するなど、わかりやすく伝えることもポイントです。「月1回の全社ミーティングで、先月の結果を公表する」といったように、ルーティン化するのもおすすめです。
分析結果を具体的なアクションに落とし込む
従業員サーベイの分析結果を具体的なアクションに落とし込むことも重要です。
組織の現状を把握し、数値やグラフから見えてくる傾向や課題を読み取りましょう。全社平均を見ることはもちろん、部署別や属性別(入社年・職種など)に分けて整理すると、より具体的な課題が浮き彫りになります。
なお、ミキワメAIでは「離職をどう減らすか」「採用のミスマッチをどう防ぐか」など、分析や改善の提案もサポートしています。サーベイ後のアクションプランの作成方法について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
改善の進捗と成果を継続的に可視化する
定期的にエンゲージメントサーベイを行い、改善の進捗と成果を継続的に可視化しましょう。数値の上下を追うだけでなく、どの施策のあとに効果が見られたのかを整理すると、改善の成果を可視化しやすくなります。
小さな変化でも記録し、積極的に共有することが大切です。改善の進捗を伝えることで、従業員は「状況が見られている」「意見が活かされている」と感じやすくなります。
【定期的な結果観測で効果的なフィードバックを実践した事例】
ウェブソア株式会社は、『ミキワメAI ウェルビーイングサーベイ』を導入後、数値をもとにフィードバックを重ねました。
その結果、役員やマネジメント層の意識に変化が生まれ、組織の現状を客観的に把握しやすくなったといいます。
改善の成果が組織全体に伝われば、従業員のモチベーションも高まります。
現場を巻き込んで運用する
従業員サーベイを形だけの取り組みにしないためには、現場を巻き込んだ運用が欠かせません。部門責任者やマネジャーと課題を共有し、改善の方向性を一緒に考えることで、現場に即した対応がしやすくなります。
【導入時のマネージャー向けの研修で社内活用を浸透させた事例】
株式会社情報戦略テクノロジーは、エンゲージメント向上のために『ミキワメAI ウェルビーイングサーベイ』を導入しました。
「せっかくツールを導入しても社内で使いこなせないと意味がない」との考えから、導入時にマネージャー向けの研修を展開。社内での活用を浸透させた結果、休職者が2分の1まで減少しました。
現場の声を聞き、現場とともに動くことが、サーベイの価値を最大限に引き出す秘訣といえます。
『ミキワメAI ウェルビーイングサーベイ』で無意味な従業員サーベイから脱却!

従業員サーベイが無意味だと感じられてしまう背景には、設計や運用の難しさがあります。調査を実施しても、結果をどう扱えばよいかわからず、現場に変化を起こせない状況に悩む企業は少なくありません。
『ミキワメAI ウェルビーイングサーベイ』では、単にスコアを可視化するだけでなく、現場が「変わった」と実感できるまでのプロセスをトータルでサポートしています。
約2分で回答できるアンケート形式のウェルビーイング検査で、頻度は月に1回程度。性格検査(年1回・10分程度)の結果をもとに行われるため、回答する社員にも負担をかけずに実施が可能です。
サポートが必要な社員とそのケアの方法を可視化することで、手遅れになる前に離職・休職を予防できます。エンゲージメントを向上させて、社員の幸福度を高めるウェルビーイングを実現したい方は、ぜひ以下の記事もご覧ください。
意味のある従業員サーベイでエンゲージメントを向上させよう

従業員サーベイは、実施すること自体に価値のある調査ではありません。目的が共有されずに結果も活かされないままでは、従業員の負担となり、無意味だと受け止められてしまいます。
しかし、運用方法の見直しにより、組織改善につなげることは十分可能です。従業員サーベイを「やらされる調査」から「組織を前進させる取り組み」へ変えていくために、まずは現状の運用を見直すところから始めてみましょう。
『ミキワメAI ウェルビーイングサーベイ』では、従業員の負担を抑えながら変化の兆候を捉え、成果につなげるサポートを実施しています。活用方法を詳しく知りたい方は、ぜひ以下の資料もダウンロードしてみてください。

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