ミキワメ

AIを活用したマネジメント支援の新しい形『1on1でメンバーの成長と成果を最大化するミキワメ マネジメント』

はじめに

ミキワメを提供している株式会社リーディングマーク 取締役執行役員 CPOの山田桐汰です。

今回は、多くの企業が悩みを抱えている「マネジメント」の課題を解決するために開発した新たなマネジメント支援サービス、「ミキワメ マネジメント」を紹介します。

本記事では以下の内容をお伝えします。

  • ミキワメ マネジメントのサービス概要
  • ミキワメ マネジメントを立ち上げた背景
  • マネジメント支援にAIをどのように活用しているか
  • 実際にマネージャーとして利用して感じた効果

ミキワメ マネジメントとは?

「ミキワメ マネジメント」は、1on1を起点にメンバーの成長と成果を最大化するために開発された新しいマネジメント支援サービスです。

性格データ・エンゲージメントサーベイの情報とAIを組み合わせることで、メンバーが目標に向かって前向きに取り組めるよう、マネージャーが的確にサポートできる仕組みを提供します。

このサービスにより、組織としてのパフォーマンス向上はもちろん、一人ひとりが達成感を得られる持続的なマネジメント環境を実現します。

ミキワメ シリーズの中の位置づけ

ミキワメでは、HR SaaSとして

 ・ミスマッチを防止するミキワメ 適性検査
 ・休職・離職を予防するミキワメ ウェルビーイングサーベイ

をリリースしてきました。これまではマイナスを防ぐことが主な目的でしたが、「ミキワメ マネジメント」ではパフォーマンスの向上というプラスをつくる目的でサービスを展開しています。

これにより、ミキワメ シリーズ全体を通じて離職を防ぎ、活躍する社員を増やすという便益を提供していきます。

ミキワメ マネジメントを利用した1on1の流れ

ミキワメ マネジメントを利用した1on1では、まず負担が少ない形で事前準備をしていただきます。その上で、マネージャー・メンバーそれぞれが準備した内容を見ながら会話をし、当日話した議事録やネクストアクションを記録します。

1on1終了後にはメンバーがアンケートに回答し、その結果をもとに振り返りを実施して1on1の改善に活かします。次回の1on1では前回のネクストアクションを振り返るところから始められるようにし、成長と成果の最大化に繋がる連続性のある1on1を実現します。

この一連の流れをAIが円滑にサポートします。

サービスの特徴

1.メンバーの状態や性格を踏まえた1on1の進め方をAIがアドバイス

メンバーの事前準備内容を、ミキワメ 適性検査で得られた性格情報とミキワメ ウェルビーイングサーベイで得られた心理状態を踏まえて解析し、どのように1on1を進めるべきかをAIがアドバイスします。

マネジメントにおけるよくある課題として、「自分がされて嬉しいマネジメントを相手にもしてしまう」というケースがあると思います。AIのアドバイスによって「相手に合わせたマネジメント」ができるようサポートを行います。

2.議事録・ネクストアクションを自動生成してやりっぱなしを防ぐ

1on1が開始されると自動で文字起こしが起動し、会話内容が記録されます。1on1終了時に「要点をまとめる」ボタンを押すと、AIが文字起こしした会話内容をもとに自動で議事録やネクストアクションを作成します。

この機能により、会話に集中しやすくなるだけでなく、内容を記録しないまま1on1がその場限りで終わってしまうのを防ぐことができます。

3.文字起こし内容とアンケート結果をもとにAIが1on1改善をサポート

1on1は第三者の介入が難しく、改善が進みにくいという課題があります。ミキワメ マネジメントでは、1on1終了時に回答いただくメンバーのアンケート結果文字起こし内容をかけ合わせ、マネージャー・メンバー双方に次回の1on1に向けてどの点を改善すべきかをアドバイスします。

これにより、1on1自体のPDCAを回しやすくなり、マネジメント力の向上にも繋がります。

4.ダッシュボードでマネジメントの状況を可視化

経営や人事にとって、マネジメントの中身がブラックボックスになり、マネージャーを支援したくてもできないという課題があるかと思います。

ミキワメ マネジメントでは、ダッシュボードで

  • 1on1がどれくらいの頻度で実施されているか
  • ・メンバーの調子や目標進捗
  • ・1on1が満足いくものになっているか

といったマネジメントの状況を可視化します。これにより、経営や人事からマネージャーへのサポートがしやすくなります。

※上記画像は開発中のものが含まれており、今後変更になる可能性があります。

無料のトライアルを受けてみる

ミキワメ マネジメントの立ち上げ背景

自分自身の原体験

私は2013年、リーディングマーク新卒一期生として社員3人のときに4人目の社員として入社しました。

初めてマネージャーになったのは、新卒3年目・24歳のときです。それからいろいろなマネジメント経験を積ませていただきましたが、振り返るとうまくいかなかった反省が多く残っています。ここでは、その失敗経験をいくつかお伝えします。

マネジメントの失敗経験1

新卒3年目で初めて持った部下が休職し、最終的に早期離職してしまう

新卒3年目で初めてマネージャーになった際、あるメンバーが部下になりました。リスクを取ってベンチャーを選んでくれたメンバーだったので、なるべくリーディングマークでいい経験を積んで欲しいと、当時の私なりに向き合っていたつもりでした。

しかし、そのメンバーは体調不良で遅刻・欠席する日が増え、休職を経て最終的には早期離職となってしまいました。

振り返ると、先輩として業務を教えたり困っていることをサポートしたりはしていましたが、「マネージャーとしてメンバーを導く」ということが全然できていなかったと思います。特に、本人のキャリアを踏まえた上で期待を伝え、will(意志)をすり合わせ、実現に向けて時には厳しいことも含めてフィードバックをする――こうした、ほんとうの意味でメンバーと向き合うマネジメントができていませんでした。

プレイヤーからマネージャーになったばかりの頃は、プレイヤー時代の自分を抜け出せず、何でも自分で解決しようとしてしまいがちです。私も「最後は自分がなんとかする」という責任感が悪い方に働き、チームで成果を出すというマネージャー本来の役割を十分に果たせていなかったと感じています。

当時20名ほどしかいない弊社に入社してくれたメンバーに対して、きちんと支援ができていなかったのは今でも申し訳なく思っています。

マネジメントの失敗経験2

新卒5年目で事業部長を任されるも、事業も組織もうまくいかず自ら降格を申し出る

新卒5年目・26歳のときに事業部長に抜擢され、15名ほどの事業部の責任者を経験しました。

本来、事業部長には「事業や組織の未来を描き、そこに向けてメンバーを導いて推進する」ことが求められます。しかし当時の自分は、足元の問題解決に追われてしまい、先を見据えた行動をほとんどとれませんでした。

結果、根本的な対処ができず常に火の車状態で、メンバーは「仕事は忙しいのに、この先も良くなるイメージが持てない」まま働くことになり、事業成果は未達、組織状態も悪化。疲弊して休職や退職を選択したメンバーもいて、事業部としてかなり厳しい状況にしてしまいました。

弊社は「自己実現の支援」をミッションに掲げる会社で、私もメンバーの自己実現を大事にしたいという想いがありました。しかし、現状は逆に追い詰めてしまい、どうすればいいか分からず私自身もきつい状態でした。

このままでは自分も耐えられないし、一緒に働くメンバーに申し訳ないと思い、当時の上司に相談して事業部長の降格を申し出ました。今振り返っても、忙しい中で懸命に働いてくれたメンバーに報いることができなかったという申し訳なさを強く感じます。

振り返るとマネジメントには常に苦手意識があり苦労してきた

振り返ると、私はマネジメントという行為そのものに苦手意識があり、いつも「もっとやれることがあるのでは…」と悩みながら行っていました。

「自己実現の支援」を掲げる会社で働く以上、一緒に働くメンバーの自己実現も大事にしたいと思っていましたが、マネジメント力不足で悔しい思いをすることが多かったです。

本や研修で学んでも、実際の現場ではシチュエーションが毎回異なるため、理解したつもりでも実践が難しく感じていました。

今は34歳となり、マネージャー経験も10年を迎えましたが、それでもマネジメントは本当に難しく、悩むことが多いのが正直なところです。

自分だけでなく多くの企業がマネジメントの課題を抱えていた

本サービスをリリースするにあたって、まずはミキワメをご利用いただいている企業の皆様に人事課題・組織課題をヒアリングしました。

そこで一番多かった声が「マネージャーの育成が十分にできていない」という課題でした。

 ・そもそもマネジメントとしてどう行動すべきか定義できていない
 ・結果的にマネジメントはマネージャー任せになっている
 ・その結果、組織状態が悪化したり目標達成ができなかったりと、経営に悪影響が及ぶこともある
 ・そして何よりマネージャー自身の負荷が大きい

このような課題を抱える企業が非常に多く、私自身も同じ悩みを抱えていたため、この課題解決に本気で取り組むことを決意しました。

ソリューションとして1on1に着目した理由

「マネジメントは難しく、マネージャーの負荷も大きい。それでも会社として支援しきれていない」という課題を解決するために、どうすれば課題解決ができるかを考えました。

企画の際に大事にしていたのは、

 ①日常の業務に落とし込めること
 ②知識提供だけでなく、仕組みとしてサポートできること

ただでさえ忙しいマネージャーに、新しい取り組みを増やすのは難易度が高い。そこで、既存の業務の中でマネジメントがやりやすくなる仕組みを考える中で、1on1 MTGに着目しました。

ミキワメのご利用企業様の多くは、1on1を既に実施しているか、これから導入したいと考えています。1on1はマネージャーとメンバーが定期的にコミュニケーションする重要な接点であり、ここを有意義にすることでメンバーの成長と成果を最大化しやすくなると考えました。

一方で、ヒアリングしたところ「1on1をしてはいるが、マネージャー任せになっている」「業務相談だけで終わってしまい、形骸化している」という声が多く、会社としてあるべき姿を定義しきれていない企業も多いと分かりました。

私自身も、振り返ると毎週1on1の時間こそ確保しているものの、事前準備やネクストアクションの記録がないまま終わらせていたこともあり、形骸化しがちでした。

そもそも1on1とはどうあるべきなのか?

こうした背景の中、1on1を起点にマネジメントを支援するソリューションを企画するにあたり、社内にある研究機関である組織心理研究所に所属する心理学のプロとも議論し、1on1のあるべき姿を定義しました。

下記の画像は、その中で導き出した内容です。
(詳細を知りたい方はこちらの記事もご確認ください。)

理想の1on1とは?マネジメント理論からみた1on1の流れ
・マネジメントにおける1on1の位置づけ!効果的な活用法と成功のポイント

1on1とはどんな場か?

1on1の目的

1on1の重要な要素

良い1on1をするためにチェックするべきポイント

1on1の全体感とミキワメ マネジメントの必要性

このような考えを土台にサービスを作り込み、現在の形に至っています。

無料でトライアルを受けてみる

マネジメント支援にAIをどのように活用しているか

書籍や研修で学んでも実践で使うのが難しい理由の一つに、毎回シチュエーションが違うことが挙げられます。

ミキワメ マネジメントでは、AIを活用することで、メンバーの状態に応じた適切な1on1の進め方をアドバイスし、マネジメントの質を高めるサポートをします。また、前回の内容と今回の変化をAIでサマリーすることで、短時間で必要な情報を把握できるように支援します。

さらに、議事録作成など負担が大きい作業を文字起こしとAIのサマリー機能でサポートすることで、マネージャーとメンバーが本来やるべきことに集中できるようプロダクトを設計しています。

AI活用例1:前回のMTG内容を踏まえて準備内容をアドバイス

AI活用例2:マネージャーに1on1の進め方をアドバイス

AI活用例3:議事録を自動で要約、ネクストアクションを抽出

AI活用例4:文字起こし内容とアンケート結果をもとに1on1改善のためのアドバイス

無料でトライアルを受けてみる

実際にマネージャーとして利用して感じた効果

私自身、マネージャーとして本サービスで10回以上の1on1を実施してきました。ここでは、実際に使ってみて感じた「ありがたかったポイントTOP5」を紹介します。

1.メンバーが準備してくれることで1on1の進行がしやすくなる

今までは、メンバーの準備がないまま「今日は何を話しましょうか?」とスタートし、アジェンダも曖昧なまま時間配分がうまくいかず、話しきれないことが多くありました。

しかし、本サービスを利用すると、メンバーが事前に話したいことを明確にしてくれるため、全体像を把握しつつ話を進めることができます。時間配分がしやすくなり、1on1の時間を有効活用しやすくなるのが大きなメリットです。

もちろんGoogleドキュメント等でも実践は可能ですが、フォーマット作成やリマインドに手間がかかります。ミキワメ マネジメントではそこを自動でサポートしてくれるのがありがたい点です。

2.ネクストアクションの記載と振り返りができるようになり、やりっぱなしが減る

以前は1on1の時間いっぱいまで話し込み、ネクストアクションをまとめないまま終了してしまうことがよくありました。その結果、次回の1on1でも振り返りができず、やりっぱなしが起きていました。

本サービスには、1on1終了5分前になると「そろそろまとめに入りましょう」というアラートが表示される機能があります。お互い話に熱中していても、このアラートによって次に進めるタイミングをつくりやすくなります。

さらに、記録が漏れていても自動文字起こしAIサマリーで議事録が作成され、ネクストアクションが抽出されるので、記録不足による問題を防げるのが大きいです。

次回の1on1でネクストアクションを確認する際も、メンバーがシステム上で進捗を入力してくれるため、マネージャーがわざわざ突っ込まなくても状況を把握できます。互いのストレスを減らせるのはありがたいと感じています。

3.目標進捗をメンバーが書いてくれることで認識のすり合わせができる

今までは、悩み相談だけで1on1が終わり、期末に「実はあれができていなかった」と気づくパターンも少なくありませんでした。

本サービスでは、メンバーが目標進捗を天気マークなどで入力しており、ざっくりでもどの程度達成に向かっているのかを可視化できます。認識のズレがあればその場で合わせられ、特に進捗が悪化している場合も早期に確認しやすいのが便利です。

4.1on1アンケートによって振り返りができる

1on1終了後のアンケートで、もし評価が低い場合は「もやもやが残ったまま1on1が終わった」ということ。

この場合、次回の1on1を待たずとも追加で話す時間を設けるなど、早い段階で対処できます。もやもやが長引けば、メンバーのパフォーマンスやモチベーションに影響が出る可能性があるため、早期介入できる点はとてもありがたいです。

5.うまくいっている点を書いてもらうことでポジティブフィードバックをしやすくなる

マネージャーにとってポジティブフィードバックは非常に大事ですが、意識しないと「困りごとの相談」だけで終わってしまうことも多いです。

本サービスでは、メンバーがうまくいった点も記載してくれるので、それに対してポジティブフィードバックや感謝を伝えたり、内省を促す問いかけをしやすくなりました。

以前はつい忘れがちだった「うまくいっている部分」をきちんと拾えるのは、メンバーとの良い関係づくりにも大いに役立ちます。

おわりに

ミキワメ マネジメントはまだリリースしたばかりですが、マネジメントに悩むマネージャーの助けになり、メンバーの成長や成果の最大化をサポートできるプロダクトを目指して本気で開発を続けています。

もし興味を持っていただけましたら、無料トライアルも実施しておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

無料トライアルを受けてみる