適性検査

DPI適性検査とは?内容と結果の活用方法を知り人材採用・育成に活かそう

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採用活動や人材育成に適性検査を導入する企業が多いですが、受検者にとって対策が必要となり、負担が増えるケースがあります。

負担が大きいと、応募者の途中離脱につながる恐れがあるため、導入には考慮が必要です。負担の大きい適性検査のほとんどは、国語力や計算力といった基礎力を測定する「能力検査」をふくみます。

DPI適性検査は「能力検査」がない分、負担を抑えながら受検者の態度能力および仕事適性を測定可能です。

本記事では、DPI適性検査の具体的な内容、結果から分かること、活用方法を解説します。

受検者にとって負担の少ないDPI適性検査を活用して、人材採用や育成を充実させる参考にしてみてください。

DPI適性検査とは?対策いらずの職場適応力の測定検査

DPI_適性検査とは?_対策いらず_職場適用力測定検査

DPI適性検査とは、ダイヤモンド社が提供する「職場適応性テスト」のことです。
公式:職場適応性 DPI

下記3つの領域の態度能力を測定できます。

  • 仕事に対する態度
  • 対人関係
  • 組織への順応

態度能力とは、仕事において適切とされる態度や行動をとるための力を意味します。

態度能力は生まれもった能力とは異なり、あとから育成できる能力であり、診断結果を受けて望ましい態度や行動へと成長をうながすことが可能です。

そのため、人材採用のみならず企業の人材育成にも活用できます

検査時間が20分間程度と短く、質問形式の簡単な内容であるため、事前の対策は必要ありません。受検者にとって負担が軽い適性検査は、大きな魅力です。

ただし、あくまで測定できる内容は一般的な職場への適応力であり、自社の独自性に対する適応力は反映できません。

DPI適性検査以外にも対策不要な適性検査はあります。以下の記事では「対策が必要・対策が不要」な適性検査と分けて解説しているので、詳しく知りたい方はご覧ください。

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DIST適性検査との違い

DIST適性検査は、DPI適性検査と同じくダイヤモンド社によって提供されており、違いは下記の通りです。

【DPI適性検査とDIST適性検査の違い】

種類内容
DPI適性検査「態度能力」を測定して受検者の性格・行動傾向と仕事適性を可視化する
DIST適性検査受検者のストレス耐性およびストレスへの対処行動を測定し、可視化する

DIST適性検査は、「原因別ストレス耐性」「対処資質」の2つの領域から、受検者のストレスに関する傾向を測定および可視化します。

受検者のストレスに関する傾向を事前につかむことで、適切な人事配置ができて離職防止にも生かせます。

年1回や半年に1回といった定期的な診断をすることで、社員の心の健康管理にも役立つでしょう。

DPI適性検査やDIST適性検査が、自社に必要な適性検査と異なると感じた方は、「24種類の適性検査と選び方」記事(以下)をご覧ください。各適性検査の特徴を解説していますので、参考にしてみてください。

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DPI適性検査の結果からわかること

DPI_適性検査_結果_わかること

DPI適性検査の結果は、大きく以下の4つに分けられます。

それぞれの項目は5段階で診断され、受検者の態度能力や適している仕事、適応タイプの測定が可能です。

なお、診断方式によって結果票のレイアウトが異なりますが、結果内容に違いはありません。

それぞれの項目について詳しく解説しますので、DPI適性検査の理解を深めるためにお役立てください。

4種の基礎診断項目|一般的に必要な態度能力

DPI適性検査の基礎診断項目では、どの分野の仕事においても必要とされる4つの態度能力が可視化されます。

【DPI適性検査の基礎診断項目】

項目内容
積極性・すすんで新たな課題に取り組む姿勢
・対人関係において押しが強いか
協調性・グループの中で自己中心的ではないか
・全体を考えられるか
慎重性・ものごとに対して準備ができるか
・見通しをもってものごとを進められるか
責任感・グループの中で自分の役割を認識できるか
・熱意をもって役割を果たせるか

4つの項目の換算点によって、適性職務やタイプがわかるようになっています。

10種の個別診断項目|仕事によって重要度が変わる態度能力

DPI適性検査の個別診断項目は、仕事によって重要度が変わる態度能力をあらわします。

個別診断項目は全部合わせると10種類あり、大きく分けると下記の3つです。

基礎診断項目とあわせて仕事適性や適応タイプを分類しています。3つのカテゴリごとに、詳しい内容を解説します。

1:仕事への態度

個別診断項目の「仕事への態度」は、次の5つの項目で構成されます。

【DPI適性検査の個別診断項目:仕事への態度】

項目内容
活動性・現実的で行動力があるか
・ものごとに対して精力的に取り組めるか
持久性・途中であきらめたり投げ出したりしないか
・ねばり強く頑張れるか
思考性・じっくり考えられるか
・考える習慣が身についているか
自主性・自発的にものごとに取り組めるか
・自分で判断し、行動できるか
自己信頼性・厳しい状況下で不安や劣等感が生じないか
・自信をもってものごとに対処できるか

仕事に取り組む姿勢が可視化され、評価が高い項目に合った仕事適性が明らかになります。

2:対人関係

個別診断項目の「対人関係」は、次の3つの項目で構成されます。

【DPI適性検査の個別診断項目:対人関係】

項目内容
共感性・他人と打ち解けられるか
・面倒見がよいか
・すすんで人と関われるか
指導性・対人場面で積極的に行動できるか
・人に影響を与えたり、協力させたりできるか
感情安定性・自分の感情を態度や行動に出すことはないか
・気分や行動に安定性があるか

対人関係における態度能力が可視化され、上司・部下との関係やグループ内で活躍できる点や課題を想定することが可能です。

3:組織への順応

個別診断項目の「組織への順応」は、次の2つの項目で構成されます。

【DPI適性検査の個別診断項目:組織への順応】

項目内容
規律性・規則を守れるか
・倫理観はあるか
・社会人として責任と自覚ある行動がとれるか
従順性・すぐれたものに対して謙虚か
・助言や命令に素直に従えるか

組織の一員として適切な行動ができるかが可視化され、適切な配置や役割の判断に活用できます。

11種の仕事適性|どの仕事に適しているか

4種の基礎診断項目と11種の個別診断項目の結果をもとに、下記の仕事に対する適性が明らかになります。

  • 営業系
  • サービス系
  • 総務・人事系
  • 経理系
  • 企画系
  • 技術・開発系
  • 生産現場系
  • 情報技術系
  • 業務系
  • 一般事務系
  • 管理職

適性が高い仕事には丸印がつけられているため、受検者の態度能力から性格・行動傾向、仕事適性がわかり、人事配置や役割を決める際に役立ちます。

6種の適応タイプ

DPI適性検査の項目すべての結果から、下記の適応タイプが明らかになります。

  • 外交積極型
  • 外交協調型
  • 内向慎重型
  • 内向責任型
  • 適応型
  • 適応不全型

たとえば、それぞれの適応タイプに合った教育プログラムを用意することで、受検者の成長を効率的に支えることが可能です。

あるいは適応タイプをもとに上司が適切なコミュニケーションを取ることで、気持ちよく働ける環境ができ、離職防止や生産性アップにもつながります。

このように適応タイプの結果から、受検者のパーソナリティに合った教育やコミュニケーションを選択できます。

DPI適性検査の4つの活用方法

DPI_適性検査_4つ_活用方法

DPI適性検査には、主に次の4つの活用方法があります。

DPI適性検査に限らず、適性検査の多くは人材採用以外にも活用できます。

DPI適性検査の活用方法を通して、適性検査そのものの活用方法について理解を深める参考にしてみてください。

1:社員の性格・行動傾向をデータ化

既存社員に対してDPI適性検査を実施することで、社員の性格や行動の特性をデータ化できます。

社員のデータを蓄積し分析することでハイパフォーマーの傾向がつかめ、下記の3つに活用できます。

ただし、DPI適性検査においてデータ分析は手作業です。

適性検査の中には、結果票に社員の傾向を反映し一目で確認できるものもありますので、自社に合った適切なものを選びましょう。

2:人材採用

人材採用において、応募者に対してDPI適性検査を実施することで、事前に受検者の態度能力から仕事適性を把握できます。

社員の傾向をデータ化できていれば、ハイパフォーマーと照らし合わせることも可能です。

一次選考における判断材料や面接における人物像の深掘り材料として活用すると、人材採用が効率的かつ効果的に行えます。

3:人材配置・異動

新入社員の配置や既存社員の異動に対しても、DPI適性検査のデータを活用できます。

あらかじめ仕事適性がわかっているので、配置決めの際のミスマッチを防ぐことが可能です。

受検者の傾向に合った部署へ配置できると、実力を発揮しやすくなり、生産性の向上や離職防止の効果も期待できます。

4:人材育成

DPI適性検査で明らかになる態度能力は、後天的に身につけるものであるため、人材育成にも活用が可能です。

たとえばDPI適性検査の結果をもとに行動目標を設定し、評価を繰り返していくことで、社員の成長をうながせます。

適応タイプに合わせた教育プログラムを実践すれば、効率的な育成にもつながり、社内全体の底上げ効果も期待できます。

DPI適性検査の種類と内容

DPI_適性検査_種類_内容

DPI適性検査の種類は次の5つです。

種類ごとの内容を解説しますので、自社に合った実施形態を選ぶ際の参考にしてみてください。

職場適応性 Web-DPI|Webテスト方式結果ダウンロード型

職場適応性 Web-DPIは、Web上で実施するテストで、結果もWebからダウンロードできます。

下記の2種類があり、実施形態に合わせて選べるのが魅力です。

職場適応性 Web-DPIの種類概要
標準プラン・受検料2750円/1名
・少数での実施に適している
大量受検者向けプラン・導入費用55万円・受検料1650円/1名
・1年間に501名以上に対して利用する場合に適している

インターネット環境があれば、時間を問わず自宅や学校からも受検が可能であるため、一次選考に活用しやすいといえます。

テスト時間の目安と設問数は、下記の通りです。

【職場適応性 Web-DPIの概要】

項目内容
テスト時間の目安約20分間
設問数145問

なお、設問にはすべて答える形式のためテスト時間は制限されておらず、あくまで目安となります。

職場適応性 DPI|ペーパーテスト方式自社採点型

職場適応性 DPIは、自社が用意した会場でのペーパーテスト方式で、採点も自社で行います。

採点の負担はあるものの、受検者が少数かつ他のペーパーテストを実施する際に、合わせて導入しやすい形態です。

その場で採点できる場合は、診断結果をすぐに確認できるメリットがあります。テスト時間の目安と設問数は、下記の通りです。

【職場適応性 DPIのテストの概要】

項目内容
テスト時間の目安約20分間
設問数132問
費用990円/1部(10部から注文可)

職場適応性 DPI-COM|ペーパーテスト方式結果ダウンロード型

職場適応性 DPI-COMは、ペーパーテスト方式で実施し、結果をWebからダウンロードする形態です。

検査実施後に回答用紙をダイヤモンド社へ送付すると、到着後24時間以内にコンピュータが採点してくれるため、職場適応性 DPIよりも実施の負担が軽いといえます。

ただし、結果を閲覧できるようになるまでには2~3日かかる点には注意が必要です。

テスト時間の目安と設問数は、下記の通りです。

【職場適応性 DPI-COMの概要】

項目内容
テスト時間の目安約20分間
設問数132問
費用2750円/1名

職場適応性 DPI-C|中国語版ペーパーテスト方式自社採点型

職場適応性 DPI-Cは職場適応性 DPIの中国語版のテストで、中国語を第一言語とする方向けに実施したい場合に活用できます。

ペーパーテスト方式で実施し、自社で採点する形態のため採点人員が必要です。

テスト時間の目安と設問数は、下記の通りです。

【職場適応性 DPI-Cのテスト時間の目安と設問数】

項目内容
テスト時間の目安約20分間
設問数132問
費用990円/1部(10部から注文可)

職場適応性 Web-DPI(英語版)

職場適応性 Web-DPIの英語版は、日本語版と検査内容や設問数が同じテストです。

英語力を測るための検査ではなく、グローバル人材に対して活用されます。

テスト時間の目安と設問数は、下記の通りです。

【職場適応性 Web-DPI(英語版)の概要】

項目内容
テスト時間の目安約20分間
設問数145問
費用3300円/1名

DPI適性検査の例題確認方法|無料のサンプル受検あり

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DPI適性検査の例題を確認したい場合は、Web-DPIの無料サンプル受検が適しています。

Web-DPIの無料サンプル受検は、1企業につき1回、2人まで無料で利用できます。

有料でペーパーテストのサンプルを送付してもらう方法もありますので、実態に合わせて活用してみてください。

DPI適性検査の注意点

DPI_適性検査_注意点

DPI適性検査の導入前に、次の2つの注意点を知っておく必要があります。

それぞれの注意点をふまえて、自社に導入すべき適性検査かどうか、今一度検討してみてください。

コストがかさむ恐れがある

DPI適性検査に限らず、適性検査の実施にはコストがかかります。

利用状況や受検人数によっては、コストがかさむ恐れがあるため、注意が必要です。

職場適応性 Web-DPIのコストは、下記の通りです。

職場適応性 Web-DPIの種類1人あたりの費用(税込)導入費用(税込)
標準プラン2750円なし
大量受検者向けプラン1650円55万円

たとえば、既存社員100人に対して「標準プラン」を導入した場合、1回の実施コストは71.5万円です。

1年間で2~3回の人事評価を行うと仮定すると、年間143〜214.5万円のコストが発生します。

501名以上の実施で「大量受検者向けプラン」の恩恵を受けられる一方、500名以下だと受検者が増えるほどにコストがかさんでいきます。

そのため適性検査をどのように使うか、予算をいくらかけられるかを十分に検討するのが大切です。

場合によっては、他の適性検査の導入も検討するのがよいでしょう。

以下の記事では、24種類の適性検査の比較を解説しています。適性検査選びの参考にしてみてください。

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データに社風を反映できない

DPI適性検査の結果は、さまざまな分野、規模の企業のデータをもとに標準化されているものの、ごく一般的な傾向をつかむに留まります。

結果票に社内人材の特性や社風を反映できないため、自社に合った人材かを一目で判断するのが難しいといえます。

社内人材のデータを収集してハイパフォーマーを導き出すことは可能なものの、手作業での分析が必要です。

データに社風を反映できないことで、DPI適性検査を導入してもうまく活用できないケースが出てくる可能性があります。

自社に合った人材を見極める目的なら、社風を反映できる機能を有した適性検査が適切です。

ミキワメなら、社風を反映したデータを参照できるため、分析の手間がかかりません。

テスト時間は10分、1人あたりのコストも500円というように、実施者と受検者に負担をかけずに実施できますので、ご興味があればぜひお問い合わせください。

まとめ:DPI適性検査で職場への適性を見極めよう

DPI_適性検査_職場への適性_見極める

DPI適性検査は、受検者の態度能力から性格・行動傾向と仕事適性を明らかにします。

能力検査がない分、受検者の負担は軽く、途中離脱のリスクを低減しながら人材採用に活用可能です。後天的に育成可能な態度能力が可視化されるため、人材育成にも活用できるのが魅力です。

ただし、コストがかさむ点とデータに社風を反映できない点は、導入前に十分に考慮する必要があります。

既存社員の傾向をデータ化し結果に社風を反映したい場合は、ミキワメがおすすめです。

まずは無料でミキワメを体験し、検査内容を確認してみてください。

活躍する人材をひと目でミキワメ

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