2022年9月28日・29日に株式会社リーディングマークによって開催された「ウェルビーイングリーダーズサミット」において、株式会社佐々木常夫マネージメント・リサーチ佐々木常夫氏が「これからの管理職の役割について 〜個人と組織をともに成長させる方法〜」と題して講演しました。講演要旨は次のとおりです。
仕事の進め方基本10か条
私が課長になった時、妻が入院しました。毎日早く帰らないといけないため、部下全員に「仕事の進め方の基本10か条」というものを発信しました。
- 計画主義と重点主義:仕事の契約策定と重要度を評価
- 効率主義:最短コースを選ぶ
- フォローアップの徹底:冷静に評価し次のレベルアップにつなげる
- 結果主義:仕事はプロセスでの努力も理解するが、その結果で評価される
- シンプル主義:事務作業や会話はシンプルであること
- 整理整頓主義:仕事の迅速性を高める
- 常に上位者の視点:仕事の幅と内容の高度化を養うために必要
- 自己主張の明確化:他人の意見を聴くことも怠らないこと
- 自己研鑽:向上心は仕事を面白くする
- 自己中心主義:自分を大切にすることは他人を大切にするということ
私は「良い習慣は才能を超える」と思っています。少々能力がなくても良い習慣を持っている人は、毎日確実に成長していき、才能ある人を抜いていきます。
管理職の仕事の明確化
コロナ禍になり、「うちの課長いらないのでは?」とつぶやく若い人が増えてきました。つまり、生産を生み出さない管理職がいるということです。ひどい場合は、しなくてもいい業務を作り出しています。
本来管理職は、何をすべきなのでしょうか。私は2つあると思っています。1つは、社員が活き活きと働くためのサポートづくりです。エンゲージメントアップをやる必要があります。部下のやる気を引き出し、成果を出させる。これが管理職の大事な仕事です。
2点目が、広い視点で有効なビジネス活動にシフトしていくことです。新たなビジネスモデルなど、企業価値の創造へつながる改革をしなければなりません。中間管理職という言葉がありますが、実は求められているのは「中間経営職」ではないかと思っています。経営にタッチしていく必要があるということです。
目指すべきは人的資本経営による価値の創造
最近では「人的資本経営」に関する話をよく耳にします、ウェルビーイングもそうですね。「人材を資本として捉え、その価値を最大限に引き出すことで、企業価値向上につなげる経営のあり方」において、新しいビジネスモデルづくりなどが大事だと思っています。
そのためには、生産性の向上が必須です。「エンゲージメントアップ」も欠かせません。自分がプレイングするのではなく、部下を育成する。部下のやる気を引き出していかないといけません。
多様性を認めることも重要です。ダイバーシティ&インクルージョンしないといけません。そのためにはデジタルツールを活用し、効率的に取り組んでいく必要があります。現在はそのような時代であるため、人的資本経営へ移行しやすい時期に入ってきているように思えます。
働き方のポイント
働き方のポイントは以下のとおりです。
- ・働き方とは生き方のこと:自分の生き方や働き方を主体的に考える
- ・良い習慣は才能を超える
- ・タイムマネジメントは時間の管理ではなく仕事の管理
- ・制度より風土、風土より上司
- ・働き方改革とは個人も組織も共に成長するもの
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