2025年7月15日・16日の2日間、ウェスティンホテル大阪にて「ミキワメユニバーシティ プレミアムサミット in Osaka 2025」を開催しました。人的資本経営やAI活用をはじめとした経営と組織の未来をテーマに、全国から第一線で活躍する経営者や人事責任者の方々にご参加いただきました。
本記事では、2日間にわたるプログラムの全体像と会場の熱気をお届けします。
ミキワメユニバーシティ プレミアムサミットとは?
「ミキワメユニバーシティ プレミアムサミット in Osaka, 2025」は、“AIと人的資本で未来社会をデザインする”をテーマとした、招待制の体験型カンファレンスです。人的資本経営やAI活用に関心のある全国の経営層・人事リーダーが集い、知見を共有する場として行われました。

(株式会社リーディングマーク 代表取締役社長 飯田による開会の挨拶)

(メインセッション)

(テーブルセッション【名刺交換会】)

(ディナー交流会)
メインセッションの紹介
本サミットでは、経営と組織の未来を多角的に考えるため、5つのトークセッションを実施しました。
人的資本経営やチェンジマネジメント、カルチャー醸成、ウェルビーイング、そしてAI時代のキャリアといった多様なテーマを軸に、第一線で活躍する経営者・人事リーダーが登壇。メインセッションは以下のとおりです。
■メインセッション一覧
トークテーマ | 登壇者 |
---|---|
セッション1:2030年、どうなる?人的資本経営 ~若手活躍と多様性から紐解く未来の組織~ | ■松井 しのぶ 氏(株式会社ユーザベース 上席執行役員 CHRO) ■三瓶 悠希 氏(エーザイ株式会社 ピープル&コミュニケーション戦略部長) ■田中 弦 氏(Unipos株式会社 代表取締役会長) |
セッション2:大企業の事業と組織を変えるチェンジマネジメント ─ “お堅い”銀行が国内最大級のフィンテック企業・AI活用企業に進化した理由 | ■磯和 啓雄 氏(三井住友フィナンシャルグループ 執行役専務 グループCDIO) |
セッション3:コミュニケーションとデータで育てる 事業を伸ばす自社らしいカルチャーの根づかせ方 | ■リュウ シーチャウ 氏(株式会社サニーサイドアップ 代表取締役社長) ■石原 千亜希 氏(株式会社マネーフォワード 取締役執行役員グループCHO DEI担当) |
セッション4:挑戦と幸福は、共存できるのか? ~抜擢とウェルビーイングが両立する組織基盤のつくり方~ | ■曽山 哲人 氏(株式会社サイバーエージェント 常務執行役員 CHO) ■藤本 宏樹 氏(住友生命保険相互会社 常務執行役員 兼 新規ビジネス企画部長) |
セッション5:AI技術進化と人間中心主義のあいだで見つめ直す、キャリア・組織・経営の行方 | ■源田 泰之 氏(ソフトバンク株式会社 コーポレート統括 執行役員統括担当) ■鶴岡 慶雅 氏(東京大学 大学院情報理工学系研究科 教授) |
ここからは、各セッションの概要を紹介していきます。
セッション1:2030年、どうなる?人的資本経営~若手活躍と多様性から紐解く未来の組織~

人口減少やテクノロジーの進化により、「人への投資」が企業成長の鍵を握る時代が訪れています。本セッションでは、エーザイの三瓶悠希氏、ユーザベースの松井しのぶ氏、Uniposの田中弦氏が登壇し、2030年に向けた人的資本経営のあり方を議論しました。
社員の主体性を引き出す「手挙げの文化」や、長期的なパーパス・バリュー経営の重要性、そして変化を恐れず挑戦し続ける組織の姿勢など、多様な視点が交わされた本セッション。
人的資本をどのように戦略へと結びつけていくのか、そのヒントが凝縮された対話の詳細は個別レポートでご確認ください。

セッション2:大企業の事業と組織を変えるチェンジマネジメント”お堅い”銀行が国内最大級のフィンテック企業・AI活用企業に進化した理由

「銀行不要論」が叫ばれた2015年。当時の危機感から三井住友フィナンシャルグループは、従来の“お堅い銀行”の姿を大きく変革してきました。
本セッションでは、グループCDIO(チーフ・デジタル・イノベーション・オフィサー)の磯和啓雄氏が登壇し、スマホアプリの改善から始まった“小さな成功”が社内の自発的な変革を呼び込み、利用者数を飛躍的に伸ばした事例を紹介。さらに、500億円規模のAI投資や「AI-CEO」などの最先端プロジェクトにも言及し、変革を加速させる組織マネジメントの舞台裏を語りました。
大企業が本気で変わるとき、どんな連鎖反応が生まれるのか。続きはぜひ個別レポートでご覧ください。

セッション3:コミュニケーションとデータで育てる 事業を伸ばす自社らしいカルチャーの根づかせ方

組織が成長するほど、多様な人材を同じ方向へ導く「カルチャー」の重要性は増していきます。本セッションでは、マネーフォワードの石原千亜希氏とサニーサイドアップのリュウ・シーチャウ氏が登壇。バリューズとカルチャーを明確に区別し、行動指針と日々の空気感を両輪で育てる取り組みや、P&Gや海底捞に見る「顧客中心の文化」がいかに事業成長を支えているかを紹介しました。
数値では測りにくいカルチャーだからこそ、経営者や人事が本気で向き合う必要があります。企業における「目に見えない資産」の価値に光を当てた議論の詳細は、個別レポートからご確認いただけます。

セッション4:挑戦と幸福は、共存できるのか?~抜擢とウェルビーイングが両立する組織基盤のつくり方~

挑戦を促す環境と安心して働ける基盤、一見相反する2つをどう両立させるのか。本セッションでは、サイバーエージェントの曽山哲人氏と住友生命の藤本宏樹氏が登壇し、組織における「安心×挑戦」の実践について語りました。
曽山氏は、安心を前提とした抜擢こそが持続的な成長を生むと強調。一方、藤本氏は誠実さを重んじる文化と挑戦の間に生まれる“カルチャーギャップ”を紹介し、失敗してもキャリアが断たれない制度設計の重要性を説きました。
安心感が挑戦を後押しし、挑戦が幸福感を高める。その両立のヒントが詰まったセッションの詳細は、個別レポートでご確認ください。

セッション5:AI技術進化と人間中心主義のあいだで見つめ直す、キャリア・組織・経営の行方

AIが急速に進化する中で、人間の役割はどこに残されるのか。本セッションでは、ソフトバンク株式会社の源田泰之氏と、東京大学教授の鶴岡慶雅氏が登壇しました。
ソフトバンクの事例としては、全社員による生成AI活用やAIエージェントの大量開発など、先進的な取り組みを紹介。効率化と事業革新の可能性が示されました。
一方、鶴岡氏はAIが持つバイアスや倫理的リスクに言及し、人間の判断力や感情の重要性を示唆。AIが選考や意思決定を担う未来は近づいているものの、「この人と働きたい」という感情的価値は人間にしか生み出せないと指摘し、AIと人間の共存をどう描くかが議論の焦点となりました。
まとめ
「ミキワメユニバーシティ プレミアムサミット in Osaka」では、人的資本経営、若手活躍、多様性、AI活用といった最前線のテーマが、研究者・経営者・実務家の視点から多角的に語られました。
共通していたのは、変化の大きい時代だからこそ人と組織の在り方を見つめ直し、新しい価値を創造していく必要があるという点です。
本記事では全体概要をお届けしましたが、各セッションの詳細には、さらに深い示唆や実践事例が詰まっています。ぜひ個別記事をご覧いただき、自社の人材・組織づくりに役立てていただければ幸いです。
