リーディングマークの組織開発事業部でカスタマーサクセスをしている原と申します。
この1年間で26名の新たなメンバーを迎え入れ、契約形態を変更した社員を除きひとりも早期離職を起こしていない当社ですが、元々は離職率が非常に高い会社でした。
当社は50名規模の組織で、私はリーディングマークに入って4年が経過しましたが、私より歴が長い社員は社長・取締役を除くと5名しかいません。
入社歴が長い方の私も、入社当時は、企画に携わりたくて入社したにもかかわらず、やりたくなかった営業部署に配属されました。成果は出ず、毎日上司に詰められ、毎日が死にたくて仕方がなかった地獄のような日々を過ごしていました。
結果が全てなのに事業成果は大して出ない、人への感謝と想いやりがなく、みんな自分のことで手一杯、そんな会社のことが大嫌いで仕方がありませんでした。
会社に関わる全てが大嫌いな気持ちと、自分の意思決定を間違いだと思いたくない気持ちで、どうしたら良いのかもわからず、苦しみもがいていました。(紆余曲折を経て、今では会社のことが大好きになりました。)
自分の経験を通して「もうリーディングマークに入った人を後悔させたくない」と思い、組織改善に対して奔走してきた私自身の取り組みをお伝えし、読んでいただいた方になにか一つでも恩返しができればと考え、この記事を書いています。
取り組みは多岐に渡りますが、そのひとつにUniposは欠かせなかったと思うので、Uniposを使った取り組みについて詳述します。
「若者の離職率が高い」というバイアス
まずは、離職率についての現状を見ていきます。
「最近の若者は根性がなく、すぐ辞める」とよく耳にするのではないでしょうか?
弊社も若手社員が多く、過去は3割以上の離職率を保持していたので、他人事ではありませんでした。「最近の若者はすぐに辞める、は必ずしも正しいわけではない」ことをお伝えしたいと思います。
事実として、厚生労働省の調査によると3年以内の離職率は、ここ10年は一時期よりも下がっています。自社の離職率が高い場合、最近の若者の問題ではなく、自社の問題である可能性が高く、課題を捉え直す必要があるかもしれません。
そして、離職率意向が高い社員は、心理的安全性も低いという負の相関がUniposの調査で示されています。
出典:上場企業社員377名「仕事と心理的安全性」に関するUnipos調査レポート】
心理的安全性は「離職」「職場満足度」など経営課題に影響 – Unipos
この点に関して、弊社も他人事ではありませんでした。休職者を毎月のように輩出し、4名採用した内の3名が1ヶ月以内に辞める部署もあり、なんとか元気に生き残っている人だけで行ったエンゲージメントサーベイすらも偏差値が40台という悲惨な状況でした。
それが今では、偏差値70越えの世の中でも上位2%に入る組織状態に生まれ変わっています。
Uniposを活用した組織改善の取り組み
少し話は逸れましたが、エンゲージメントサーベイの偏差値が40から70越えを実現した私たちが行った、Uniposを活用した取り組みについて書いていきます。
Uniposとは?
Uniposは、感謝の言葉と共に、ポイント(=ピアボーナス)を送る仕組みを提供するサービスです。組織への帰属意識やエンゲージメントを高めたり、心理的安全性に繋がります。
もらったポイントはAmazonや楽天等のポイントに変えることができます。私の場合、トータルで43,554円分の買い物ができる状態になっています。
Uniposを導入した背景
離職率改善に向けた有効な施策は、大きく
- 「衛生要因」の解決
- 「動機づけ要因」の解決
だと考えられます。「衛生要因」は、「ないと不満につながるもの」です。「動機づけ要因」は、「あると満足につながるもの」です。
アメリカの臨床心理学者、フレデリック・ハーズバーグの「二要因理論」から提唱された概念で、具体的な衛生要因には、給料や職場環境など、動機づけ要因には、責任が拡大や承認されることなどが該当します。
当時は労働環境をどうにかしようと躍起になっていましたが、効果は十分ではありませんでした。むしろ、やる気のある社員にとっては、思う存分に仕事をすることができず、ストレスにすらなっていました。
離職率を下げるために、労働環境や待遇(衛生要因)の改善に目が行くことの方が多いと思います。しかし、マイナス(衛生要因)がなければ会社に残る、というほど、人は単純な生き物でないはずです。
本当にやるべきは、衛生要因の改善に加えて「残るべき理由を作ること(動機づけ要因)」でした。
引く手数多な優秀な人ほど、「なぜ残りたいと思うのか」という理由づくりが大切になります。そうでなければ、他に移れない残るべきでない社員ばかりが残る「ぬるま湯職場」の出来上がりになります。
そういった観点では、弊社はぬるま湯職場に向かっていました。
「優秀な人が残りたい職場にする」これが弊社が本来目指すべき方向性でした。
自分自身の頑張りが正しく認められない不満や、組織や世の中に役に立っている実感を持てないことの方がよっぽど大きな課題なのではないか、と当時の私は考えました。
自分が感じた組織の課題感を事業部長に率直に伝えた際、現場の状態を可視化したり、正しく現場を見る意識を作るために、Uniposというサービスがよいのではないか、と教えてもらいました。
早速サービスの説明を聞き、
- フェアに社内の活躍の声が届けられること
- 現場の活躍に目が向くこと
- 社員の存在や困ったときに助け合える関係の大切さに気づくこと
- 感謝の気持ちを伝える文化が作れること
を魅力に感じました。すぐに経営陣にプレゼンをして、導入することが決まりました。
導入後は社内浸透に取り組み、Uniposのカスタマーサクセスの方には、「かなり良い形でオンボーディングができている」と言っていただいたこともあります。そんなUniposを使った数々の施策を行った中で、最も組織状態の改善に寄与したと感じるものをご紹介します。
Uniposを使ったスピリッツ(バリュー)浸透の取り組み事例
当社における「スピリッツ」とは、事業として大事にしたい価値観のことで、一般的には「バリュー」や「クレド」と呼ばれているものです。
当社では、バリューがなかなか浸透しきれていなかったという背景があり、名前を変えて事業部としてのバリューを再スタートさせるために「スピリッツ」と名付けました。
全メンバーの普段の会話にもかなりの頻度で出てくるので、浸透度という観点では大成功と呼べるのではないかと思っています。
行った取り組みは「ベストスピリッツ大賞」です。内容はシンプルで、1人4票用意して、スピリッツの各項目において体現していた仲間を称賛するというものです。
取り組み当日の風景となります。
取り組み事例のひとつではありますが、「ベストスピリッツ大賞」のような組織を良くするために様々な仕掛けを行いながら、今では組織状態として、エンゲージメントサーベイで上位数%には入るほど改善されました。
1年前まで社員が4人しかいなかった弊事業部も25人まで増えている状態です。
現在の取り組み
ここまで私たちが行ったUnipos活用施策についてお伝えいたしました。
現在は引き続きUniposを活用しながら、合わせて「ミキワメ ウェルビーイング」を活用し始めています。
Uniposは組織状態をよくするためのプラス要素を作りにいく効果が非常に優れており、ミキワメ ウェルビーイングはマイナスを発見することに優れているツールだからです。
ミキワメ ウェルビーイングは、社員の性格に基づいて、社員のウェルビーイングを可視化するということに特化しているため、「誰が今困っているのか」「どのように手を差し伸べて上げるとよいのか」ということの具体的なアクションまで落とし込むことができます。
Uniposによって、互いの承認や感謝ということを文化にしていき、ミキワメ ウェルビーイングで個々人の状態を適切に把握しながら、社員の心理的安全性の高い組織を作っていくということは、弊社内で取り組んでいるところ、非常に効果の高い施策と言えると考えております。
「ミキワメ ウェルビーイング」の詳細はこちらからご覧いただけます。
リーディングマークは、入社したメンバーに対して、過去に多くの後悔を生み出してきた会社でもあります。
これから入っていただく方々には、過去と同じ失敗を繰り返さず、リーディングマークに入ってよかったと思っていただける方を増やしていくことが、責務だと感じています。
まだまだ発展途上な組織ではありますが、そういった取り組みの中で、皆様にお役に立てるような取り組みをこれからも紹介できたらと考えております。
長文にも関わらず、ご覧いただきありがとうございました!
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